(68)カタキウチ
黒服に着替えたアイルは持ってきた威咲の髪の束を取り出した。
「じゃあ行ってくる」
そう言うなり空間移動の扉に消えた。
アイルが降り立ったのは、まだ退治されていない土地。
周りの気を確かめるとフ、と自嘲気味に笑った。
ここにはまだ魔物がいる。やらねばならぬのだ。
アイルは髪の毛を捧げ持つと、巫女の気を抑える呪文をまず唱えた。それから次に魔物を引き寄せる呪文を。
これは本来退治の際に使う技なのだが、アイルの目的は退治ではなかった。
呪文を唱え続けると、禍々しい気と共に磁石のように魔物が吸い寄せられてきた。
「このくらいでいいか。
魔物たちよ、この中に封印されろ」
巫女の気をなくした威咲の髪は、魔物の本体の一部と相成る。
吸い寄せられた魔物たちは逃げ道を探し、髪の毛の中に吸い込まれていった。
「…よし」
禍々しい気を放つ髪をぶら下げると、アイルは再び扉に消えた。
次にアイルが現れたのはある邸宅だ。
空間移動の扉でドアを通り抜け、玄関の内側に入ると、周りを見回し、ターゲットの居所を探るため精神を集中させる。
「…見つけた」
足音を忍ばせて階段を上り、目的の部屋のドアをまた扉でくぐり抜ける。
ベッドで眠るターゲットを見下ろして嫌悪感を露にする。
「死ね。そして堕ちろ」
そう言うと封印解除の呪文を唱え髪の毛をターゲットの首に巻き付ける。
目を覚ましたが声を出す暇もなく魔物が体に入り込む。
「ぐぁっ…ひっ」
それきり動かなくなった。
表情を変えないまま髪の毛を持つとアイルは空間移動の扉に消えた。
「ただいまロイ。まずはうまくやったわ」
「思ったより早かったな」
「まあね。首尾よくいけばこんなもんよ」
「じゃあもう一件やってくるよ」
頷いてロイに髪の毛を渡す。
ロイはそれを手に空間移動で消えた。
ロイも同じようにターゲットを始末した。
ロイは更にもう3件やって、家に帰った。
「ただいま」
「随分働いたようだな」
「ああ、首謀者はこれで全滅さ」
「一晩で全員片付けるなんて」
「早い方がいいさ」
アイルは立ち上がりロイの首に腕を回してその肩に顔をうずめた。
「…これで仇はとれたな」
「ああ…最高の罰を与えてな」
感情が高ぶったのか、アイルの肩が震えていた。
ロイは腕を回して撫でてやった。
「これで…」
次の日、その首謀者たちの家ではちょっとした騒ぎになっていた。
いずれも主が目覚めないので起こしに行くと、主の息は既になくなっていたのだ。
昨日まで元気だったのにと訝る者、悲しむ者がいて、執事が議会に急死の連絡をとると、同じように急死した者がいるというのだ。
その死んだメンバーを聞いて、搾取に関わっていた者たちは青ざめた。
その者たちは呪いではないかと囁き合い、根拠の無い予想に怯えた。
だが本当の騒ぎはその夜からとなる。
アイルとロイが動きましたねー。ね?ロイはやる時はやるでしょ?
最近試しに、地域で有名な冬限定のお酒を買ってみました。白い活性原酒、「雪っこ」日本酒です☆
買ってから20度って気づいて、でもまあいっか☆と、飲んで…くうっ!やっぱ20度じゃ!
300mlだけど、一回50mlくらいずつ飲むの。
なんかねー…度数のせいか、生きた酵母のせいかは不明なんだけど、飲むとお通じがある。ごめんね。
でもねー、なんか美味しいよ~☆☆




