テーマ『夏野菜の扉(リレー小説の1回目)』
今回は、三回で完結するリレー小説の一話目という条件が追加されています。
最初の二行は、大原さやかさんが書かれていて、その続きを400字以内で書くというルールです。
「しまった…どうしよう…!」
私は、目の前の光景を呆然と眺めていた…。
「お嬢さん、どうかしたのかい?」
アコーディオンを抱えた案山子が心配してくれる。
「これは、何ですか?」
「何って、こうして畑になっているのだから、扉は、夏野菜に決まっている」
「開かないんですけど…」
「一方通行だからね、扉の向こうに何か用かい?」
「ドロシーは家に帰りたいんです」
「そいつぁ悪いが畑違いだ、あいにくとライオンと木こりに知り合いはいないんだ」
「ここ、どこですか?」
「音楽畑さ、そうだ、一曲、披露してくれたら、次の扉まで案内しよう」
「ほんと!」
「ああ、好きな楽器をもいで使っていいよ」
「じゃあ、これ」
「バイオリン?」
「ちょっ、なんで、首をかしげてひいてるの!」
「バイオリンってガラ?」
「あくまで弓ひく気かあ!」
「ハハ、曲は何にする?」
「もちろん、虹の彼方に」
「いい演奏だったね、これが扉だよ」
「ありがとう」
よしっ、扉を開けるよ!
続きを書く人の自由度を確保して、つなぎやすくするために、なるべく説明を避けて、設定が固定されないようにしながら、ふわっとしたファンタジーを書いたのですが、ちゃんと内容は伝わりますか?
今回の締め切りは、7月19日です。




