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【書籍化】ダチョウ獣人のはちゃめちゃ無双 ~アホかわいい最強種族のリーダーになりました~  作者: サイリウム


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13:ダチョウと宴




「ぽっ、ぽっ、ぷー!」


「ぽっ!」


「ぽっ!」


「ぷー!」


「「「ぽっ、ぽっ、ぷー!!!」」」








「あはははは! かわいいなぁ、もう!」


「……なぁ、レイス殿?」



ん~? どうしたマティルデや! そんな不安そうな顔して! せっかくの戦勝の宴なんでしょう? 街の人たちもわざわざ外に出てお祭り騒ぎ、ウチの子たちもご飯は美味しいし、みんな楽しそうな雰囲気を醸し出してるから気分がいい! 私もお酒が美味しくて大満足! もっと飲めー! とかはしないけど、楽しまなきゃ損じゃなぁい?



「そ、それはそうなんだが……。あ、あの歌。貴殿の旗下の方々が楽しそうに歌っているアレ、何か意味があるのか?」


「ん? ないよそんなもん。ダチョウだよ?」



アレはウチの子たちが気に入ったリズムを勝手に歌ってるだけ、かな。『ぽっぽっ、ぷーの歌!』って奴。特に何のリズムとか変調とか歌詞とかもない、単に『ぽっぽっ、ぷー!』を繰り返し言っているだけ。特に意味もない単語? の羅列だねぇ。ちょうど町の人と混じって踊ってる子たちいるでしょう? あの翼を羽ばたかせて踊ってるのか狂ってるのか解んない集団。あの右から三番目の女の子。あの子が急に言い始めたリズムだね。


記憶の保持が出来ない私たちにとって、短くて同時に覚えやすい耳に残る音。瞬く間に群れ中に広がって、彼女が言い始めたあの日はずっとこの歌を歌ってたねぇ~。走って移動するときもみんな歌ってたし、狩りしてる間も何故か歌ってる子いたし、夜寝言で言ってる子もいた。あの時はほんとびっくりしたよ、『もしかしたらこいつら、歌とかに合わせて覚えさせれば記憶が持つ……!』って思ったもんさ。



(まぁ次の日にはみんな忘れてたけど。)



今日の戦闘、私が最初に攻撃されちゃったせいであの子たち暴走しちゃってさ。最悪目に入った者すべてを破壊しつくすまで止まらない化け物に成ろうとしてたから、無理矢理元に戻すのにあの歌を使ったのよ。全員の体ぶっ叩いて衝撃を与えながら、歌を歌って気を紛らわす。それぐらいしないと止まってくれないのよねぇ。他の個体が怒ってたら、理由も解らず怒りが再燃するみたいだし。全員一気に止めるにはお歌ぐらいしかないんですよ。



「ま、そんな感じで今日私が歌って思い出させたから。それで歌ってるんだろうね~。」


「そ、そうなのか……。てっきり何か戦後の儀式的な物かと……。ほら例の処理し終わった場所の近くでやっていただろう? それはもう全身血まみれで。」



あ~、だから宴であの子たちが歌い始めた瞬間、兵士さんたちがすごい眼でうちの子たちを見だしたわけだね。『何が始まろうというんです!?』って感じで。いや~、ごめんごめん。というかそもそも、ダチョウにそんな儀式ができる知能なんてないでしょうに! 三秒前のことをまるっきり忘れるのがダチョウだぞ? ほらマティルデ、見てみてよあのこっちに走って来てる子。



「おぉ、口に……、皿か? それを咥えて走って来て……、立ち止まったな。」


「それで食べ始めて、『おししし!』うん、美味しいね? んで私の方を見た後、全速力でこっちに向かって走り出した後……、直ぐに止まる。これの繰り返し。マティルデ、何してるか解る?」


「え、もしや……!」



そ、美味しいご飯を見つけたから私に上げようと思ってお皿ごと咥えてこっちに走って来る。けれど走ってる途中で何をしていたのか忘れて立ち止まる。すると、なんと自分は美味しそうな匂いがする料理を咥えているではありませんか! 食べてみると案の定すごくおいしい! これはすぐにリーダーのところに持って行かないと……。とまぁこんな風に永遠にループしてる感じ。



