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センメンキ・ラヴ  作者: プリティーお魚
大学一年生
18/24

大人っぽくなり、

田中だったか。確か田中という名前の輩をたまたま会った。

弓道サークルあーちぇりーに入会した私にとって新歓活動は邪魔なものでしかなかったがなんとなく面白くもあったのでふらふらしていた。

そうしたら田中(多分)と会ってしまった。

「ちょうどいいとこに。直井さん、これから新歓コンパあるんだけどさ、一緒に行かない?」

「なんで」

「楽しいよ」

「たぶん楽しくない」

「相変わらず捻くれてるなあ。女子は無料だし、もし来たら先輩の情報教えてあげるんだけどな」

「えっ、なんであんたが先輩の事」

「まぁまぁ……で、どう?」


私は阿呆だ。田中(多分)の口車に乗せられてほいほいついていってしまった。

やたら茶髪の人が多くて、声も大きい。動物園とはよく言ったものだ。

(多分)が私の隣に来た。

「直井さんごめんな。女の子一人連れて来たら飯代タダにしてくれるってユウタさんがさ。先輩の事とかなんも知らねぇんだわ。じゃ、これからも楽しんで」

私には彼の言うことがよく分からなかった。水だと言われて飲んでるものは水ではないのではないか?アルコール臭い気もするがそれももうよく分からない。

胸を揉まれた。抵抗しようにも力が入らない。なんだこれ。眠い。周りでは騒音に近い笑い声。眠い…


気が付くと外にいた。もう飲み会は終わったらしい。私はよく分からん男と手を繋いでいる。誰ですか。しかし男が私の手を引っ張り、路地の奥へ向かっていく。人気のないところへ連れてこられると、男は私の尻を触る。気持ち悪いなぁ。そう思っていた。その時。


「おい、俺の彼女に手を出すなよ」


後ろからそう聞こえたと思うと別の男が私の手を取り、走る。なんだこれ。私ことを“彼女”なんて呼んでくれる人はいないぞ。

あ。吐き気。


気が付いたら朝だった。気が付いたら見知らぬ家で布団に丸まっていた。なんだこれ。

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