第二話
ミグルの町を出て西に進んだ所にある、湖の畔に一人の男が機嫌が悪そうに座って休憩なのか休んでいた、その男の名は「アルク・ヴルスタイン」である。
「マスターの野郎・・・最初からこの依頼オレにやらせる気だったな」
そうアルクは今、とある依頼をミグルの町の酒場を経営してるマスター「トム・ハンクス」に依頼を仲介されていた。
トムは酒場を経営してるが、裏では依頼の仲介屋をしている。ふつう依頼を受けるには、冒険者ギルドを通して依頼を受ける、だがトムから仲介される依頼は危険な護衛や討伐、そして暗殺等の依頼がほとんどである。なかでアルクは殺しの依頼を好んで受けていた、その為か世間では殺戮者とアルクはよばれていた。
そのアルクが今回受けた依頼は、アーカパ村に住む金持ちの親子の長期の護衛依頼だった。アルクは殺しが出来ると聞いて、この依頼を受けたが良く考えて見ると、ほとんど平和な護衛の依頼だった。
「アーカパ村は、確か平和な所だったよな?いくら護衛だからってそんな所に、いくら金持ちだからって誰に命を狙われるんだよ!騙されたぜ!マスターの野郎!」
アルクが言う様に、アーカパ村はのどかで平和な村だった。確かに金持ちで立派な屋敷に住んでても命を狙われる事は無いと思うのが普通である、それも他の村人に金持ちなのを自慢したり、見下したりする事の無い親子は特にだ。
だが、アルクはこの依頼で自分のこれからの人生を大きく変える出会いがあるとは考えもしなかった。
「どうせ、仲介料に目が眩んだんだろ…」
確かに、トムは仲介料に目が眩んだのだった、そしてアルクの飲食代を貰うのを忘れると言う事態を起こしたのは、アルクは知らなかった。
「さて、そろそろ出発するかな、今日中にアーカパ村に着きたいからな」
アルクが、アーカパ村に出発しよとしばらく歩いていると突然、ため息をつき前から歩いて来る三人組を睨んでいた。
「なんで、こんな時に会うんだよ・・・」と心の中で呟いた。
「お前は殺戮者!!、こんな所で何をしてる!!何処に行く気だ!!」
三人組の内の一人の男が怒鳴りだした。
「どうせ誰かを暗殺でしょ、殺人マニアなんだから」
一人の女性が答えた、そしてもう一人の女性は何も言わず黙ってたアルクを見ていた。
「じゃあ、このまま見逃せないな!誰かを殺すとわかってれば尚更だ!!」
男が再度アルクに怒鳴るのだった。おそらく男は正義感が強いんだろうか、いつもアルクに突っかかるのだった。
「何をして、どんな依頼を受けようとオレの勝手だ…冒険者ごときに言われる筋合いは無い…邪魔をするなら今度は容赦しない・・・殺すぞ」
一瞬にして凄まじい殺気が辺りに広まった、その為か周りに居た小鳥や動物等は本能で逃げたして居たのだった。例の三人組も例外ではなかった、三人とも冷や汗をかいていた。
「や…やれる物ならやってみろ!」
男は強がりながらも反論した、そしてアルクと三人組の戦いが始まるのだった。
そしてアルク知らなかった、後に自分の大切な仲間になる三人組だと…。
久しぶりの投稿です、しばらくは自分の技術が無いため主人公だけの視点で行きます。慣れて来たら、他の視点も行きたいと思います、長い目で見守って下さい。