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反逆王と嘘つき魔女の共同戦線  作者: サラト
2巻 消えない炎
6/18

序章 開けない夜

プロフィールNo.2


氏名:アセディア・オルマート

(本名:不明)

年齢:不明 ジャンヌより直接、罪力を受け継いだためジャンヌが生存していた100年前にはすでに産まれていたとされる。

身長167 体重49

誕生日5/8

武器:槍 (グングニル)

槍 (ゲイボルグ)

第一継承者、怠惰の魔女

戦闘スタイルはオールラウンダーとして魔法を使用できる。

人間という枠組みから外れた魔女だからこそ何百もの魔法を覚えており、それを長年の知識で使いこなす事ができる。

ただし魔女とは言えど魔力の上限は存在する。


現在イクスと契約中


結罪時の代償:痛覚の共有


嫉妬。



 なにをやってもあの人はいつも一番で、

私はいつも二番。

 じゃあその人を殺してしまえば、自分が一番になれるんじゃないか。

 いや、できるのならいっそのこと、あの人の力を自分の物にしてやろう。そんな嫉妬の心に潜んでいる闇に飲み込まれようとしている一人の少女がいる。


 そんな少女に手を差し伸べるものは誰もいない。

 一人で誰にも気づかれず、闇へと少しずつ引き摺り込まれていく。少女に残った微かな光が抵抗するが、その叫びは誰にも聞こえず、やがて消える。

 そして闇に飲まれ、闇に染まる。


 闇に染まった少女に近寄る小柄な女の子は、座ったままの少女に目線を合わせる。

「あなたの嫉妬は美味しそうね」

 そう言って小柄な女の子は少女の首筋に噛み付く。

 少女は足掻きもせず、痛みからくる声も出さずに、ただそこに倒れた。

 心に負った小さな傷はやがて、大きなヒビになり、真っ黒な憎悪が溢れ出す。


 *****


「なんで、あなたが……」

「うるさいこのくそ女!

 あんたがいるから……あんたがいるから私は誰にも見てもらえず、誰にも助けてもらえないのよ!

そんな人生おかしいじゃない。私だけにはチャンスも、慈悲もなにもないの。それならこんな世界なくなてしまえばいいのよ。そう、無くなっちゃえばいいの」


 少女の異様な姿に、襲われている側の少女は状況がつかめていない。

「でもね、インヴェンジュが教えてくれたのよ。

その嫉妬が力になるって。それなら私はいくらでもあんたを恨んでやる、妬んでやる!

そしたらみんなが見てくれるもの」

 心に穴の空いた少女はそれを、

必死に埋めようとするが埋めることができない。

 少女は動揺で動けなくなっているもう一人の少女に手を伸ばす。


 少女の嫉妬はどこまでも深く深く、

底の見えない闇へと変わる。

 それはもう、それを作った本人ですら抜け出せない沼と化していた。

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