(90)垂華の術
ついに90話です!部分としては101!今後もヨロシク☆
結局、次の日曜日に一夜と威咲で有栖村に行かせて貰うことにした。垂華が折れてくれて、協力してくれることになった。
そしてその日曜日。空間移動で村近くの山道に出た所で垂華は言った。
「村の人達の記憶をちょっと変えて、威咲ちゃんの両親は二人共病気で突然死んだことにしたからね」
「分かった」
「その術、いつまでもつんだ?」
「俺が解かない限り、一生でも。解く呪いを使われない限り、仮に俺が死んでも大丈夫」
「そうなのか?本当すごいなお前」
「後で何かお礼するね?」
「いいよ、プレゼント」
「垂華君、本当にありがとう」
「それよりちゃんと用を足すんだよ?」
「うん」
「一夜、帰りはまたここに来て俺に念じろよ?そしたらまた扉を開いて迎えに来るから」
「分かった。サンキュ」
「それじゃ」
手を上げて垂華は扉に消え、続いて扉もかき消えた。二人が村に来ることも村人達が怪しまないようにしてある。
威咲は懐かしそうに辺りを見回しながら、何度も息を吸い込んだ。
「懐かしいなぁ…全然変わってない」
一夜も懐かしく感じた。この村でのことはよく記憶に残っている。
村に入り、何人かの村人に挨拶した。ちゃんと怪しまれないようになっている。記憶操作で、威咲は父親の死後一人で村を出ていったことになっている。一夜のことは記憶から消されている。
「自分のことが本当に記憶から消されてて、マジで何も覚えてないってのは、なんか…少し寒気がするな」
「え?」
「術は確かに凄いと思うけど、そうやって簡単に人の存在を消したり出来るっていうのはなんか怖いな」
「…そうだね。だからきっと使う人も無闇に使ったりしちゃいけないとか、自分の決まりとかありそう。垂華君なら悪いことには絶対に使わないだろうけど」
「多分な。そういえば俺らってあいつらを100%信頼してるよな」
「うん、だって仲間で友達だもん」
先に家の跡を見に行ってそれからカイを訪ねるつもりだ。
「プレゼントって、これからはいつ来てもいいってこと?」
「多分そういうことだよな」
解散後も威咲が故郷に行きたくなったら行けるように。
まあいつものこ憎い演出だけど本当に有難い。大事で必要なものをくれた。失った人生を取り戻してくれたとも言える。
家への道すがら威咲は花を選んでは摘んでいた。親父さんの墓に供えるためだ。
威咲の家は集落から一軒だけ離れて、少し山を登った所に隠れるように建っていた。その坂道を登る間、威咲は胸がいっぱいなのか、何も喋らなかった。
そこに着くと、焼けた黒焦げの柱等は一本も無く、建物は綺麗に片付けられていた。
「…」
無言で立ち、前庭や裏の方を眺める。
片付けてあったのは建物だけで他は草刈り程度しかされていないようだ。
家の裏にあった金柑を見つけて駆け寄る。花が終わった所で、小さな青い実がいっぱいついていた。愛しそうに枝や実を撫でる。
そして少し離れた所にある小さな土の山を見つけ歩み寄る。
あの日乗せた石が乗っていた。なんだかこの周りだけは綺麗に草がとられてあるようだ。脇に花器が半分だけ入る深さの穴に収まっている。
「もしかしてカイ君かな」
花器を取り出し家の横に引いてある水を汲んで摘んできた花を供える。(小川の側に家を建ててある)
二人で手を合わせていると、急いでやって来たらしい若者が軽く息を弾ませながら声をかけてきた。
「威咲ちゃん!」
「!-----カイ君?」
久々に(1ヶ月ぶり位)行き付けのお菓子屋に行ったらね?なんてことだ…ドンタコスが無くて!!いや、商品段々入れ替わるシステムらしいからいつか来るとは思ってたけどー!!うぅ、非っ常ーーに悲しい↓↓↓マジ凹みでした…仕方ない、類似品に乗り換えるわ↓↓(そっちも好きだけどね)




