表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まぁ、仲が良いのが一番です。  作者: 優しい闇
24/28

二人は勇者。その4

二人の勇者はとーっても強くて簡単に三人を助けられたとさ。

めでたし、めでたし。


こんな感じで終われたらいいのになぁ……。

だけど人生ってやつはそんなに簡単では無い。


「おい! 動くなよ! 動いたらこの女がどうなるかわかるよなぁ!」

リーダーは咲を掴み上げ、首にギラリと光る鋭利な物体を当てる。

「やめろっ! 咲に触るなっ!!」

鋭利な物体とは……もちろんナイフだ。

大切な家族がピンチなのに、動けなかった。

人質を取られているのもあったが、怖かった。

そんなとき、雷が俺の耳もとで囁く。

「優。何か重たくて、いらないもの持ってるか? 」

「水が入ったペットボトルぐらいだ。」

「十分だぜ。優、俺に任せろよ!」

雷はペットボトルを天井に向かって投げた。

リーダーの視線も自然とペットボトルに移る。

雷はタイミングを見計らい、走った。

俺も人質の三人の元に走り、夢と咲の口のテープを外す。

「うおぉぉぉぉ! リーダーっ!!」

「!! クソッ!!」

雷は地を蹴り、リーダーにパンチを放つ。

リーダーは、ナイフを振り上げる。

ゴキャッと気味の悪い音が倉庫内に響いた。

永海が視線を彷徨わせながら、呟く。

「嘘……嘘……絶対! 嘘よ……」

夢と咲は同時に叫ぶ。

「「何でっ……こんなことになっちゃうの!?」」

「あ……あ……あ……」

「「「「雷っ!! 返事して!!」」」」

俺たちの前には、カッターシャツを紅に染め、地面に倒れる雷がいた。


雷が投げたペットボトルが落ちてきて、その場の空気を震わせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