二人は勇者。
「やっぱり……雰囲気が違うよな。」
「うん。黒いオーラが目に見えるぜ。」
今、俺と雷は間所中の前にいる。
学校は休み(俺たちはクラブで登校)だ。
幸い周辺にヤンキーさんは見当たらない。
「早く行って、ちゃっと終わらせようぜ!」
◇◆◇
「やめなさい。あなた達は何がしたいの?」
「あ?喋んなよ。どういう状況かわかってんのか?」
永海、咲、夢は今ヤンキーに拘束されている。
さっき雷にメールをしたから駆けつけてくれるはずだけど……。
「んー!んーんー!」「むー!むー!」
咲と夢は口まで塞がれている。
私はたまたまテープが切れたため、塞がれなかった。
「早く……来て……」
「んだよ!喋んな!」
◇◆◇
「おー!何てかさー、ザ・アジトって感じだな!」
「はしゃぐな。あそこに見張りがいるぞ。」
「ま、準備運動ついでに吹き飛ばそうぜ!」
俺と雷はわざとゆっくりと見張りの視界に入る。
「誰だてめぇら!!」
「俺は勇者A。」「続いてこちらは勇者B。」
「調子乗ってんのか!」
見張りは俺たちに向かって走って来る。
「勇者B!行くぞ!」
「了解。勇者A!突撃ー!!」
俺の拳は見張りの腹部にヒットし、減り込む。
雷は足で横腹を蹴る。
「………!」
見張りは声も出せずに壁まで飛ぶ。
「「お前は所詮見張りにされるレベルなんだよ!」」
因みに俺と雷は、小学生の頃に総合格闘技をやっていたのだよ。




