事件2 フラグ探偵の浮気調査(?)
短いですけどどうぞ読んでみてください。
如月 柚薇樹は名探偵になっている。だが、探偵と言っても推理をする訳ではなく、フラグを立て、それを犯人に言うだけである。観察力が凄いのだ。
今日は仕事がない…と思っているとコンコンという音がした。
「どうぞ」
そう言うと、事務所のドアが開き20代後半〜30代前半くらいの女性が入ってきた。
「今日はどうされたんですか?」
柚薇樹が聞くと、女性が答える。
「今日は仕事の依頼をしにきたのです。私は静野 かのんと申します。」
「私は如月 柚薇樹です。して、依頼というのは?」
「夫の浮気調査をしてほしいのです。」
「浮気調査ですか」
(こんな綺麗な奥さんがいるのに…)
「はい。夫は静野 カイキといいます。数日前からおかしいと思っていたんです。車に女性の香水の匂いがしたので怪しいと思い、次の日夫の後をつけたんです。したら、女性が駅で待っていたんですよ!しかも、とっっっっっても美人な!そのあとその女性とデートしてたんですよ!私というものがありながら!私という妻がいるのに!ほんとクズ!カスですよ!人間のゴミです!あああああああぁぁぁぁぁ!もう!カスカスカスクズクズクズ人間のおぉぉゴミいぃぃ!」
途中、キレながら教えてくれた。柚薇樹は思った。
(それ調査の必要あるのか?)
「あの、もう浮気なんじゃないんですか?」
「そんなのわかってますよ!でも認めたくないんですよ!今日は聞いてくださってありがとうございました!あんな奴とは離婚します!失礼します!」
(認めたくないのか離婚したいのかどっちなんだ?)
「え、あ、ちょっ…」
バッタアン!という音でドアを閉めて出て行ってしまった。
(…今日は…仕事がないな…)
今日は平和な一日である。