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おやすみ異世界

作者: 藍上おかき

何も考えずに身を任せて読んでもらえたら嬉しいな

青い空…………。どこまでも続く青い空。

 雲1つない青天井。


 ギラギラと輝く太陽が浜辺の砂に容赦なく照りつけているけど、砂浜の向こうはどこまでもどこまでも続く青い海。

 透明度が高くて底が見えるような浅瀬にはボートが繋がれていてゆらゆらと揺れています。


 押しては返す波がザザ~ン! ザザ~ンと水しぶきをあげている。

 『にゃーにゃー』 と泣いているのは上空の海猫の声。

  そう…………。あなたは夏休みを利用して現実と遠くかけはなれた異世界のようなプライベートビーチへ異世界転移しました。


 ゆらゆらとゆりかごのように揺れるクルーザーのデッキの上。


 折り畳み式のサマーベッドを広げ、ビーチパラソルで日除けを作り、足を伸ばしてスゴく心地いい気分。


 学校の事も仕事の事も忘れ、煩わしい友達や毒親のヘイトスピーチもない。 本当に1人になれる心地よい環境。

 あなたは特別な存在。

 今は周囲に結界が貼られモンスターの侵略も無いし自分以外の仲間や知り合いの干渉もありません。

 

 波の動きに身を任せ気持ちよくゆーらゆら

  クルーザーはあなたの意思とは別、聖霊石が自らの意思でコントロールしています。

 

 吹きつけるような風よ暴風もなく穏やかな潮風があなたを包んでいます。


  そう、ちょっとハメを外して大胆な水着で足を伸ばす。


日ごろのストレスから全て解放され、誰もみていない自分だけのビーチを一人占め。


波の音がザザ~ン! ザザ~ン…………。

 一定のリズムを刻み、思考がマスキングされます。


貼り詰めていた胸も解放され、貼っていた肩肘の力も抜けると、首の力も肩の力も抜けてベッドに身体を預けることができます。


今朝食べたパンケーキでお腹は満足。

 大好きな飲み物も沢山飲んだからお腹が空いてることもありません。

 

全ての思考、全ての悩みを置き去りにしてあなたにとってのト・ク・ベ・ツな時間。

 腰の力も抜けてお腹の力も抜ける頃にはあなたの両足の感覚も感じられません。

 まるで、海の上をプカプカ浮いているような感覚。


意識も次第にトロ~ンとしてきます。

 なんだかあくびがでてしまい口を大きくあけて息を吸い込みます。


取り込んだ酸素であなたは安心するとまばたきの回数が多くなっている事に気付きます。


 そうあなたは心地よい異世界のプライベートビーチ。


魔王を倒し世界を救った救世主。 だから当然あなたに襲ってくる人はもちろんモンスターもあり得ません。

 

 あなたは重くなったまぶたを閉じます。

 

 波の音と呼吸の音しか聴こえません。

 

 波音と呼吸の音が重なって不思議な感触。

 あなたはその不思議な感触に身を委ねます。

 

 



まだまだ未熟ですがこれで眠れた人、いるわけないけど、もし眠れたら感想もらえたら嬉しいです。

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