ヒノキ庭園
大きなヒノキが立ち沢山の植物が並ぶヒノキ庭園はクワガタシティの観光名所。色とりどりのカラフルな花びらが沢山咲いています。金の馬車から降りると3人は庭園の入り口に入ると感動しました。早速ミニィがお花に近づいていきます。
チューリップのお話でしょうか。
「ねえねえ、チューリップの妖精さん、こんにちは。」
「あら、黄色いうさぎの女の子、こんにちは。ようこそヒノキ庭園へ、楽しんで行ってくださいね。」
「お花の妖精さんに会えてとっても嬉しいな。」
ミニィは喜んでいる様子です。るんるんと歌い始めるのです。ミニィは歌うだけでなく踊り始めたではありませんか。
ミニィの踊りに合わせてラベンダーの妖精が歌を歌い始めます。そしてお花の合唱が始まるとミニィと一緒になって綺麗な音楽を奏でるのでした。そんな様子を見ていたケンタは言います。
「なんかミニィが歌い始めちゃったから、クワガタとかいる掴み取りに行こう。おーい、ミニィ、クワガタ捕まえに行かない?」
ケンタが大きな声でミニィを呼ぶとミニィは言います。
「うん、行こう。」
そう言うと3人は庭園の中にあるクワガタを捕まえられると言う林にやって来ました。3人には網と虫かごが渡されます。一番多く捕まえられた方が勝ちなのです。ケンタは林を探します。木の幹の所に居て何か蜜でも吸っているのでしょうか。おや早速木に止まっているクワガタを発見しました。
「早速いたぞ、お前は僕の獲物だ。」
捕まえようとしますが、ケンタが手を近づけた瞬間クワガタは飛んで逃げてしまいました。ケンタは慌てて持っていた網で捕まえようとします。しかしクワガタはその網を避けて飛んでいってしまいました。ケンタは悔しそうにするのです。
コウイチは木の方に近づきます。すると木の樹液を吸おうとしているノコギリクワガタを発見します。ノコギリクワガタはゆっくりと甘い蜜を吸っていくのでした。コウイチはノコギリクワガタを手で掴み捕まえました。早速虫かごに入れます。
一方でケンタは全然捕まえられずに困っていました。
「お前まだ捕まえられてねえのか?」
コウイチが言うとケンタは悔しそうに言います。
「中々捕まえられないんだよね。困ったな。よしこうなったら必殺の虫取り網だ。おじさん、必ずクワガタを捕まえられる虫取り網を下さい。」
そう言うとクマの従業員が出てきて必ず捕まえられると言う
網を用意しました。その網を貰うとケンタは早速林に向かって走ります。ケンタはまだ行ってない林の奥深くまで歩くと林の木の高い所に沢山クワガタがいるではありませんか。網を上の方に投げるとクワガタが一気に網の中に入っていきます。そして捕まえた数は何と10匹。
「やったー、僕もこんなに捕まえたぞ!コウイチに自慢してやろう。」
そう言い、ケンタは林を出て皆んながいる方に戻っていきます。
一方その頃ミニィは川魚の釣りを行っていました。釣り掘りには鮎やニジマスが泳いでいます。ミニィは特に好きなのは鮎の塩焼きです。彼女が小さい頃釣りが好きであった父がよく連れて行ってくれたのです。クワガタを捕まえ終えたケンタとコウイチがやってきました。
「ミニィ、ここにいたのか。どう上手く釣れそうか?」
「僕達も釣りをやらせて」
「ケンちぃ、こうちぃ、ルアーロッドと餌を借りて来てある。一緒にやろう。餌はミミズだって。多分すぐかかると思うんだけど。」
「おうやろうぜ」
バケツを見るとミニィが釣った鮎は大きいサイズが2匹バケツに入っているのです。
ケンタとコウイチは釣り竿の先の釣り針に餌のミミズを付けると釣り竿を投げました。早速魚が近づいて来ます。しかし餌のミミズだけ食べてしまいます。
「あー、餌だけ食べられた。もう一回だ。もう一回。」
「ケンちぃ、頑張って!!」
ミニィがケンタを励まします。彼女の応援に励まされたのかケンタは熱くなります。
そう言うとミミズを付け直します。そして再び釣り竿を投げるのです。鮎が近づいてくるとケンタは竿を引くのでした。どうでしょう。結構大きめの鮎が捕まえられました。コウイチも鮎を釣りあげました。
「やったぞ!!おいおい結構でかいぞ。ケンタ写真撮ろうぜ。」
コウイチはそう言うとカメラで釣った鮎を写真に撮るのでした。さあ今度は釣った鮎を塩焼きにして食べます。焼き上がった鮎をケンタとコウイチ、ミニィは食べるのでした。自分が釣った魚を食べるのは美味しいものです。
「ねえ、これご飯と一緒に食べた方が良いよ。絶対に。」
「ご飯を取ってくるか」
ケンタは席を立ち白ごはんを人数分取りに行くのでした。
こうしてヒノキ庭園での遊びは楽しく終わる事ができました。その様子を陰でマリンは見ていたのです。
「ミニィ、あんた、調子に乗って、あたしの母親を殺した母親の娘なのよ。あんたは。良いよ。あんたが死ぬんじゃなくてあんたにとって大事な人をあたしが消して上げるからあははは。」
マリンはガソリンが入ったタンクを持っていました。




