表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
病める時も、健やかなる時も  作者: 生家 モノ
4/9

4話 真くんへのお詫び

 洗濯物を干し終えてリビングのソファでお茶を飲む。暫くお仕事は無いので、まったり気分♪


 …だったのですが、ここ数日の喧嘩のストレスと突然のデザートで真くんの胃腸が弱ってる事が脳裏にチラつきます。


 納期が短い内職が入った事によるイライラで、八つ当たりに近い喧嘩を振ったことが原因なので心苦しくなってきた…


「今夜はお粥にしようかな~」


 そう呟きつつ隣に座らせていた『たいら』と『まる』を見る。


「そうしてあげなよ~」「真くん喜ぶよ~♪」


 窓ガラス越しに日光を受けてくつろぎムード漂う顔で私を見て“そう言って”いました。


 先程干したパジャマが毛玉が多くなっていた事を思い出した。お尻やひじ膝のあたる部分も薄くなっていたので、裂けるのも時間の問題だなぁ…

「新しいの買うかぁ」

 睡眠も質が良くなると体調にも良さそうです。


『たいら』と『まる』の表情が柔らかかったので同意と判断!

 そうと決まれば自転車で出かける事にしました。


 平日の昼間の主要道路は交通量が多く、走行中のトラックが生み出した風が道沿いの木々を揺らしてサワサワと心地のいい音と温かい日差しに包まれたせいか、お昼寝がしたくなってしまいました。

「…さっさと決めて帰ろ~」


 衣料量販店に到着し、自動ドアを抜けると「イラッシャイマセ~」っと電子音に迎えられ反射的に会釈してしまいました。

 棚の上部の案内を頼りに奥へ進み前開きのシャツタイプを探す。トレーナータイプは真君に似合わないから選択肢が少なくて早く決められるので、ある意味助かります。


「あ!可愛いの発見♪」


 季節を問わず使えるコットン系の小さなドット柄の一部が猫の肉球の形のデザインがシンプルで良い。見ていたら私用のも欲しくなってしまい、衝動でアイボリーとネイビーを二組ずつ購入。

 レジのお姉さんに会釈をして、お買い物は終了しました。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「たいら~まる~ただいま♪」

 帰宅早々に嬉しくて報告している内に眠気が消えていたので『お直しタイム』に入ることにしました。

 最近、真くんはお腹がぷにぷにしてきたので市販のままだとウエストゴムがキツい事が多いので、気が向いた時は私が直しています。


 『ゴムの入れ替え作業』

 ①作業部屋の引き出しから引っ張り出した新しいゴムを切る。


 ②ゴム通し口が無かったので5㎝ほどミシン目を解きゴムを切り端に替えのゴムを結び一気に引き抜くと簡単に入れ替わる。


 ③ゴムが捻れていないか確認し、端を重ねて細かい針目でミシンで縫う。


 ④『②』で開けた部分をミシンで縫い直す。



「ついでに裾も短くてやるか~」

 裾端の幅と出来上がりの幅の差があると綺麗に縫えないので“ここ”の修正も忘れない。


 糸始末をして時計を見ると5時ぴったりで…

「おお!我ながら理想的な時間配分♪」

 気分が良いので鼻歌交じりに洗濯物を取り込み夕食の準備に移りました。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リビングで『クマたち』と和んでいると家の外から聞き慣れたエンジンの停止音が聞こえました。

 ちょうど撫でていた『まる』を抱いて玄関に向かい

「おかえりなさい~」

 と『まる』の手を振り真君を迎え入れます。


「ただいま、ゆかりさんもお疲れ様。」

 1日働いて少し疲れてはいますが、柔らかい声で真君が笑いました。

「あれ?何だか良い事でもあったの?」

 そう問われたので…


「ご飯食べながら話すわ~」

 っとリビングに残した『たいら』と新品のパジャマの方に向かいます。


 洗濯してから使うので『お披露目』のみですが、喜んでくれたら良いな…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