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第4話 お風呂お借りします♡

結論から言うとハーリー様の部屋と厨房とお風呂場、トイレの掃除が終わるのに1日もかかった。


昼ご飯時には掃除の手を止めて、殿下から頂いた食材を使ってふーちゃんに見てもらいながら料理をした。

でも、ハーリー様に食べてもらえなかった。

もったいないから代わりに私が食べた。

毒でも入れたと思われたのかなと思って夜ご飯には、皮のついたままのりんごを渡した。

さすがに騎士様より豪華なものは食べれないので隣で私もシャクシャクりんごを頬張った。


「美味しいですね!」

「…」


ハーリー様はりんごを手にしたまま何も言わなかった。

私はまた遠慮なく一人で食べた。


その後風呂場の掃除がおわったのでハーリー様に伝えた。

「お待たせしました!お風呂の準備が整いましたので今から入りましょう!さあ!私の肩にもたれかかってください!」

私はベッドに近付いてハーリー様に声かけをした。

「…」

やはり、応答はない。

「ふーちゃん、ハーリー様もしかして寝てるの?」

《いや、怪訝な顔をしてアイラを見ているわ》

「えっみて…」

私は右から左に顔を向けるとハーリー様に

「わっ私の顔を見てくださったんですか?だっ大丈夫でした私?呪われてて目が見えないんですけど、それで醜いって言われてきたんですよ!もしハーリー様が見たくなければ包帯を巻くので言ってくださいね?どうせ目が見えないんですから巻いても同じですっ」

そう早口でまくしたてた。

視線をこちらに向けてもらえたことが嬉しかった!

「…」

「では、お風呂に行きましょう、ねっ?」

私はハーリーさまの腕に触れた。

だけどパシッと手を払って拒否されてしまった。

「あっごめんなさい!触れられるの嫌でしたよね!気をつけます!」

ちょっとショックだったけど、調子に乗った私が悪い。

私は謝ると

「では先にお風呂いただきますね〜」

と風呂場に向かった。

「ねえふーちゃん、本当にメイド用の風呂はないの?普通、主人と同じ風呂場は使わないと思うんだけど」

《さあ?しらない!私は大きいところで飛び回りたいの!行きましょアイラ》

「あっ待って!見えないってば」

私は先に飛んで行こうとするふーちゃんを急いで追いかけた。

なんだか申し訳ない気はしたけど、結局お風呂をお借りしてしまった。

ふーちゃんは湖の水面を飛び跳ねるかのようにお湯の上を飛んでいたのか、そんな音が聞こえた。

耳が心地よかったし、楽しそうでわたしも嬉しかった。

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