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お好み焼きとクルーズとコガネタワー

これは大阪に旅行に行った経験を元に考えました。

 ネモフィラザライドはお花畑を抜けると山道に差し掛かりました。その山道の中のトンネルを通るとネモフィラザライドは一気にスピードをあげて行きます。ネモフィラの妖精が言います。


「もう直ぐコガネシティです。加速しますのでしっかりと捕まっていてくださいね。」


ネモフィラザライドの天井の屋根が閉まると屋根が光出します。光出すと、トンネルの中のライトが反射して綺麗な模様が映し出されました。まるでプラネタリウムの中にいるように星座が映し出されます。


「うわぁ、ケンちぃ、見て、綺麗だよ。」


「これはやばいねー、まるで魔法だよ。ネモフィラの妖精さんが作ったの?」


トンネルの絶景を抜けるとコガネシティが見えて来ました。西の大都会。

コガネシティに到着しました。夜のコガネシティは沢山の動物達で賑わっていました。

コガネシティを走る沢山の鉄道。バス、賑わう大都会を前にミニィとケンタは圧倒されます。ミニィとケンタはこの後、ホテルで食べるようのお菓子を買うためにコガネ駅の中のお菓子売り場へとやってきました。


「いらっしゃいませ、こちらのチーズケーキはいかがですか?」


「うわぁ、美味しそう!買います!ねえ、お小遣い足りるよね。」


「うん、良いよ!じゃあ、これで」

ケンタはスマホをタッチすると電子マネーで決済されました。紙袋に入れたチーズケーキを後でホテルで食べるのです。駅のホームから出るとそのままコガネシンサイ橋の方へと2人は歩いて行きます。人通りの多いコガネシンサイ橋の下を覗くと、目の前を大きな川が流れていました。


「着いたねえ、コガネ堀、早速だけど、お好み焼きを食べたい!ねえ、ケンちぃ、連れて行って!」


「お好み焼き屋は、確かコガネ堀の周辺にあるんじゃないかな?ここからちょっと歩いたところに、コガネ堀があるんだよ。そこの脇にお好み焼き屋とかが並んでいるんだ。」


ケンタとミニィは、コガネ堀と呼ばれる人口の川がある中心街に向かいました。コガネ堀の周りには大勢の観光客で賑わっています。コガネ堀のテラスを歩くとそのテラスの前にたこ焼き屋やお好み焼きの屋台が見えました。早速、良いお店を発見です。ミニィとケンタは、お店に入ります。


「じゃあ、このお店で良いかな?」


「いらっしゃいませ。」


「ねえ、美味しそう!すみません、お好み焼きとたこ焼きを下さい!」


ミニィがトドの店員に注文すると、トドの店員は注文を取りました。カウンターの直ぐ近くにあるテーブルにミミィとケンタは座るとトドの店員の子供でしょうか。トドの子供がお店を手伝っています。陽気な外国の歌が流れ始めると、トドの子供はその歌に合わせながら、大人のお客さんが注文するビールを運び始めました。暫く待っているとトドの店員が、お好み焼きとたこ焼きと白米を持って来ました。


「お待たせしました。たこ焼き2つと、お好み焼き、白ごはんを2つお持ちしました。」


「「うわぁ、ありがとうございます。美味しそう!頂きます!」」


2人は口を揃えて、そう言うとケンタとミニィの2人は取り皿にそれぞれたこ焼きを取りました。鉄板に乗っているお好み焼きをスプーンで取ると取り皿に乗せます。熱いのでしょうか。ミニィはたこ焼きをふーっとすると食べ始めました。


「熱い!でも、美味しいなあ。」


「お好み焼きも早速食べちゃおうかなぁ。」


ケンタはお好み焼きを食べます。その想像以上の美味しさにケンタのほっぺたは落ちそうになります。


ミニィはお好み焼きを口に入れて食べるのです。ミニィも感動しました。この美味しさは食べた事のない程本場のお好み焼きです。ミニィは熱さを我慢してふーっとすると、言いました。


「西のコガネシティはこの地方最大の繁華街。それにお好み焼きとたこ焼きは名物だもんね。でも、海外の観光客達ばっかりね。食べ終わった後はコガネリバークルーズに乗りましょう。」


ミニィとケンタの2人はお会計を済ませると、コガネリバークルーズの乗り場へと向かいます。コガネリバークルーズにも沢山の動物達が並んでいます。ミニィとケンタの2人は並ぶと動物達が乗っている船を眺めるのでした。そこには楽しそうに乗る観光客達の姿が見えました。ミニィは船に乗る動物達に手を振ります。その時でした。突如、辺りが真っ暗になったようになるとミニィの視界がぼやけました。

クルーズに乗っている乗客達はカブト幼稚園にいた園児達に変わっていたのです。その園児達は真っ黒焦げになっていました。原型もなく生きている時の姿を感じさせないような。


