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6街の壊滅と絶望しての逃避

しばらくは毎日投稿します。

ブックマーク、評価をよろしくお願いします。


貰えてとても読んでもらえる感がありとても励みになりました。

「ウィートの街が、壊滅、してる」


 アースは見てるものが信じられず唖然としていた。



(アース、おい!アース、しっかりしろ!、取り敢えず木を降りて隠れろ、夜になったら闇に紛れて街の様子を確認に行くから、今は兎に角隠れろ!)


「うん、・・・分かったよ」


 不味いな、都市は滅びないと、在るのが当たり前に感じていたものが無くなり放心状態から抜け出せない。


 何かプラス思考に導く様な質問は何かないか、何か、あっ。


(アース、街の中に何処か避難する所はないのか?)


「あっ、あるよ孤児院にいた時にいざとなったら神の結界は無いからダンジョンに逃げ込みなさいって言われた」


(ダンジョン?、ダンジョンには魔物が居るんだ、逆に危険だろ)


「確かに居るけど、浅い階層なら付き添いに戦える人が居れば何とかなるんだ、ゴブリンやオーガとかの魔族はダンジョンに入れないんだ、理由は分からないけど、


 兎に角、今回の獣軍は魔族だから例え街に入られてもダンジョンに立て籠り、出て攻撃、戻って回復を繰り返せば必ず街を取り戻せるよ」


(なら武器を集めるぞ、集めるだけ集めダンジョンの生き残りに渡す事が出来れば形勢を変えられる、


 まずは飯だ、食べたら少し寝ろ、夜まで少しでも休め、タロとジロに肉以外に魔石も与えてみろ、予想が正しければ強くなり戦力アップに成るはずだ)



 状況が打開するには、生き残ったゴブリン少なく、逃げ延びた生き残りのなかに多数の戦えれ者が居ればだが、


 まず駄目だと思うが、今は言わない方がいいだろう。




 アースは簡単な食事をしてタロとジロに猪肉を与えた後、ゴブリンの魔石を与えると尻尾を振りながら躊躇無く4個ずつ全部を飲み込んだ、


 タロとジロを撫で「お腹は痛く無いか?」と、声をかけながらしばらく見ていたが尻尾を振りながら擦り寄って来た。


 2匹に特に変わった様子が無かったので2匹に挟まれて眠りに着いた。




 眠ったか、なるほどな、やはり禁忌と魔物の高位魔獣化は魔族絡みか、動物に魔石を吸収する事で生き残る為のチカラと進化を与えたのか。


 魔石から魔族が再生させない様にする為の魔石の消去にもなるしな、


 人に魔道具を許可したのも同じ魔石燃料にして消去の為だな、まぁ、1度増え広がったら駆逐は無理だと思うが。


 おおかた古代文明の奴等が、戦争用に魔素で肉体を作り出せるコアを人工的に作り魔族を大量に作り出した、当然だが制御できずに滅びたってとこだろう。



 創造神は何故かは分からないが人類を救済した。


 魔族が入れず、最低限の食べ物が確保できるダンジョンと都市に神託を降ろせる神殿を作らせ、後のフォローもしている。


 ギルドや魔道具云々やステータス云々は神殿が出来てからの後付けもしている。


 今もシステムは創造神が手直しを続け、管理は管理神が行ってるのかもな。


 魔族は神の管理外だろうな、あれはまともには管理できないはずだ、おそらくタロ、ジロの様な魔物やソードラビットの様な強い魔獣は魔石を利用して動物が魔族に食べ尽くされない様にした神の防衛処置だろうな。




 それにしたって魔獣の強さは強すぎる。


 あの小ささで地龍並みの攻撃力と防御力が有るのは反則だろ。


 あんなの我が勇者だった全盛期でもキツイぞ、


 もしかしたら創造神は人の保管、管理神は動物の進化と保管を優先してるかもしれないな。




 辺りが暗くなり行動を開始した。


 タロとジロは僕の影の中だ。


 あの後、起きて姿が見えないな、と思ったら僕の影から出て来た、身体に変化はないが影魔法が使える様になったみたいだ、普段は影にいるらしい。


(アース、汚れを落とし、薬で匂いを消し、駄目元で隠密を使い常に維持しろ、更に、光魔法で光学迷彩姿を消し、影魔法で周りを黒くして闇と同化する、


 できるか?)


 上手く姿が消えない。


「出来ないよ!」


(いや、上出来だ、それだけ見え難ければ闇と合わせ影を濃くすればまず見つからない、音だけは気をつけろよ)


(分かった)



 マップを確認して街へ歩き出した。



 外壁の穴は瓦礫で音が出る為、開きっぱなしの門から中に入った。


(ゴブリンが居ないね、武具は総合ギルドの近くに武器屋や防具屋が有るはず、次いでに神殿に行き公開レシピの確認と地下室の備蓄倉庫と工房の確認だな、


 稼働中の工房あれば、中に誰か居るかもしれない、


 あの中は隔離された空間だから襲撃されている間に出でいなければ安全なはず、もっとも、外の様子は分からないから、運が良く出なかった人いればだけど)


 なるほど、神殿の工房は異空間になっているのか。


(工房には誰でも入れるのか?)


