トンネルロールとサルチッチャ
モンキ蝶って美しいですよ。
バタフライ通りの門を抜けるとミニィとケンタはトンネルに差し掛かりました。そのトンネルは暗く辺りに足音が響き渡ります。ケンタはそのトンネル内をライトで照らし始めます。
ミニィはケンタの腕を掴みながら言います。
「ねえ、ケンタ、音も響いて怖くない?
トンネルの中だからより共鳴しているよ。」
「何?ミニィ怖がってんの?
そりゃそうだよ。トンネルだからね。でも大丈夫だよ。僕がついているからね。」
ケンタは1人冷静になりながら答えます。なんて頼りがいのあるの犬でしょうか。ケンタはお父さんは警察官、お母さんは幼稚園の先生なんです。そんな頼りがいのある親に育てられたから息子も頼られっぱなしです。やがて階段が見えて来ました。
「ミニィ、見て階段だよ。この先を越えればモンキ町だよ。」
「階段かー、でも疲れちゃうけどでもこの1段1段の足音が堪らないよねー。」
階段を登り終えると出口が見えて来ました。出口を出るとモンキ町に辿り着きました。モンキ蝶の真っ黄色な像や蝶の写真が飾られている街。早速ミミィは腕を上に上げます。
「着いたよ。モンキ町だー。ねえ、見て行商人にそれに売店もあるよ。良いよね。
ねえあっちの売店の方に行ってみようよ。」
「良いよ。」
ミニィの誘いにケンタは答えます。
ケンタと2人で路店をやっているテントのある方に向かいます。テントの方に行くとどうやらキーホルダーやグッズが沢山売っています。その殆どがモンキ蝶の形をしたグッズでした。
「うわー、見て見て、めちゃくちゃ可愛い。これ下さい。」
「はいよ。200円ね。お兄ちゃんは何か買わないの?」
「僕は大丈夫です。」
「ありがとうございます。」
ミニィはその中からモンキ蝶の人形を選びます。しかもリングが付いておりリングはバッグに付ける事ができるのです。こうしてバッグに付けながらミニィとケンタは真っ直ぐに商店街の方にやって来ました。すると美味しそうなお店を見つけました。モンキプルースというケーキ屋さんです。そのお店にはトンネルロールの一文字が見えたのです。
お昼の後のおやつとしては最適でしょう。
「ミニィここに入ろうよ。」
「うわー、良いね。」
2人はそのお店に入ると女性のタヌキの店員さんが挨拶に来てくれます。
「いらっしゃいませ2名様ですか?」
「はい。」
2人はテーブルに座るとミニィとケンタの2人はメニューを眺め始めました。早速ケンタが目に入ったのはサルチッチャです。
「ねえ、ミニィ、このサルチッチャ美味しそうじゃ無い?」
「良いね。でも、私はトンネルロールにしようかなぁ」
サルチッチャとはイタリア語で腸詰という意味で加熱していないソーセージという意味なのです。トンネルロールはロールケーキの中にキウイやイチゴなどのフルーツが入ったロールケーキなのです。モンキ町にはトンネルがある事から観光客を呼び寄せる為の名物料理となりました。
「すみません、トンネルロールとサルチッチャ、それに自家製黒糖ジンジャーエールを2つお願いします。」
「はい、少々お待ち下さい。」
ケンタが頼むと女性の店員は伝票を厨房の方に持って行きます。暫くすると注文した商品がテーブルに届きます。
ミニィはトンネルロールを見るとスマホを取り出して写真を撮ります。一方サルチッチャを見たケンタもスマホを取り出して写真を撮ります。そしてミニィとケンタは2人でツーショット写真を撮りました。
「「いただきます」」
2人揃って手を合わせるとご飯を食べ始めました。
読んで頂きありがとうございます。