「さっきからこちらに向かって走ってきたと思えば、一度帰っていくのってそういう……?」


「そうそう、おバカでしょう? そこが可愛いのよ。ま、ずっと付き合ってたら色々大変だけどねぇ。」



無事私のところまで料理を届けられるのは、ほんの一部。途中で全部食べ終わっちゃって、お皿を放置し次の興味ある場所へと移動する子や、まだお腹が一杯ではないのでもう一度料理人たちがいる区画に行く子。そしてその料理人さんたちがいるところから定期的に"ダチョウ便"がやって来る、ってわけ。



「なんというか……、すごいな。」


「でしょう?」



そんなことを言いながら、酒を呷る。そんな風にマティルデと楽しい話をしていると、あちらから大皿を両手で持ちながらやって来る商人のアランさんの顔が見えた。私とマティルデの顔を見ると、こっちに寄ってきている。やっぱりこの人気配を隠しながら歩くのが癖になっているのか、視界にとらえているはずなのにそこにいないような感覚に陥るな……、うちの子にソレで近寄らないでね? びっくりして蹴飛ばしちゃうかもしれないからさ。



「あぁ、ここにいらっしゃいましたか!」


「おぉ、アラン殿! もう体調は大丈夫なのか?」


「ははは、お恥ずかしながらまだ全然で。しかしながらこれ以上喜ばしい稼ぎ時などそうそうありませんからね、無理矢理出てきましたとも。」


「ん? 体調悪いの? アランさん。」



彼が持ってきてくれた料理を受け取りながら。ちょっと話を聞いてみると、どうやら彼も商人ながら防壁の上に登っていたようだ。『自分も何かこの町のために』ってことで戦おうとしてくれてたんだって。……へぇ~! なんか怪しい奴かと思ったら、そんなことするんだ、感心感心! まぁでも私たちの蹂躙をその目で見ちゃって、色々耐性がなかった彼はその場でダウン、休息をとるために後方に下がったそうな。



「ガッツあるぅ~! あとごめんね? うちの子たちキレると止まらないからさ。」


「っ。……い、いえ。お気になさらず。レイス殿のおかげで今も元気に商いが出来ているようなものですから……。」


「あ、そう? じゃあ悪いけど酒の追加お願いして良い?」



そう言いながらさっきまで足でつかんでいた酒樽をかるく上げる、最初は小さめの可愛いジョッキみたいな小樽に注いで飲んでたんだけどさ、チマチマやるのが面倒になっちゃって、もう大樽ごと飲んでたんだよね~! 行儀が悪いせいかマティルデちゃんにとんでもないものを見るような眼で見られちゃったけど、酒の席だからお許し~!



「後3樽ぐらいお願いしていい?」


「「……本気か?」ですか?」


「え、うん。飲めるけど……。」



あ、この小さい樽で三つ、とかそんなしょうもない話じゃないからね? この今持ってる大樽。人が軽く中に入れる大きさの樽三つ持ってきてよ。……あ! 二人とも飲みたかったら全然言ってよね! 独り占めする気なんて全然ないからさ! ウチの子たち全然飲まないからさ……、その分私が飲んでいいや! とかちょっと思ってたけど、欲しかったらちゃんと言ってね! 分けるから!



「ま、マティルデ様。ちょっと今から倉庫の方確認してきますので……。」


「いつもすまないなアラン殿……。」


「これも仕事ですので……、では御二方。少々失礼します。」



そういうと私たちに一礼し、足早に町の方に戻っていく彼。町の中に、彼が所有する倉庫があるらしいんだけど、そこから運んできてくれるそうだ。ついでに現在ダチョウの猛攻にあい、戦線が崩壊し始めた料理人さんたちの方にも補給? を持って行くんだって。二日連続、お疲れ様です……!



