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月の音色  作者: 誰か
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テーマ『おひとついかがですか?』

『鯛焼き』


「おひとついかがですか?」


「良いの?」


「どれでもどうぞ、つぶあん、こしあん、ロシアンです」








 ショッピング、ペアのTシャツを差し出して彼女が言った。


「おひとついかがですか?」








「現行犯だな」


 くっ、犯行を見られた。


「どうした、何か言うことはないないのか?」


 もはや、こいつの口をふさぐしかない!


「おひとついかがですか?」


タイトル


『つまみ食い』








『ままごと』


 娘の相手をして、おちょこサイズの器を差し出しながら。


「いや、どこで覚えるの、そんな言葉・・・」








『クリームビュルレ』


「先輩、おひとついかがですか?」


「ん、なに?」


「クレームビュルレを作ってきました」


「クリームではなくて?」


「クレームです」


「ちなみにビュルレはどういう意味?」


「フランス語で"焦げた"ですね」


「ああ・・・」








『手作りおやつ』


「おひとついかがですか?」


 手作りおやつとは、ういのう。


「うん、美味しい、これなら本命の彼に渡しても大丈夫」


 お姉さんは、応援するよ。


 慌てる彼女の視線を彼の方に誘導、動転しているうちに、二つほどちょろまかしておいた。


「ほら、早く渡しておいで」


「えっ、はい」 


 緊張の面持ちで。


「おひとついかがですか?」


「ありがとう、って、ひとつだけだね」


「えっ、あっ、ふぅぁぁ」


 ういのう、ういのう。








『ありがとう、そう、微笑んでくれて』


「おひとついかがですか?」


 サンドイッチをお供えして、お地蔵様のとなりに腰掛ける。


 校舎裏のお地蔵様と二人。


 本当は、僕も友達とお弁当を分けっこできたらいいのだけれど。


 友達かあ。

 

 人と話す時、とっさに次の言葉が出てこなくて、つい最前に口にしたのと同じ言葉を繰り返してしまう。


 こわれたレコードみたい、って、レコードみたことないけど。


 ねえ、お地蔵様、こんな僕にも、いつか友達はできますか?


 そんなことを願っていたんだ。


 あぁーぁ、お地蔵様には言えるのにな。


 ここは、もう一つ奮発してサンドイッチを差し出すべきかなと思った、その時のこと。


「何をしてるの?」


 突然、声をかけられたものだから、テンパっちゃって、もう何が何やら、いつもみたいに頭が真っ白になったその時の僕に返せた、精一杯。


「おひとついかがですか?」









『チョコレート』


「私より、そのチョコレートを愛しているというの!」


「もー、そんな茶番には乗らないからね、これはあげないよ」


「イヤっ、行かないで!」


 背中に押しつけられた胸の感触、同時に、腰に手を回してヒシと抱きついて。 


「あんた、太ったね」 


「あうっ、ううぅ・・・おひとついかがですか?」

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『HAKO NIWA シークレット!』
 みんな、宝箱には目がないよね?、実はノドも無いから喋れないし、手も出ない、それどころか動けないんだよ、箱だから。異世界に転生したら、私、宝箱になってた。現在、ダンジョンに閉じ込められているので脱出しようと思うのだけれど、一ミリたりとも動けない。でも、動けないなりに頑張って、なんとかレベルを上げる方法を見つけたりして。ただまあ進化先の候補が、寄木細工に、びっくり箱、魔法瓶・・・って、動けないよ!。あれっ、もしかして幸運値が低いとかない?。とりあえず、スキル【ガチャ】は、お願い息をして。これは、箱になってしまった娘の冒険譚。まあ、最初の小部屋から微動だにしていないのだけれど。どうにか工夫して生き残るよ!。追伸、どうも脱出の鍵はロボットが握っているらしいです。

 人外転生(みかん箱) + ガチャ + ダンジョンに置き去り + ざまぁ(軽微) + レベルアップ→進化 + 変形ロボット(ファンタジーです)

 短編ですので労力はそこまでかからないと思います。


『このヒロイン、実は・・・』
 SF?、ミステリー?、コメディ?、そんな感じの短編です。


『ほんのり、ほのぼのしてもらえたら嬉しいです』(ファンタジー、SF、ミステリー、日常系、色々あります、一話完結ショートショートコメディ集です)


『みどりの竜』
 一話完結、ショートショートコメディです。


『月の音色』
 声優、大原さやかさんのネットラジオに投稿した400文字以下の物語


『いくとちゃんとおじいちゃん』
 子供に読み聞かせるとき、大人も一緒に楽しめる童話を目指しました。
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