●(80)威咲はお茶、多摩はダイエット!
実は痩せたことが分かってすぐから多摩は、肉を食えだのお菓子を食えだのと、威咲に食わしてばかりいた。
「多摩ちゃんもういいよ私お腹いっぱい」
「そう?残念ねせっかくおいしいのに」
「後で貰うね」
多摩は平気な顔でお菓子をつまんでいる。
「威咲ちゃん、精をつけるイコール太るなのよ?手っ取り早く言えば同じことだわ。痩せた分いっぱい食べてね?」
そこに垂華が来て多摩の頬をつまんだ。
「むしろお前の方が食ってばかりで、お前だけ太ったんじゃないのか?」
「そうかしら」
「最近少し肥えたとは思ってたけど…」
多摩の頬や二の腕を軽くつまむ。
「やっぱり太ったぞ」
「え~?」
多摩も自分でお腹などをつまむ。
実は自覚があるのか反論はしてこない。
「精をつけるイコール太るはあながち嘘じゃないけどそんな単純じゃないんだぞ」
「分かってるわよ。一応栄養がありそうなのを選んでたのよ?ちゃんと考えてるんだから!」
「でもそれでお前だけ太っても仕方ないだろ?お前はもう食うな」
多摩がシュンとする。
「というわけで、威咲ちゃん俺が採ってきた薬草煎じて飲まない?」
「えっ」
「何よ自分もじゃない!」
「俺のは太らないんだよ」
「何よそれ痩せた分は太らないとダメなんですぅ!」
「あの、私飲んでみようかな」
「そう?まあ垂華の薬草だから効果はありそうだけど」
「勿論。滋養強壮のだからね。それよりお前ダイエットしろよ?」
「分かってるわよ!」
多摩はブーたれた。
「じゃあ俺煎じてくるから」
垂華が出ていくと多摩が言った。
「一夜君も食べる?おいしいわよ」
糖をまぶしたナッツだ。
「貰う」
袋に手を伸ばしてポリポリ食べる。
「これだって体にいいわよね」
「まあな」
「あ、威咲ちゃんの分残してね?」
威咲と多摩はあやとりを始める。
多摩がひっかかった所に垂華がお茶の茶碗を1つ持って戻ってきた。
「できたよ」
「威咲ちゃんの分だけ?」
「そう、弱ってる人だけ。残念でした。
さ、威咲ちゃん飲んで」
「うん、ありがとう」
一口飲んで顔をしかめた。
「すごく苦いよ?」
「頑張って全部飲んでね」
「う、うん」
飲み終えて渋い顔をしている。
「煎じた残りはとっておいたからあと3日は飲めるからね。コップ一杯ずつ1日2、3回飲んでね」
「うん、わかった」
顔は笑っているががっかりしているのは見て分かった。
休みは終わったが薬草茶は飲んでいるし多摩にも焼きニンニクを食べさせられている。
それでも魔物退治は順調らしい。3つ目のエリアも終わった。
威咲ももうすっかり慣れたので、別れて退治して回る時は一人で歩き回っている。エネルギーの無駄もなくなってきた。これからは少しずつペースを上げていき、どんどん次にいけるようにしようと垂華が言った。
多摩は昼間いつも遊んでいたのが今は運動をしている。筋トレしたり、走ってきたり、ダイエットのために頑張っている。
その分威咲は暇になり、カードをしたり本を読む時間が増えた。
近くの池に前からある古いボートに乗ってみたら水がしみてきて慌てて戻ったなんてこともあった。
でも散歩や買い物に料理、多摩と一緒に筋トレもしたりして…けっこう充実している気がする。
4つ目のエリアが終わった頃梅雨が明けた。これからは夏本番だ。
暑くなるが基本的に退治は夜なのでそれほどバテることはない。が一応夏バテには気をつけないといけない。
余談だが、威咲はいつも垂華に本を借りに行くと、本棚には数冊しかないしその本も入れ替わっているのを不思議に思っていたので聞いてみたら、意外な答えが返ってきた。
「そういえば垂華君て本をどこにしまっているの?いつも思うけど沢山色んな本持ってるけど本棚にはそんなに無いし」
「ああそれ。普段読んでいる雑多な本は俺のじゃないんだよ」
「?」
「図書館から適当に選んで借りてるんだ。こう、こっそりとね」
にこやかに答えた。
「それって内緒で無断で失敬しているってこと?」
「言い方を変えればそうなるけど別に盗む訳じゃないし。いつも人知れずちゃんと返しているんだよ」
夜中に空間移動で行っているそうだ。
「だからだったんだ」
威咲の表情が少しひきつったのは言うまでもない。
みなさんは図書館の本を無断で持ち出しちゃダメですよ?
先日PVが多いなと思ってたら、ほぼ全体を読んで下さった方がいたのですね☆感謝!
my金魚ちゃんにパンをたらふく食わしたのが昨夜で、今日夕方から水槽の水が濁って、少し水を交換してもまた濁って…
原因はパンのフンだ…粉けのせい。親戚からホームベーカリーのパンを頂いたので食わしてたの。
ちょっとあげ過ぎたね。




