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あなたと夢見しこの百合の花  作者: 五月雨葉月
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5.あの人への手紙を手に……

姫奏視点です。

 今日の朝、いつもよりかなり早い時間に私は学校の門をくぐった。


 理由は、清歌さんに手紙を渡すため。

 昨日のことが気になって、マノンや智恵、他の役員に話を聞いてみました。


 すると、清歌さんについて様々なことを知ることができたのです。


 御津清歌さん、高等部1年5組。高校から入学してきた華道部の女の子。クラス委員もしていて、事務能力が高く、いろんなひとから頼まれる。様々な生徒会活動に参加している。

 ただ、シャイなところがあって頼みを断りきれず、自分の仕事が疎かになったりしている。


 主に智恵の情報だけれど。……あの()はどうして色々な情報に詳しいのかしらね。


 ともかく、昨日のうちにしたためた手紙を持って一年生の下駄箱のあたりをウロウロしているのだけれど……。まるで不審者じゃない! なんだか恥ずかしいですし。


 その時聞こえてきた、コツ、コツ、コツという足音にびっくりして、私は慌てて清歌さんの上履きのうえに手紙を置くと、そのまま学園を出てきてしまいました。


(……や、やってしまいましたっ。ど、どうしましょう)


 熱くなった頬に両手を添え、荒くなった呼吸を整えるため深呼吸を、何度も何度も繰り返す。いまさら取りに戻る訳にもいかず、特段おかしなことをした訳でもないですし、と自分を納得させ、私は家に戻りました。

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