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捲り屋   作者: 伊藤洋助
10/17

レベル5

「さぁ、それではあらためて()()()()()()()の実践に移りましょう!」

 進行役の男がそう言うと、助手は画面向かって一番左側にいるツーブロック頭の被験体の傍まで、その先端が尖ったぶっとい丸太のような棒を転がして行った。

 ツーブロック男が顔を引き攣らせながら、自身の椅子で隠れた背後に必死に目を遣ろうとする。

「……ま、まさか……それをケツにぶっ込むとか……そんなわけねぇよな?」

「ご察しがいい、()()()です」

 相手の問いを封じ込めるように被せられた返事に、その目が惑う。

「ちょ……! 待て! こんな事して……! 一体何が目的なんだ?」

 進行役の男は意外そうに目を丸くした。

「目的? もちろん寄生虫を採取し、皆さんをその害悪からお守りするためです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 その言い回しにツーブロック男の表情が途端に強張る。

 進行役はその後ろめたそうな顔をまじまじと見つめると言った。

「おや? 何か心当たりがあるようですね。この際なので、自らその()()をここで吐き出してしまいましょうか。そうすればご自身の身も心も洗い流され、わざわざ私どもが採取する必要もなくなりますから」

 教室で画面を見ている美華の表情が凍りつく。

 しかし、意外にもツーブロック男の反応は強情だった。

「へ……。俺達を舐めてやがるな……。お前、ただで済むと思うなよ」

 こちらを見下ろす白衣の男を上目遣いで見ながら言い捨てた。

「こんな子供だましに屈するとでも思ったのか? ()()()()()()()()()()。クソして寝な」

 場がシーンと静まり返った。

 その様子を画面を通して、生徒全員が固唾を呑んで見守る。

 長い()の後、進行役の男は深い溜息をつくと、ようやく画面の方を向いて口を開いた。

「皆さん。悲しいお知らせです。どうやら、彼は既に()()()5()にまで進行しているようです。寄生虫によって心身ともにすっかり支配され、正常な判断力を完全に喪失しています。もはや助ける手立ては一つ」

 無念さを払うかのように首を横に振りながら、ゆっくりとツーブロック男の背後に回り込んだ。

 助手から引き継がれるように、その()()()()()()()()()()()()()に両手を添えると、研究者らしからぬ態で思い切り腰を入れて踏ん張り、脇に抱え込んだ。

 彼は付言した。

「通常なら被験体の身に配慮し()()に潤滑油を塗るところなのですが、ご覧の通り今日は()()()()()()がたくさんおられます」

 画面の向こうへ語りかけるように、

「ややもすると、()()()()()と誤解を生むことになりかねませんので、()()()()()()()()()

 そう言うと、迷いもせずに()()()()()力一杯ぶっ刺した。

「ぐぎぃぃぃぃあああああああ――――――!」





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