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月の音色  作者: 誰か
25/92

テーマ『夕暮れ自動販売機』

『夕暮れ自動販売機』


「なにを黄昏ているの?」


「・・・自販機に飲まれた」



 コメント

 流石に、これだけだとちょっとと思いまして。




『夕暮れ自動販売機』


「ねぇ」


 自販機から缶を取り出しながら。


「お客様、さあ、お手をどうぞ、って言う自販機、良くない?」


「売れる!」


「あらあらうふふ」


「じゃあ、冒険したくなる自販機」


「どんなの?」


「黒豆サイダーを売ってる」


「うっ確かに、あと、お姉様に蹴ってほしいのがわかった」


「甘さを選べるのは?」


「あるし」


「缶の販売機だよ」


「控え目だと?」


「あなたのためじゃないんだからねって言う」


「そっちか!」


「甘いのは三回押さないとダメ」


「なんで塩対応なの」


「いやん、いやん、もうっ!って言う」


「あほか!じゃ、砂糖抜き」


「お前はもう死んでいる」


「古っ!」


「しかもメントス入りダイエットコーラ一択、開けたが最後」


「ひでぶ!」


「あと優しく声をかけてくれる、朝は、おはよう」


「夕方は?」


「お帰りなさい、ご主人様」


 そんな二人を自販機は見ていた。


 そして思う。


 早く帰れ。


 そう喉まで出かかったが、夕暮れの通学路、今少し別れ難い様子に、沈黙を守った。



 コメント

 ほほをつついているイメージだったのですけれど、下ネタかよって言われたので、別のネタに変えたものがこちら。




『夕暮れ自動販売機』


「ねぇ」


 自販機から缶を取り出しながら。


「お客様、さあ、お手をどうぞ、って言う自販機、良くない?」


「売れる!」


「あらあらうふふ」


「じゃあ、冒険したくなる自販機」


「どんなの?」


「黒豆サイダーを売ってる」


「うっ確かに、あと、お姉様に蹴ってほしいってのがわかった」


「ぬる~い、あたたか~い、あっつい!」


「それ、よく聞く奴」


「商品名は”三献茶”」


「石田三成!」


「懐で温めておりました」


「絶対言うと思った」


「あちらのお客様からです」


「あはは、自販機には無理がある」


「成功報酬は、いつものところに振り込んでくれ」


「いつものところってどこ?」


「えっ、そこっ」


「もっと優しく声をかけて」


「朝は、おはよう」


「うん」


「夕方は、お疲れ様?」


「そこ違う」


「なんていうの?」


「お帰りなさい、ご主人様」


 そんな二人を、自販機は見ていた。


 そして思う。


 早く帰れ。


 そう喉まで出かかったが、夕暮れの通学路、今少し別れ難い様子に、沈黙を守る。



 コメント

 最後唐突ですけど、400文字に詰め込んだもので・・・


 あと、こういうの、お好きかもと思って書いていみました。




『夕暮れ自動販売機』


「あれ、自販機がなくなってる」


「毎日、帰り道に、ここの自販機で、コーヒーを買っていく高校生がいたんだ」


「えっ、うん」


「激甘で、そんなの誰が飲むのって奴だったけれど、自販機は、その子のためだけに、コーヒーを売り続けた」


「ふむ」


「そんなある日、酷く落ち込んだ様子で、その子が通り過ぎて行く、いつものコーヒーを買うこともなく」


「夕暮れの道、離れゆく背中に、ああ・・・、と自販機は思う、でも、声をかけることもできない、それでも、何かしてあげたくて」


「うん」


「ガタン、という音に、その子は振り返る」


「ガタン、ガタン、ガタン、次々とコーヒーがあふれる光景が、そこにはあった」


「あっ!」


「そう、そんなことをすれば、どうなってしまうのか、自販機には、わかっていた、わかっていたけれど、それでも・・・」


「そうか・・・、そこにつながるのか」


「そして、これが、そのコーヒー、飲んでみる?」



 コメント

 悲劇にしたくなくて、言い方を気を付けたのですけれど、胡散臭くなりすぎてしまったかも・・・


 最後におまけです。



『おまけ』


「犯人はお前だ!」


 ポチッ。


 ピッ、ガコン。


「自販機相手に、何やってんだお前は」


「えへへ、あれ、二本ある」


「真実はいつもひとつとは限らないんだなあ」


「うわあ、本当に事件だあ、おまわりさーん!」

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『HAKO NIWA シークレット!』
 みんな、宝箱には目がないよね?、実はノドも無いから喋れないし、手も出ない、それどころか動けないんだよ、箱だから。異世界に転生したら、私、宝箱になってた。現在、ダンジョンに閉じ込められているので脱出しようと思うのだけれど、一ミリたりとも動けない。でも、動けないなりに頑張って、なんとかレベルを上げる方法を見つけたりして。ただまあ進化先の候補が、寄木細工に、びっくり箱、魔法瓶・・・って、動けないよ!。あれっ、もしかして幸運値が低いとかない?。とりあえず、スキル【ガチャ】は、お願い息をして。これは、箱になってしまった娘の冒険譚。まあ、最初の小部屋から微動だにしていないのだけれど。どうにか工夫して生き残るよ!。追伸、どうも脱出の鍵はロボットが握っているらしいです。

 人外転生(みかん箱) + ガチャ + ダンジョンに置き去り + ざまぁ(軽微) + レベルアップ→進化 + 変形ロボット(ファンタジーです)

 短編ですので労力はそこまでかからないと思います。


『このヒロイン、実は・・・』
 SF?、ミステリー?、コメディ?、そんな感じの短編です。


『ほんのり、ほのぼのしてもらえたら嬉しいです』(ファンタジー、SF、ミステリー、日常系、色々あります、一話完結ショートショートコメディ集です)


『みどりの竜』
 一話完結、ショートショートコメディです。


『月の音色』
 声優、大原さやかさんのネットラジオに投稿した400文字以下の物語


『いくとちゃんとおじいちゃん』
 子供に読み聞かせるとき、大人も一緒に楽しめる童話を目指しました。
― 新着の感想 ―
[良い点] 自販機。 これでいろんな楽しい物語が作れそうですね。 最近はしゃべる自販機もありますので……。
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