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第二話。アルセーヌ誕生

「さて、潜入したはいいものもどうするかな」


俺は使用人として屋敷に屋敷に忍び込んでいた。だだっ広い屋敷なだけあって、使用人の数だけでも百人近くの人が働いていた。俺1人混ざってもバレなかった。中には綺麗に着飾った娼婦と思われる女性もちらほらと、常駐させているのか買っているのか、何とも大した財力だよ。


俺は使用人達に紛れて色の探索をしたり猥談やらに聞き耳を立てていた。するとメイド達から面白い話を聞いた。当主の部屋に古代遺物があるじゃないかと言う噂だ。


普段から当主は使用人は絶対に入れないらしい。掃除も当主が部屋にいる時しか刺せないらしい。何とも怪しいが、もちろんその部屋も教会の連中は探したそうだが見つからなかったらしい。


早速俺は誰もいないタイミングを身から張って部屋に入った。さて怪しいところから調べていきますか。


「まずは本棚だな。あの知性の欠片もないあのデブが、コレ見ようがしに難しい本を並べて…」


よく漫画やアニメでは、本を動かすと隠し扉が開くことがあるが、俺は本棚の本に手をかけたが、すぐにここではないとわかった。


「ゴホ、ゴホ、きたな」


少し動かしただけで埃がたった。本を全く見てない証拠だな。埃が積もるくらい放置している。埃がかぶるくらいだから古代遺物を出し入れしているのはここではないな。


お次は引き出しの中だが特に何もないな。二重底になっているわけでもない。他は飾られている額縁の裏とかか?俺は手当たり次第に探してみるがそれらしきものは見つからない。さて、どうしたものかな…。もう少し探索する必要があるようだな。そして、俺は部屋を出て行った。







『いたずらでしょう』


今日は朝からある事で話題になってテレビのニュースにも取り上げられていた。


『仮に本当に古代遺物があったとして、予告状なんて合理的じゃない。なぜわざわざブランゼル伯爵に警戒させて、自分が不利になる状況を作ったのか、愚の骨頂ですよ。この怪盗アルセーヌと名乗っている者は、ただ伯爵に恨みを持っていて、イタズラをしているだけですよ』


昨日に街中にばら撒かれた予告状は良くも悪くも人々の話題になった。教会でも見つけ慣れなかった古代遺物を奪い取ると言うのだから話題にわなったが、ほとんど、いや、全員が信じていなかった。


もちろんのことブランゼル伯爵もこの予告状を見て激怒して、朝から犯人確保のため金に物を言わせて保安官達をフル活動させていた。


しかし保安菅の頑張りも実ることもなく犯人を特定することさえできずに予告状に記された夜の時刻になってしまった。


ブランゼル伯爵家の前には本当に怪盗がやって来るのか面白半分の野次馬が見に来ていた。屋敷にの前には保安菅達が屋敷を囲って民間人達が入らないように警護していた。


しかし、予告の時間が過ぎて特に何も起こらずアルセーヌと名乗る。それらしき者は現れなかった。人々が次々と帰っていった。


「ふん。何が怪盗アルセーヌだ。ただのこけおどしではないか」


ブランゼル伯爵が悪態をつきながら窓を見つめる。


「いえ、私は予告した物は必ず奪いに来ます」

「だ、誰だ!?」


突然に自分以外いるはずもない部屋から、知らない声が聞こえて勢いよく振り向くと、そこには自慢のソファーにふんぞりかえって、高そうな机に足掛け中身ら、全身真っ黒なコートに身を包んで、白いベネチアンマスクをつけた。まさに怪盗と言うスタイリッシュな男が現れた。


「我が名はアルセーヌ。こよい貴様が違法に所持しているアーティファクトを奪いに来た」

「ふん。まだそんな事を言っているのかアーティファクトなど…」


次の瞬間に俺は拳銃の引き金を弾いて、鉛玉を眉間にぶち込んだが、残念な事に銃弾は弾かれてしまった。


「まさか、かの大英雄ヌァザ・アガートラーム(銀の腕のヌァザ)の銀の左腕を溶かして飲んでしまうとは罰当たりにも程があるぞ」


古代遺物は伯爵の体内に隠されていたのだ。いくら教会の連中が屋敷を調べても見つからないわけだ。俺は運が良いことに、当主室でアウメラのステルス機能で身を潜めていたら、伯爵がご機嫌良く水銀を使ってるところ見れたのだ。


「貴様…!良くも我が聖なる体にそんな下賎な物を向けてくれたな!」


そして、伯爵は反撃に机を投げ飛ばしたが、俺はそれを避けて、再び弾丸を打ち込むが、銃弾は水銀によって弾かれてしまう。


水銀が体の表面を守る限りダメージを与える事をできない。しかし決定的な弱点がある。まず奴が戦闘慣れしてないのが一つ。


いくら士官学園の卒業生だと言えども、それは何十年も前の話で、今ではただのデブのおっさんだ。常に魔物と戦っている俺の敵ではない。そして、二つ目…。


「ぐぁ〜!ば、バカな!この俺が切られた!?」


俺を攻撃する際に水銀を右腕一箇所に集中させて殴りかかろうとした際に、俺は水銀を取り残さないように、伯爵の腕を根本から切り削いだ。


水銀は片腕の量しかない。体の全身を守れるほどの量がない。水銀を避けて肉を切れば普通の人間と変わりない。コレが二つ目の弱点だ。奴がもっと戦闘なれや、水銀の量がもっと多かったら負けていたかもしれない。


伯爵は壮絶な痛みと苦痛を抱えて、地面にの垂れ込んでいた。すると、銃声を聞いて使用人達が駆けつける。この現状を見たメイド達が悲鳴を上げる。


「さて、それでは銀の左腕ならぬ銀の右腕をいただいていく」


そして、俺は窓から突き破って屋敷を出た。そして、屋敷の外には野次馬がまだいて、俺を見て驚いていた。そして、俺は全員が呆気に取られいるすきに暗闇の夜の中に消えた。


そして、この事は再びニュースに取り上げられた。伯爵は違法に古代遺物を所持していた罪に囚われて捕まり。俺を退学に追いやったドラ息子は今頃どうしているか想像するだけで笑いが込み上げてくる。


そして、古代遺物は教会の前に目の前に置いて帰った。この行動が美徳されてニュースでは正義の怪盗が現れる!その名は怪盗アルセーヌ。なんて報道された。最初は売ろうとも考えたが、教会を敵に回したくないし、何より正義の怪盗と言われているからな。キャラ的にそんな事をしない方がいいと考えた。


しかし、何でこんな怪盗とか言うめんどくさいやり方をしたかと言うと、理由は単純だ。派手に陥れたかったからだ。こうして俺の復讐を終えて、この物語を終えた。










しかし、この時の俺は知らなかった。数々の癖の強い物達が俺を狙っていることに!


「将軍。何を見ているのですか?」

「いやなに、なかなか面白い男が出たと思ってな」


ある所では軍人。


「怪盗アルセーヌですか、やり方は目に余る物ですが、助けてもらったのは事実です。いつかお礼をしないといけませんね」

「おやめください教皇様。相手は怪盗、犯罪者です」


またある所では教会。


「スクープだ!全面アルセーヌにしろ!」


雑誌記者。


「絶対に捕まえてやる!」


保安委員会。


政治。テレビ局。ギルド。貴族や王族、外国の勢力に裏社会のギャングやマフィア。魔女なんかも。そして、裏世界をすべる多くの異能力者が集まる秘密結社、峯の管理者たち。


俺はこんな奴らを相手にする事を俺はまだ知らなかった。

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