4.色々と覚悟をした時
目がさめると、彼女は手足を縛られ口に布を咥えさせられていた。どうやら捕まったみたいだ。
あたりを見渡したが、木箱のようなものしか見当たらない。ここはどこかの倉庫のような場所みたいだ。
センティーレ様も一緒に捕まっていた。彼女は意識がないようだ。
どうにか脱出しないとな…そう思っていると、男が二人来た。
「この作戦は成功するのか?」
「ああ大丈夫だ。その為に厨房に忍び込んで、一滴で魔物1万匹が眠ると言われる睡眠薬を、水に入れてきたんだからな。まぁ水で薄めせいか、時間差で効果が現れたのは、予想外だったがな」
「それもそうだな」
「さて俺達は暇だし、そろそろ楽しみますか」
「やるのは姫様の方だけだぞ!こっちのに手出ししたら…」
「分かってる」
そう言うと男達は服を脱ぎ始めた。
彼女は色々と覚悟した。
男達が彼女に襲いかかろうとした時、男達の顔の辺りに水が現れ、彼らの顔は水で覆われた。
二人の男はその場に倒れた。死んではいない。意識を失っているようだ。
「何とか間に合ったわ」
姫様の声が聞こえた。どうやら助かったようだ。
姫様は彼女達の拘束を解いた。
「姫様助かりました」
「何のこと?姫様はあんたでしょ?」
「では何とお呼びすれば良いのでしょうか?」
姫様は少し考えて言った。
「貴女が私の格好をしている時は、そうね…『ルーシェ』と呼んで」
「ではルーシェ様、先にお姉様を連れてここから脱出しで下さい」
「分かったわ」
姫様とセンティーレ様が見えなくなったのを確認してから、この男達の手脚の骨を折った。
その後、彼女は姫様達を追いかけた。