「となり、いいかしら。」


「ん? お~、アメリアさんじゃぁ~ん。飲んでる?」


「弱いのだけだけどね、領主様も失礼しますね。」



そう言いながら私の横に座り、アランさんが持ってきた料理を口にするエルフのアメリアさん。その後ろに彼女の頭に顎を乗せて、ダチョウの間でブームになっている『ぽっぽっぷーの歌』を口ずさむデレ。ほ~んと、いつの間にか仲良しさんになったよねぇ。デレ、アメリアさんに迷惑かけてないかい? 大丈夫?



「だいじょうぶ!」


「ほんとかなぁ?」


「ちょっと色々あったけど、……まぁ可愛いものよ。」



……デ~レ~? 迷惑かけちゃ駄目って言ってるでしょうが! ちょっと笑いながら、彼女の首根っこを掴み顔を翼でわちゃわちゃしてやる。すでにどんな迷惑を掛けたのか、何もかも忘却している彼女にとっては私に遊んでもらっているようにしか思えない。楽しそうな顔をこちらに見せながら、『もっと!』と催促するデレ。はいはい、アランさんがお酒持ってきてくれるまでね。



「んで、どうしたのアメリアさんや。なんか私に用? それともマティルデに?」


「レイスに、今度少し、時間をもらいたいなぁ、って。」


「時間?」


「そう。あなたのその魔力、何もしないのはすごくもったいないな、って思って。」



本当はもっと早く伝えるつもりだったそうだが、今日の早朝にあんなことがあったばかりだ。それに、魔法使いってことで彼女が軍に雇われて後始末をしていたみたい。このお祭り騒ぎが始まるまで空いてる時間が重ならなかった感じなんだね~。


というか後始末って……。あぁ、焼いて穴掘ってアンデッド化しないように浄化するのね。結構な重労働だから魔法使いさんを集めて、重機代わりに働いてもらう。あとは教会の人を呼んできて、色々してもらって終わりね。ちょうどそのころウチの子たちを全身丸洗いにしてたから見てなかったけど、そんなことしてたんだ。



「それで、勿体ないって?」


「魔法使いは大体"視て"わかるのだけど……、貴女が持つ魔力はとても大きい。人それぞれに適性はあるけれど、それだけの魔力があれば適性のない魔法だって簡単に使えるはず。」


「……え、もしかして私も"魔法"ってやつ。使えるの?」



たぶんね、と続ける彼女。全然自覚はなかったのだが、私ってとても魔力が多いらしい。……あれかな、最近完全に忘れかけてたけど、転生してこっち来ているわけだし、その特典とかかな? この十年原始的な生活しかしてこなかったけど、ついに異世界ファンタジーの代名詞、魔法がこの手に……!



「だからちょっと時間をくれないかなぁ、って。」


「もっちろん! 是非教えて下さいな! あ、明日の朝でも大丈夫? その数時間は完全なフリーになるし!」


「……あの子たちの面倒を見なくてもいいの?」


「うん? ……あ~、そう言えば言ってなかったっけ。」



ウチの子たちね、普通の狩りの時は大丈夫なんだけど、今日みたいにキレて体の限界を超えて力を発揮した時。その次の朝は筋肉痛で全員動けなくなるのよ。数時間もしたらすぐに治るんだけど、私にはどうすることも出来ないからねぇ。多分かなり気が散るだろうけど、その時間だったら私もこの子たちの面倒をみなくていいから、空いてるよ。



「……大丈夫なの? その、色々と。」


「まぁあっちで何度もやってるからね~。マティルデも見に来たら? 滅多に視れない光景だと思うよ。あんま楽しいもんじゃないかもだけど。」


「では一応。それに、アメリア殿の指導と言うのは私も見てみたいしな。」



何でも、エルフと言うのはあまり自国から出ない種族らしい。しかも北の大陸にその国があるせいか、この南の大陸ではかなり見ることのない種族だという。いろんな国から旅行とかにやって来る北の帝国って国ならまだしも、南の国。しかもこんな辺鄙な場所にあるプラークでエルフなんてめったに見ないそうだ。



