(94)白いリボン
魔物退治は順調に進んでいて、バークスから始まって今は全体の内北部3分の1が終わった所だ。
威咲の髪は肩につく位になった。これくらいなら結べるかな、と威咲が言ったので、今日は一夜と二人で散歩がてら縛るものを買いに来た所だ。
何色かある中で威咲は白いリボンをとった。
「前のも白かったよな。また同じようなのにすんのか?」
「うん。やっぱり白がいいかなって」
前使っていたのに似た幅広なものだったので、迷わないでそれに決める。
帰り道、早速髪を結ぶ。
「うん、これで落ち着いた。ありがとう」
実は一夜から威咲への初めての贈り物だった。嬉しそうにリボンを揺らした威咲を少しだけ照れくさそうに一夜が見た。
雑貨屋から家までは歩いて15分位だ。夕焼け空に燕が飛んでいる。
「魔物退治の方順調そうだな」
「うん」
「これなら思ったより早く終わるのかもしれないな」
「うん…」
「だけどこれだけ長く一緒にいると、あいつらと別れるのかと思うとやっぱ少し寂しい気がするよな」
一夜が若干苦笑した。
「一夜、私ね…お母さんを殺したの私でしょう?だから許せないの」
「それはお前じゃなくて魔物のせいだろ?」
「だけど、私だよ?私、自分の中にそれがいると思うと堪らなくなるの。魔物を殺したいって思うの。だから早く退治出来るように頑張ってるんだ。早く…終わりたい」
魔物を退治しているとはいえ、まだ威咲の中から魔物が消えた訳ではない。巫女の力で落ち着いているだけなのだ。抑えられていても魔物はこの身体に確かに宿っている。今も。
「そっか…。早く退治出来るといいな。…俺は何も出来ないけど、あいつらと協力してさ、出来るって信じようぜ?」
「うん」
あまり深刻に聞こえない風に一夜が言うと、威咲も微笑んだ。
退治が終わったら結婚だ!とか思うのかな一夜も(まあ言い方は違うよね)。
ウエハースチョコ…チョコビス…しゃくしゃくもぐもぐ 今日も☆うまうま☆一夜の横顔を想像しながら…キャラに恋する我。かっこよく描きたいにゃー。
あ、スピカは今年も節分の大豆食べたよ!1袋百円の「羽黒山伏祈願」の!