「いやぁぁぁぁ!!!!!」


「ミニィ、どうしたの?大丈夫?」


「うん、大丈夫だよ。何でもない。」


ケンタが心配そうに声を掛けると、ミニィは幻覚が見えたのでしょうか。乗客達は楽しそうに乗っていたのです。きっとこの街では恐ろしい事が起きなければ良いけど。そう思いながらケンタとミニィはクルーズへと乗ります。2人はお金を払うと、発券売り場で券を買いました。クルーズのガイドをしているのはグレーの色をしたシカのお兄さんです。

クルーズは、発着場を出発すると川の上を颯爽と進み始めました。辺りは繁華街らしく様々な屋台や飲食店が立ち並んでいます。おやコガネシティのシンボルであるコガネタワーが見えて来ました。


「皆さんようこそコガネリバークルーズへお越しくださいました。当コガネ堀は、今から70年以上も前にコガネシティに人口的に作られたお堀になっています。右側に見えるのが、コガネタワーです。当コガネシティのシンボルでして…」


ケンタとミニィは景色を見ながら涼しい風に当たっていました。ケンタはミニィに言います。ケンタは喧嘩の時怒鳴ってしまった事を反省しています。


「ミニィ、ごめんね。あの時、ミニィがあそこまで感情的になるなんて思えなかったんだ。でももう沢山死んじゃったね。僕の中で意識を変えてでも守らなきゃいけないって思うのに。でも僕達は無力なんだよ。100人以上の園児達が亡くなったって、それを守る事すらできない。」


「もう良いよ。そりゃ一緒に旅してたらぶつかる時はあるよ。ケンちぃとは喧嘩をしてもずっと仲良くいたいんだもん。だって私の親友だから。だって相手は超能力者よ。デージーは催眠術を操る。私もどう足掻いても、勝てる相手じゃ無いもん。

私、思ったんだ。もう、こうなる運命は変えられない。私達が旅をして巻き込まれる子供達が死を招くならそれはもう与えられた運命だから。見てこの景色が、心を癒してくれるわ。」


「君はおかしくなったのかい?あれだけ、皆んなを守ろうって言ってたのに。」


「うん、おかしくなっちゃった。もしかしたら正義の心なんてもう無いのかもね。」


その言葉を言っているミニィは元気を失っていました。彼女の黄色い身体からは明るさが消え掛けていました。

やがてクルーズツアーが終わると、ミニィとケンタはクルーズから降りました。2人は、コガネシティの繁華街をぶらぶらしています。気がつくと夜の公園がありました。2人は公園に座りました。


「ミニィ、コガネプレミアホテル予約する?折角コガネシティに来た事だし、父さんが泊まっても良いって言ってたんだ。」


「本当?やったぁぁ!!ケンちぃ、ありがとう。じゃあ早速だけど、コスモスザライドを呼んじゃうね。実は気がついたの。ウィッチフォンを押すとね。ここにお花のマークがあるでしょう。今回はコスモスを選択すると、コスモスの妖精が来てくれるのよ。」


ミニィがスイッチを押すとどうやら遠くから何かがやって来ます。青い綺麗な光に導かれて現れたのは黄色をしたコスモスの妖精が操縦するコスモスザライドです。乗り物の中はイエロー色一色に照らされています。コスモスの妖精が、ミニィが質問しました。女性の声でした。


「お客様、どちらまで行かれますか?今回は私、コスモスの妖精、コスモウスが担当致します。」


「コガネタワーまで連れて行って下さい!コスモウスさん!!」


「今人気だよね。お花の妖精を呼び出してフラワーザライドに乗って移動するの。本当に未来の乗り物って気がするよ。」


するとコスモスザライドは、公園を移動してフラワーザロードと呼ばれる道を通りコガネタワーまで向かいます。コガネリバーを通ると、そこから、小さい運河を抜けると、目の前にはコガネタワーが見えて来ました。コスモウスが言います。


「まもなくコガネタワーに到着です。お荷物の準備をお願いします。」


コガネタワーの前に到着しました。ミニィとケンタはコスモスザライドから下車すると、コガネタワーの入り口の前まで来ました。なんて動物達の数が多いのでしょうか?


コガネタワーの入り口に辿り着くと受付で2人はお金を払いコガネタワーのエレベーターに到着します。エレベーターに乗るとコガネタワーの外から見晴らしの良い景色が見えます。エレベーターが開くと、コガネタワーの展望台に到着しました。


「うわぁぁ!見て、ケンちぃ、コガネシティの夜景がこんなに綺麗だなんて。ケンちぃ!これからも一緒に旅を楽しもうね!」


「うん!ミニィ、ありがとうね!」


こうしてミニィとケンタの2人はコガネタワーの夜景をバックに抱き合いました。その様子をガラスのうさぎの妖精エイルースが見ています。


「コガネシティで事件が起きなかったのは奇跡でしょう!でも、これから先あなた達2人の運命は、もっと辛く苦しいものになるでしょう。」


エイルースは静かにナレーターのように語ります。そして、エイルースの隣には赤い鳥がいます。赤い鳥は、美しく鳴くと口の中から美しい音符が浮かび上がりました。









読んで頂きありがとう御座います。

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