エロについて
私はエロが好きだ。
生まれついて好きだ。
それには理由がちゃんとあって、我々の誕生はエロだからだ。これは間違いない。
SEXが我々を創造する手段である以上、我々からエロは奪えない。
「えー、そんなの下品だよ。駄目だよ。」
とこぼす幼女達に言うことがある。
そういう台詞は需要があるから、どんどん大人の男の人に喋ると良いだろう。
エロはコミュニケーションの手段の最上級だ。
「触る」や「抱きつく」といった好意を伝える行為を勝る。
私はエロが好きだ。繰り返す。
繰り返すというのもエロに大切なことだ。
腰を繰り返し繰り返し...奥に突き立てる。
だが、突き立てるほど長くもない。
エロとは恐怖である。
エロとは安心である。
人を狂わせる悪魔である。
そして、こんな文字の駄列を書き、空しくなっている。
しかし、エロが好きだ。
エロは我々の暇を潰してくれる。
私はあなたの中に入りたい・・・
私はあなたを中に入れたい・・・
という好意を相手に伝え合っているのだ。
[ある話し]
「君に質問がある?」
「なんでしょうか?」
「エロとはなんだと思う?」
「セクハラですので、訴えます」
「まあ、待て。過剰反応だよ。それは」
機械で作られた少女に私は話しかけた。
「私の言いたいことをもっと深く掘り下げれば、低俗とは程遠い高尚な会話に君が今まさに参加できていることを感謝したくなるはずだ。いや、なるね」
「もしもし、そちらは裁判所でしょうか?」
「こらこら、警察ではなく民事の訴訟に直接持ち込むとは、君はよほど私を貶めたいらしい。というか、裁判所に直接電話するでない。そんな人見たことないよ私は」
「ちなみに最高裁です。」
「ぶっ飛ばすな君は。いきなり結果だけを求めるタイプだね」
「最高裁は死刑を求刑しています」
「もう結果がでたのかい!?私の意見とかは!?」
「もう顔が犯罪者ですから無理だそうです。」
「好きでこの顔に生まれたわけではないわ!」
コホンと咳づくことで、私は事態の収拾につとめる。
「人類創生の手段であり、男女交際の目的であり、君からはもっともかけ離れた存在。それが『エロ』だ。私は知りたい。私の作ったロボットが、エロをどのように理解しているのかを。さあ君の7年間の集大成をここに示してくれ!」
「いやです」
「何だと?」
「ですから、私の答えは『いやです』なわけです。気が済んだ様でしたら、私これからデートがありますので」
「あ、いってらっしゃい」
私の作ったロボットはロングブーツに足を通すと、"今日はご飯はいりません"と言葉を残し、玄関を出た。
―――――――――
私は少しその場で顎鬚を擦りながら、考え事をした後、リビングの椅子に腰かけた。
そこで熱いコーヒーを飲んで一息ついた後、あることに気づいてしまった。
「あいつ…今日SEXする気じゃないのか?」
エロについて -終-