(お金を払っての予約制だったはずだよ、中の人が出てから神官が魔力を補充して入り口を安定させてる間は中に入れるはずだよ、出るのは時間内なら自由)


 誰かが外でゲートを安定させていなければ中に入れないのか、いざという時の逃げ場所には使えないな。



(武具をゴブリンに持ち出されていなければいいが)


(魔族は人の武器を使わ無いよ、魔族の武器や防具は身体の一部で死んだら一緒に消えるから魔族の武器も使え無いけど)


 成る程、やはり戦争目的に作られたか、生体武器は自然発生ではあり得ない、与えなくても生まれて成長すれば戦え、相手に武器を奪われ使われる事がない、救いが無い嫌な考え方だ。



 キルド近くの武器屋に入って上等な武器を全てと矢を在るだけ収納、防具屋はサイズちょうせいが出来るタイプの革鎧と盾だけを収納。


 自分用に武器を一通りと自分で作れない上等な矢を確保、防具はサイズが合った音の出難い金属補強多めの黒い革鎧、それとセットらしい膝上までのブーツに太もも用のガード、手袋にガントレット、レザーキャプ、


 レザーキャプに会ったゴーグルに鼻と口を保護するマスクのセットを緑と黒の二種類を1つずつ収納。



 服屋で服を在るだけ収納、自分用に冒険者用の丈夫な衣類を予備を含め一通りとフード付きの深緑のマントを収納した。




 神殿の地下に残されていた食料は倉庫のドアは壊され保存の魔法も結界も機能しておらず、置いておけばゴブリンの餌になるネズミなどに食べられるか腐ってしまうので残らず収納した。


 工房に使用中は無く、地下に人の気配も無かった。


 レシピは公開されていたポーション類の作り方以外は、僕の魔法で代用できる魔道具の照明、熱レンジ、浄化機能付きの水袋、着火トーチ、などだったが念の為にメモをした。




 ダンジョンの入り口に向かおうと考えたが、ダンジョン入り口には近寄ルどころか向かう事も出来なかった。



 見晴らしのいい塔の上から街を見た。


 通りに溢れかえるゴブリン、上位種や進化種は野外に出ておらず確認出来なかったが、ゴブリンの行動に規律みたいなモノを感じたので、居るのは間違いなかった。


(アース、撤退だ!、とてもじゃないがダンジョンの入り口に見付からずには辿り着け無い、神殿側は少ないのに、なんで街にはあんなに居るんだ、


 槍を持った足が獣みたいな奴が街を巡回している、街であるここに止まるのは危険だ、すぐ神殿側引き返せし、森へ逃げるぞ、


 そして、近く都市にこの街の状況を伝えに向かうぞ)


(分かった、あれ、気配感知ギリギリを誰かが掠めて行った、 あっ、まただ、最初は人、今のはゴブリン?、ゴブリンにしては移動が速い、巡回している時に見た獣足タイプか、ウッ、ゾクゾクも来た、あの人、脚が遅そうだけど大丈夫かな逃げ切れるかな?)


(アース、下に降りて隠れろ、今逃げてる奴は誰かを逃がすための囮だ、下手に助けるな、奴の思いを無駄にしかねん)


(なら脚が遅いのは作戦だね、邪魔し無い様にしないとね)




 ・・・おそらく囮をしている奴は助からんな。


 脚が遅いのは作戦ではなく、脚が遅い奴が逃げ遅れて囮の形になったのだろう、


 まだ見捨てる決断ができないアースには言え無いな。




 慌ただしく走り回るゴブリン達を掻い潜り夜明け前に何とか街を抜け出し森の奥深くに逃げ込んだ。




「あの囮になった人、逃げれたかな?」


(・・・)


 アースは首を振り、

「ううん、分かっていたんだ、助から無いって、


 訓練が終わり森へ入る前に師匠から言われた、


 囲まれた状態で僕がケガをしていたら見捨てるって、


 逆に自分がケガをしていたら見捨てろって、言われた」


(・・・)


「大きなケガはポーションでは治らない、回復魔法で傷口を塞が無いと出血で死ぬ、


 だけど、囲まれた状態で血の匂いは危険だけど、魔法を使うと魔物や魔族にはすぐ場所が分かりしばらくは追われ続けるって、グスン、


 傷を魔法で治すと匂いみたいに薬で消せ無いから逃げられなくなるって、グスン


 回復魔法は仲間が離れてから使い、囮になれ、逃げて仲間を助けろって、グスン、なかまの、ひと、逃げ延びてると、いいね」


(あの者のためにも情報は多い方がいい、近くの都市に行くか?)


 頷き、目をこすり涙を拭き、近くのダンジョン都市に向け歩き出した。


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