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1 スキル作成使いは追放される

「アラン・フランツィー、君にはこのメンバーから外れてもらう」


 ん? 今なんて言った?


 俺は後衛の魔術師としてマジニス学院でパーティーを組んで活動している。


 そして今も、朝の訓練を終えて学院に戻る道中だった。俺はパーティーのリーダーである、アンドレアに突然何かを告げられた。


 俺は何かの聞き間違いかと思い、念のためにもう一度アンドレアに聞いた。


「すまん、もう一回言ってくれ」


「だから、アラン。君はこのパーティーには用なしなんだ。だから今すぐメンバーから外れてくれないか?」


 どうやら間違いではないようだ。


「い、いきなりどうした? なんかの冗談か?」


「いいや、これは冗談じゃないよ。ただ、僕の目が曇っていたばかりに招いてしまった害悪を排除するだけだよ」


「害悪? 俺がか?」


 俺には害悪と言われる筋合いがない。


 なぜなら、俺はパーティーの一員として、パーティー全員の身体強化魔法を毎回展開したり、誰かが少しでも傷を負ったなら回復魔法をかけていた。


 自分で言うのもあれだが、これまでの戦闘で俺の支援がなければ倒せなかったものも少なくないはずだ。

 

 なのになぜ一体……。


「君が僕たちにしてくれた援護はもちろん助かったよ」


「ならなんで……」


「回復魔法、君が僕たちにしてくれたのはこれだけだよ。しかも、それも中途半端。正直なんで君みたいな雑魚を誘ったのか分からない」


「いや、待ってくれ。俺は身体強化の魔法も使っていた」


「そう言う問題じゃないよ。結局、君の魔法はその程度なんだよ。僕は君の『スキル作成』に期待したのだけれどやっぱり使いこなせなかったようだね」


 そう、俺が持っているノーマルスキルは実を言うと一つだけだった。それが『スキル作成』だ。


 このスキルはなんでも、まず取得することすら難しいらしく、取得したとしてもロクに使えず、結局、中途半端な魔法スキルしか作れないことが大半。だから『お荷物スキル』と言う二つ名のついたスキルだ。


 だが、俺は別だ。


 俺は偶然このスキルを獲得すると、すぐにレベルMAXまで持っていった。だから、基本的に好きな魔法スキルを作ることができる。


「なるほどな……ん? 待てよ。なんか勘違いしていないか?」


「勘違い? それはない。僕は今まで君をよく見てきた。だからこそ言える。君はこのスキルを使いこなせない。だから、君みたいなお荷物は外れてくれ。もし、外れないと言うなら、一度このパーティーを解散する。そしてもう一回作る。無論、君は誘わない」


 全く俺の話を聞く気はないようだ。


 ちなみに、何故俺が二つしかスキルを作成しなかったのか。それは無駄な魔力消費を減らすためだ。

 

 スキルを作るにはそれ相応の魔力が必要になる。だから、メンバーの実力も考慮しえ、必要最低限の魔法しか使ってこなかった。


「何を言っても聞く耳は持たないか……分かった。なんか吹っ切れたよ。ああ、望み通り俺はこのパーティーから抜ける。それでいいな?」


「ああ、それで解決する」


 俺は学院の端っこにある職員室に行き、先生からパーティー解約書を貰った。俺はそこで名前を記入するとすぐに提出した。


 そして、また俺は学院の教室に戻った。


「今、先生にパーティー解約書を提出してきた。これで満足か?」


「ああ、ありがとう。これで害悪を排除できた」


「害悪って……まあいい。ただ、いつか『聞く耳を持てばよかった』と後悔するだろう」


「はははっ。笑わせないでくれ。君みたいなお荷物に後悔なんかありえない。勘違いもほどほどにね」


 アンドレアは高笑いをする。

 

 いや、勘違いしてんのはどっちだよ。


「じゃあ、君にもう用はない。せいぜい頑張りたまえ」


 アンドレアはそう言うと、パーティーメンバーを連れて何処かへ行ってしまった。立ち去るときの、アンドレア以外のメンバーの俺を見る目は冷たく感じた。


「しかしどうするかな……取り敢えずはパーティーに所属しないとダメだな」


 この学院はパーティーに所属するのが絶対条件。


 もしパーティーから解約した場合、一週間以内に再登録しなければならない。


「でも、もうトップで戦うのは疲れるし飽きたな」


 俺がさっきまで所属していたアンドレアのパーティーは学院で不動のトップ。


 そんな中での戦いは楽しさよりも苦痛の方が多かった。


「もういっそのこと、底辺パーティーでスローライフ送るのもありか……いや、それがいいかもしれない」


 俺は早速、今現在の学院ランキングを覗いた。

 

「今存在するパーティーは大体五〇〇といったところか……だから、スローライフを送るには四〇〇位程度に入るのがベストか」


 この学院の制度として、四ヶ月周期で下から二十個のパーティーは学院を去らなければならない。まあ、その分新しく入学してくるんだが。


 そういう事もあって四〇〇後半にいるのはスローライフのためにもあまり良くないだろう。


「まあ、とりあえずあたらいいスキルの創作をしつつ、パーティー探しでもするか」


 






 


 

 

 

 

 


 

読んでいただきありがとうございます!


 初めて書く小説という事で、慣れないことも多く、、って感じです!


少しでも、「面白い!」「続きが気になる!」と思ってくれた方は、


 下の方にある、


        ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


 で、評価していただけると幸いです!

 

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