「エルフ独自の魔法と言うのもあると聞く。私は槍一本でやってきた故、そういうのに疎い。見聞を広めるために、是非にといったところだな。……それに、今回の侵攻の件について王都への早馬を送ったが、正直返答が来るまでプラークは周辺警備を厳にしておくぐらいしかできることがない。もちろんアメリア殿の許可が下りれば、だが。」



相手がこっちに来た、ってことは逆侵攻も可能ではあるけれどそんなことすれば完全な越権行為。それにこの町にいる兵力は500で、その数でナガンだっけ? それと戦うのは無謀過ぎる。その上その間町の防備はどうするんだ、って話。だからやることと言えば、第二陣がやって来る可能性を考えて、警戒しておくのがせいぜいなんだって。国仕えは大変ねぇ、マティルデ。


あ、まぁそう言うわけでマティルデも参加したそうにしてるけど、大丈夫?



「いいわよ、減るものじゃないし。でも教えるのはエルフのじゃなくて、帝国式のつもり。説明は……、明日にしましょうか。せっかくのお祭りの時に、お勉強なんてするものじゃないわ。」


「うんうん、たしかに! ちょっと残念だけど……、まぁいいや! じゃあさ二人とも! 飲み比べしよ!」




「私を殺す気?」

「さすがに勘弁してくれ。」



「ありゃ、残念。」









 ◇◆◇◆◇








と、言うわけで宴終わりの清々しい朝。


んんっ、と全身を伸ばしながら立ち上がる。マティルデの部下の兵士さんたちにわざわざ天幕を出してもらったのだが、ダチョウに天幕の使い方など理解できない。流石に雨が降った時はこっちに寄ってくるだろうが、基本地べたに寝転んでぐーすか寝るのが彼らだ。色々教えてもそもそも覚えられないし、視界が遮られることが苦手なのか、あんまり入る子もいない。


まぁ私もこいつらを視界から外すのは結構怖いのであんまり使えないんだけどね?



(だから視界が開けるように色々改造してもらったんだけど……、結局使ったのは私だけか。)



全身のコリを柔軟で落としながら、辺りを見渡す。まさに死屍累々ってところだ。流石に一緒に騒いでた町の人や、兵士さんたちはお家に帰ったみたいだが、深夜を回るころまでダチョウたちのごはんを作るため奮闘していた料理人さんたちがまた倒れている。息はしているみたいだから大丈夫みたいだけど、お疲れ様です……。


そしてその近くでこちらも倒れてる商人のアランさん。ダチョウたちの食事スピード、しかも戦闘の後だったからとてもお腹が空いている彼らに次々と食料品を強奪される彼。持ってきても持ってきても足りない食材、挙句の果てにはちょっと料理ができることを理由に、料理人さんたちに拉致。対ダチョウ戦線に追加されこき使われる始末。私にお酒を持ってきてくれた後の彼は、ずっとそんな感じだった。



(死んでないけど……、南無阿弥陀仏。)


「っと、本命を忘れてたね。」



ちょっとだけ歩き、地面にそのまま寝転んでいる同族の一人の顔を覗き込んでみる。



「大丈夫?」


「い、いたい……。ちんどい……。」


「だめそうだね~。ほら、いたいのいたいのとんでけ、ね?」



案の定筋肉痛だ、あんまり触ったりするのも酷だろうし、慰めの声を掛けてあげる。ダチョウの回復力なら数時間で元通りになるし、我慢しなさいな。流石に300近い筋肉痛相手に一人で対処とかようやらんよ……。冷やしたりしたらいいんだろうけど、川から人数分の水用意してる頃にはもうみんな治ってるでしょう? 元気になったらみんなで朝ごはんだから、じっとしとくのよ。



「ごはん? ごは……、ギャピッ!」


「あ~、言わんこっちゃない。じっとしときな、ね?」



ごはんと聞き飛び上がろうとしたが、体が痛すぎて全然動けない。すぐに忘れてしまうだろうが、安静にしておくことを伝え他の子の様子を見に行く。まぁ案の定全員似たような感じだ。『いたい、いたい……。』『なんで???』『わかんない……。』という感じ。なぜか朝起きたら全身が痛くて痛くてたまらない。そりゃ怖いだろうね……、不甲斐ないママでごめんよぉ……。



