表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
センメンキ・ラヴ  作者: プリティーお魚
高校三年生
11/24

これから、

次の日、豚饅頭は学校に来た。私はなんとなく声をかけづらく、豚饅頭の教室の前で立ち往生してしまっていた。

ふと横を見ると三崎がいる。豚饅頭の冴えない彼氏だ。昨日は席に座ったまま何もリアクションをしていなかった。三崎の前には溝口がいる。


「溝口」

「ん?誰ですか」

「隣のクラスの三崎と言います」

「ああ、はい」

「桜庭の彼氏です」

場が凍りついたのが分かった。豚饅頭もこちらを振り返り驚いた様子だ。

「お前なんかが?」

そうだ。 豚饅頭は彼氏はいることも今まで言ってなかったし、三崎の名前など私以外に一度も出していなかったのだ。

「そうだ」

「冗談はやめてくれ」

「そうだよ、三崎くんが私の彼氏だよ」

豚饅頭が大きな声を出す。溝口は面食らったような顔をし、何も言えない。

「お前が誰かに命令したんだろ、黒板にああ書け、と。桜庭の机にゴミを置け、と。お前は力がある。子分を引き連れていい気になってる王様ゲームだ」

「なんだと」

「真紀に謝れ!」

三崎はそう叫んだ。今まで声すらほとんど聞いたことなかった。

「まあ、そうだな。確かにあれはすべて俺がお願いしてやってもらったことだ。だが王様ゲームは酷いんじゃないか」

その時、溝口の顔が物理的にゆがんだ。三崎が思い切り殴ったのだ。溝口は動揺し、後ろへ飛ばされる。続けて三崎が殴る。たまらず溝口はしりもちをつき、そこに対し蹴りを入れる。慌てて近くの人間が止めに入る。溝口も激昂し、三崎に殴ろうとするも止められる。

数分して場が収まったころに豚饅頭が二人の間に立った。

「溝口」

「あ?」

「私はヤリマンじゃねーよこのくそヤリチン野郎が!」

とても女子の発言とは思えないが豚饅頭はそう言い放ち溝口へビンタする。

その衝撃で溝口は鼻血を出し、また場がざわつき始めたと思ったら先生がやってきた。


全ての原因は三崎、豚饅頭が溝口に喧嘩を振ってきたと周りから証言があり、二人は三崎は一か月、豚饅頭は二週間の停学処分を下された。溝口には注意だけで済まされた。


私はただ立っているだけで、なにもできなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