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春の物語  作者: はろくま
第一章
3/80

3話 花泉親子と岩熊と噂

その特殊な能力とは例えば、


 水の属性を持つ石に飲み込まれた者は水を操る能力を付与されていた。

 風の属性の石の者は風を操る能力、

 火の属性の石の者には火を操る能力といった具合に。


その者達は属性士と呼ばれた。

 

 その中でもこの時代に特に重宝された属性士が地の属性士であった。

石から直接に鉄を変化精錬ができたり、手で触れた土や石や金属を解析(理解)して

材質を変化させたり形状を変化させることができた。

 もっとも能力のレベルの高さは人それぞれで、

傾向でと言うよりは、長く石の中に呑まれていた者のほうが、

より強く能力を発揮することができた。


 通常、地属性士達は石屋と呼ばれたり鍛冶屋と呼ばれたりしていた。

ちなみに風属性士達は風使いと呼ばれていたが。

某巨匠アニメ監督が作った映画の影響が運命の日以前から

生存している者達に刷り込みがあったのかもしれないが。



 「おはようございます。今日、発掘協会に登録された皆さんに作業をしていただく現場はこちらとなります。」現場作業員の服装というよりは

重装備の登山家といった服装の発掘協会連絡員が

予め協会で登録を完了している発掘屋達に説明をしていた。

「登録時の説明のように、途中で属性パワーストーンを発見した場合においても個人の物とは

できませんので、ご注意ください。」

「発見した場合は速やかに近くの回収地点の係員に渡してください。

同じチームの人が発掘した、属性パワーストーンの回収ポイントは

チームの人全員に発行されますのでご安心ください。」

「良いでしょうか?チームの皆さんは家族です。」

「仲良く発掘作業をしてください。」

「権利がどうのこうの、違反金がどうのこうの、くどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくど」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


15分程、続いた説明の後、連絡員の持っている名簿で説明会の参加者点呼が行われた。


「○○さん」

 ぼろぼろの服装の者が多いなかで比較的に小奇麗な服装をしている男が返事をした。

「ハイ」

「△△さん」

こちらは典型的な作業服にヘルメットという伝統的炭鉱

スタイルの男が返事をした

「ハイ」


花泉はないずみ義男よしおさん、花泉めぐみさん、」

身長190cm、筋肉質な肉体で、

ジャージ姿に装備だけを整えたような男の横で

これまた同じようにちょっとジョギングに来ました。

という体の格好の女の子が答える

「ケイ」

「は!?」「恵って書いて、ケイって読むの」

「ああ、失礼いたしました。花泉恵はないずみけいさん」

「はーい」

「お二人は石屋のライセンスをお持ちですね。」

「んむ」

「うん」

40人程集合していた発掘屋達からザワザワと声が上がる。

「あれか花組ってのは」

「でかいの引き当て続けてるらしいな」

「あの父親のほうだろ?素手で岩熊を倒したっての」

「あぁ?んなわけねーべ、素手でどうやってあんなのと戦うんだよ?」

「いや俺も聞いた話だから詳しくは知らねーんだけどよ、ほらちょっと前によ、

草井達のチームが岩熊に全滅させられた時があったろ、

あいつがさ自分達が襲われて、ああ、もう死ぬのかと思ってるときに

あいつらが現れて、親父のほうが普通に殴る蹴るしたら岩熊が鳴きながら逃げて行ったのを

見たって言うのよ。」

「岩熊ってよぉ落石で3tからある岩がまともに当たっても

ぴんぴんしてたって見てた奴もいるだろ」

「あれか?ライセンス持ちだから[力]を使ったのかね?」

「いや草井のチームにも当然、無属性だけど力師は何人か居たらしいしなぁ」

 

 岩熊とは運命の日以降で発見された、新種の熊で、体長3m~5m前後、体重300kg~500kgに達する。

中には1000kgを越える固体も確認されている。

夜行性で暗闇を好む。天然の無属性系の力を持ち、

その属性パワーを攻撃の時には前足にまとい攻撃する。

また移動においてもかける足に属性パワーをまとい、

瞬間最大速度は100km/hにも達する。

 体も戦闘時には属性パワーの鎧をまとい、戦うことが知られている。

性格は凶暴そのもので、思考能力も待ち伏せて狩り等をすることから賢いと考えられている。

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