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夢の世界で侍女として生活する私  作者: Section chief
2章
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2.姫様の命令>王様の命令

この世界の彼女()は日記を書いている。

その日記を見て、昨日の続きである事を確認した。

日記を確認し終えたあと、仕事をする為に姫様の元へ向かおうと思ったら、大臣が来た。王様が呼んでいるらしい。



ー王座の間ー



「お連れしました」

「ご苦労であった」



王様は大臣に一言言いそのまま続けた。



「よく来てくれた。1週間後に開催される、二人一組で出場する闘技大会に出場して欲しい」

「お断り致します」

「王様の命令が聞けんのか⁉︎」



断ったので大臣が怒鳴ってきた。王様の命令だから当然だよな…。



「大臣、静かにしてもらえぬか?」

「も、申し訳ございません王様」

「クリスがどうしても出たいと言っていての…」

「何故私なのでしょう?私のような、か弱い侍女が出ても、姫様をお守りできません」

「…大臣、席を外してもらえぬか?」

「は?」

「席を外してもらえぬか?」

「御意!」



そう言うと、大臣はすぐに何処かへ行った。



「我が兄を背負い投げしたのはお前さんだろ?」

「それは姫様にございます」

「あくまでも、クリスがやった事と申すか」



そう言うと王様は笑った。

王様にはバレていたようだ。正直に言う必要も無いと思ったので、あれは姫様がやった事で通そうと思う。

王様は笑ったあと続けて言った。



「まぁ良い。あの娘が魔法に特化してる故に、接近戦で闘える者が欲しいのだ。騎士団長は、忙しくての…」

「それでもお断り致します。私は護衛ではなく、姫様の侍女ですから」

「…そうか、分かった。もう下がれ」



彼女()が王座の間から出ると、姫様がいた。



「さっきの会話聞いたわ。私の侍女なのよね?という事は、私の命令なら出るのよね?」



出場決定の瞬間である。



「本当はシードを連れてくつもりだったんだけど、忙しそうだからね」

「元はと言えば、姫様のわがままが原因かと思うのですが?」

「そんな事ないわよ。それよりも、どんな風に戦うのよ」

「私ですか?」

「他に誰がいるのよ?」

「秘密にございます」

「はぁ?」

「知りたければ、本日の武術訓練をお受け下さい」

「どうしても教えてくれない?」

「どうしてもです」

「分かった、行くわ」



彼女()は、魔法が使えないだけで、魔法についての知識はあるし、姫様の魔法の訓練を侍女として見学している。

だから姫様の戦い方について、よく知っている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜訓練後〜


「どう考えてもあんた向けになってるじゃないの…。なんて事してくれてるのよ…」

「自業自得です。これに懲りたら、今度からは御自分で訓練に出てくださいね?」

「鬼、悪魔、魔王!」



因みに、武術の訓練をして下さる先生方には、彼女()が身代わりであるとバレていた。歩き方で分かったらしい。

技をすぐに吸収していく彼女()を育てたくて、先生方は身代わりだと知っていて黙認していたようだ。

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