「……うん? いまナチュラルに自分の事ママ呼びしてたな。……まぁいいか。」



ウチの子たちには本当に悪いが、ひっさしぶりの彼らから眼を離しても大丈夫な時間だ。宴の時だって酒を楽しんではいたが、ウチの子たちからは眼を離していない。だから完全に酔うまで飲む、ってことはあんまり出来ないのよね~。まぁ初日はちょっとタガが外れちゃったけどさ。とにかく魔法の授業、受けちゃうとしますかね!



「あ、アメリアさ~ん。こっちこっち~!」








〇がんばれ! ナガンの軍師くん!(part1)



ぼく! ナガン王国の"軍師"くん! ナガンのためにとっても頑張っているんだよ! 色々あり過ぎたせいで、昨日からずっと寝ずに働いてるんだ! でもそのおかげで、なんとか王様から許可をもらってヒード王国に『これからなかよくしましょ!』のお手紙を送れたんだよ! それで今からヒードに向かって詳しいお話をしよー、ってところに……。貴族たちにバレちゃった! とってもタイヘン!



「ヒードと急に同盟するなど! 帝国との戦に向けて最初に攻略する国ではなかったか!?」

「そうだ、汚らわしい! こちらが先に攻撃した手前、いつ裏切り襲ってくるか解らぬではないか!」

「しかも今回独断で魔法兵団を動かし、壊滅させた落とし前。どう取るというのかね!」


「ですから! 今ここで討論している場合ではないのです! というか詳細は資料に纏めてるんでそっちを見てください! あと陛下からすでに許可は頂いているのですよ!?」



ナガン、というかほかの国もそうなんだけど! 王様が絶対的な権力をもっていないんだ~。つまり王様は、貴族たちの顔を伺いながらうまく国益を得る方針を選ばないといけないんだよね~! それで実はなんだけど、この国。王様はまだわかってくれるんだけど、貴族のみんなは『にんげんすき! それいがいきらい!』って考えを持っているんだ! ……ほんとクソ喰らえですね。


表面的にはまだ筋の通った話をしているように見えるんだけどね~? その考えの根本には"思想"が見え隠れしてるんだー!



「ヒードに特記戦力と思われる存在が出現したことは何度もご報告しているでしょう!? 我がナガンの北に位置するトラム共和国との戦をお忘れですか? 何の策も! 魔法兵団をという防衛戦力もない! ぐずぐずして同盟成立に失敗したらどうするというのです!」



ぼくね! がんばって説明してるんだけど、ヒードの国の方針。『みんななかよくしよー!』ってのがとっても気に入らないんだ! というか国の中枢にまで人間以外の種族が入り込んでる国、信用できないんだって! ナガンの歴史を考えれば仕方ないのかもだけど、時代遅れも甚だしいよね! ふざけるなバカ! ヒードとの交渉は私以外に任せられる奴いないんだぞお前ら! マジで終わるんだって!!! 今すぐヒードに向かわないと間に合わないだって!!!!! あぁ、もうッ!


貴族もね、結構兵力もってるんだ。だからいつも仲良くしておかないと、大変な時勝手に違う国に着いちゃう可能性があるんだよ! 他国との戦争になった時、貴族の戦力無しではまともに戦えない可能性がたかい! それは他の国も同じだけど、特記戦力がいる国は、その存在を国が抑える、懐柔して置けば特記戦力を放り込むだけで大体勝てるんだよ!


だから! そんなのないナガンは! 貴族のごきげんとりしなきゃならないんだ! うにぃぃぃいいいい!!! 早く行かせろ~!!! この国がどうなってもしらんぞー!!!



(二時間後、無事出発。)









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軍師の人可哀想……。
睡眠不足や新たな特記戦力へのストレスなどで幼児退行してないか、ぐんし? アレンも意図せず足止めできてるかもだし...ナガレどんまい
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