6.正体がバレるとまずいので…
その時、玉座の間の扉が開いた。
扉が開いた瞬間、騎士団は大量の水を浴びた。
「今よ、シード!」
「クリス様、よくご無事で!」
シードと呼ばれた男はすぐに、騎士団に対して雷を放った。
騎士団はノースポールを残し皆倒れた。皆辛うじて生きているようだ。
彼女達は、王様の元へ駆け寄った。
彼女は王様の元へ駆けながら、ノースポールの姿が見当たらない、逃げたのか?と考えた。
そう考えた時だった。彼女は人質に取られた。
本物の姫様は魔法を放とうとしたがやめた。彼女を盾にされたからだ。
「こいつがどうなってもいいのか⁉︎」
「やめて下さい、お父様!」
「センティーレ、何故ここに…」
「優しかったお父様が何故この様な事を…」
「この国は腐っている。魔力量で優劣が決まるなど、ふざけていると思わないか?」
「それは…」
あとで姫様から聞いたのだが、彼女と同じで、センティーレ様は魔力量が少なく魔法が苦手なのだそうだ。それで、彼女も王族の恥さらしなどと色々と言われていたようだ。だからこの時、言葉に詰まったみたいだ。
「言いたい事はそれだけですか?伯父様?」
そう言い、彼女は彼を背負い投げした。
その後すぐに掌底で鎧を破壊。そして、手脚の骨を折り動けなくした。
「魔法しか使えなかったはず…いやお前は…」
正体をバラされそうだったので、もう一撃加えて意識を絶たせた。そして彼女は言った。
「武術を極め騎士団長になった貴方を尊敬していたのに…残念です…」
こうして騎士団は制圧された。
王様は場内の兵士を招集し、騎士団を牢へと運ばせた。