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EP-03:白と灰の天井



「あ、お目覚めになられました?具合はどうですか?」

「あ、はい!大丈夫です!」


看護婦さんに声を掛けられ

それに私は対応した


「それにしても…ご姉妹揃って打ち身だけだなんて…」

「え、えぇ…私たち一際頑丈なモノでして…

って妹は!?

エリは何処ですか!?

それに好多くんも!?」

「あたしならここよ、好多も大丈夫、今はあたしの所でお昼寝中よ」


扉の開いた壁の向こうから

エリが顔を出す


その瞬間、重荷を一度に降ろしたかのように

気分が一瞬にして楽になった



エリと看護婦さんがアイコンタクトをする

看護婦さんはそれを感じて

病室を退室した


エリが目の前の椅子に座りながら喋る


「あのエヴィリゴン…かなり強かったね」

「ええ…隙という隙がありませんでした…

今敵は何処に?」

「さぁね…すぐに消えちゃったし…」

「一体何がしたかったんでしょう…?」

「あたしはエヴィリゴンじゃ無いわよ…」

「…」

「…」


正体不明の敵、エヴィリゴン

この敵を追うには訳があった



数ヶ月前のこと

私たちの父「ランドロ・リリアン」は

特殊機械の研究・製造に長けていた

私たちの所持している可変マッハブースター「オートクラスター」も

彼の開発である


彼はある日、同じ研究家であり

親友であった「ニーベルク・ノア」の依頼を受け

「ランスト」へ向かった


その二ヶ月後

博士からの通信が


「金属生命体「エヴィリゴン」の進行を食い止めろ」

そのメールとマーキング弾の位置を示したマップを送り

以降消息不明


父の意思の赴くまま

残されたオートクラスターを手に

私達はエヴィリゴンの向かったミッドワンで

今に至る



「もしかするとエヴィリゴンの目的は…」

「目的は…?」

「こちらに多大な戦力を送るため…とか…?」

「ここを潰すためにって事?」

「えぇ…ここ、ミッドワン防衛軍本拠地及びその付近は

空間転移の中間点ともなる場所ですし

送るには好都合かと思います。

でも、その為には自身達を排除する邪魔な障害

つまり武器を持った相手を倒す必要がある。

だからこそ、我々を狙った可能性も…」

「もしかしたら好多の事にも気づいていた…?

それならあたしたち相当ラッキーかもね…」

「えぇ…」


どうやらそれは全部的中していた

だけど、気づくには遅かった


防衛軍の地下深くにある

空間転移装置の総本山

「マザーゲート」

そこに既に大量のエヴィリゴン反応が確認されていた


かなりの数が現れ

軍内部も相当なパニック状態


すると月山さんから通信が入った

「アミリアさん、俺たちはもうすぐエヴィリゴンと交戦に入ります。

そちらは安心してください、絶対にここで食い止めますよ!」


そう言って通信を切られた

画面にはイオさんの姿もあった


ダメージ自体はもうほとんど回復している


「私たちも行きましょう」

「そうこなくっちゃ!」


お互いの意思を確かめ

セット・アップして武装を整える

すると扉を開けて

男性が入ってきた

それは私たちの父の研究家仲間で親友であった

カーム・ハン博士だった


「ハン博士!?ご無沙汰してます!」

「な、なにやってんの!?」

「相変わらず真反対の性格をしているな…まあ良い

お前達のどちらかにこれを渡しに来た」




~続く~

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