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ヒルコの洞窟

 ボートを降りた柴犬のケンタと黄うさぎのミニィリスのコウイチの3人はクワガタ湖を離れてクワガタシティの目の前にあるヒルコの洞窟へと歩いていました。暗くなんて不気味な洞窟でしょうか。辺りには不気味な目が黄色く光っています。ミニィが怖がりながら言います。


「ねえ、怖いよ。私嫌だ、こんな洞窟歩きたくないわ。あの湖であれだけ楽しい体験したのにその後でこんな真っ暗で何も見えないじゃない?」


ミニィの言葉に対してケンタが言います。


「でもさ、ダンジョンみたいでワクワクしない?

気を付けた方がいいよ。コウモリが襲ってくるから。」


すると目の前をもの凄いスピードでコウモリの大群が襲って来ました。その様子を見たケンタとコウイチが慌てて追い払います。コウイチは怒ります。


「おいおい、どっか行けよ!

くそコウモリ共邪魔なんだよ!!」


大きな鳴き声を上げながらコウモリは、群れで近付いてくるのを追い払うと石を投げつけるのでした。すると石に怯えてコウモリは逃げていったのでした。ふぅと3人はため息をつきます。そうして真っ直ぐと歩くとどうやら階段が見えて来ました。コウイチが言います。


「この階段の下まで降りたらなんかあるのかな?」


「なんかわからないけど遺跡とかがあったりして、そうなったら古代文字とか発見できるんじゃないかな?」


「ねえねえ、なんかさ、洞窟ってね不思議な場所だよね。怖さもあるんだけど、何か未知のものが見つかるかもしれないってワクワク感と二つの感情が行ったり来たりしているのよね。」


ミニィが言います。ミニィが言った言葉に対してケンタは言いました。


「それがダンジョンの強みじゃないかな?」



真っ直ぐ階段を降りていくとどうやら地下に降りるようです。地下に続く踊り場には何やら壁画が描かれています。しかし字がよく読めません。


「これなんて書いてあるんだろう。」


「おいケンタ待て、それに近寄るな」


コウイチが注意します。


「え?」


ケンタが壁に近寄ろうとした瞬間おや、どうやらゴゴゴと凄い音が聞こえるではありませんか。すると上の方を見ると大きな岩がもの凄い音を立てて近づいて来ます。


「おいおい、逃げろーーー」


「きゃぁぁ!!!!」


ミニィは悲鳴をあげて、ケンタとコウイチは足を車輪のように回転させ走って岩から逃げていきます。慌てて3人は地下の方にある穴を見つけて隠れました。トラップが連続して起こる模様です。まるで映画のような出来事に終始圧倒されていました。


「いやぁ、怖かったね。」


「ねえねえ、ケンちぃ、コウちぃ、私疲れちゃった。

2人はよく疲れないね。」


「ミニィちゃん、今、俺の事コウちぃって呼んだ?」


「うん、なんかコウイチ君だと呼びづらいから、ケンちぃって呼ぶのと同じように平等に呼ぶね。」


「疲れたっちゃ疲れたよ。ふう、洞窟ってなんでこんなにトラップがあるんだろうか?それよりヒルコの洞窟のヒルコってなんなの?」


「ヒルコっていうのはこの洞窟を発見したと言われている探検家の名前よ。この遺跡の地下2階にヒル湖っていう地底湖が存在するの。」


「ねえ、もしかしてヒルコの洞窟は鍾乳洞があって、その鍾乳洞って地底湖があるって有名な場所じゃない?」

ケンタが言うとミニィ答えます。


「いいわよ。案内してあげる。」


洞窟の地下まで続く階段を発見しました。するとそこには案内人のトカゲが立っていました。トカゲはケンタ達に挨拶をします。


「ようこそ、地底湖ヒル湖へようこそ、この地底湖は湧き出るような水が魅力の洞窟湖となっておりまして、地下奥深くまで繋がっているのです。」


「へぇ、って言うか本当に水が綺麗ですね。」


コウイチが下を覗くと青く透き通った水が見えています。水深はなんと90m。あまりに深すぎて底が見えません。

3人はその美しすぎる地底湖にすっかり魅了されていました。ミニィは言います。


「ねえ、なんて素敵な場所なのかしら、私、昔ここに連れてってもらった事があったの、お母さんに、お母さん、

え?」


次の瞬間突然嫌な記憶がフラッシュバックしていきます。

それはあまりにも突然です。ミニィは座り込み大声で叫び始めました。


「やめて、思い出したくないから、出てこないでよ。」



ミミィの顔色を見たケンタは咄嗟に言いました。コウイチも異変に気がつき言います。


「ミニィちゃん、どうしたんだ?」


「ダメだ!ミニィここで思い出しちゃ、忘れるんだ。」


「私のお母さん、違う、あいつは母親じゃない、あいつは

生ゴミ。」









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