表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まぁ、仲が良いのが一番です。  作者: 優しい闇
6/28

バンドをするという話。(完)

俺たちは舞台裏にいる。

俺たちの出番は次だからだ。あー緊張する。

ちなみに今は六番の人達が歌っている。

正直、一番から六番の人達はめちゃ上手い。

一番は学校のイケメングループのロックバンド。二番は美人グループのアイドル風。

三番は先生達の合唱で、四番はアホな奴らのモノマネ歌。

五番は見事なデュエットだった。

今歌っている六番は、シンガーだ。

そのとき、パチパチと拍手の音が聞こえた。

六番が終わったのだ。

永海は案の定震えている。

「じゃあ、ちっちゃい頃よくやってたあれ、やろうぜ!!」俺は提案してみた。

「いいぜ!」と、雷。

「うん!久しぶりね!」と、咲。

「いいともさ!」と、夢。

「うん……。」と、永海。

俺たちは自然に円になるように並び、円の中心で手を重ねた。

「願え!俺たちはバンドも出来る!」

「願え!」「俺たちは」「バンドも出来る!」

「よし!行こう!!」

このときは、既に永海の震えはなかった。


俺たちが舞台に足を踏み入れたとたんに、

「頑張れー!」「応援してるわー!」

などと、応援の声が聞こえた。凄く嬉しかった。


「1.2.123!」

俺の掛け声と同時に、演奏が始まる。

それぞれの楽器の音が重なり合い音楽となる。

永海も……ちゃんと出来ている。

ここで、咲の歌が入る。


恋というのは

人に生まれた特権で

恋というのは

自分を見つめること


好きな人には「好き」と

伝えることが難しい


でも、俺は言う

「好きだ」


変な奴だと思われても構わない

だってこれが俺の気持ちだから


でも、君は言う

「ごめん」


嫌われても構わない

だってこれが私の気持ちだから


失恋なんて、付き物さ

だから俺は前を向く……


この歌は、親父の曲だ。

小さい頃からよく聴いていた為、歌詞を覚える必要はなかった。

てか、咲のやつ、色目使ってやがる。


「フューッ!!」「最高だぜー!!」

こんな声が聞こえた。


こうして、〝夏休みフェス〟は大盛況の内に幕を閉じたのだった。



片付けをしていると、空音先輩がやって来た。「凄くよかったわ!!あなた達、最高よ!」と言ってくれた。

俺は「ありがとうございます!」と、言い、

咲は「また出たいです!」と、言い、

雷は「最高です!先輩!」目がハート。

夢は「疲れましたー!!」本当は疲れてなさそう。

永海は「またお願いします。姉さん。」と言った。


こうして、この依頼は達成されたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