7.大会参加者ではないので、問題はないです
「それで大会はどうなったのでしょうか?」
「大きい斧を背負ってた獣人の少女と、田舎の村人って顔をしたの影の薄い男のコンビが優勝したわ」
「予想が当たった…」
「まさか貴女、賭博やってたの?参加者なのに…」
「彼女は大会に参加してませんから」
本来、参加者は賭けに参加できないが、彼女は姫さまとして参加したのだから、ルール違反はしてない。
優勝するコンビのみを予想するというシンプルなものに、今までのお給金の殆どを賭けた。なんとなくだが、田舎の村人顔が勝つような気がしたので、このコンビにした。
自分達に賭けなかった理由は、準決勝か決勝戦で棄権するよう王様から言われていたからである。
この辺りから魔法を反射する装備をしてる者が現れるだろう、と王様は予想していた。
3回戦目にそういった装備をしている者と当たってしまい、今回のようになってしまった。
もっと早い時点で当たる事も想定しておくべきだった。王様と彼女の反省点である。
「…もう暫く休んでなさい。そうね…1週間は安静にしてなさい!これは命令よ」
1週間は仕事をさせて貰えない。
因みに、今まで休んでいた期間+1週間分の給金は頂けるそうだ。
彼女は眠っていただけだから、お給金を頂く訳にはいかないと言いったが、姫様は「貴女は仕事をしていたわ」と言ってきた。
彼女は一度言い出したら聞かない性格なので受け取る事にした。休んでいた間のお給金は、姫様のために使おうと思う。




