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6.ナイトメア

美しい夜空が広がっている。

闇の帳にちりばめられた星は、まるで宝石のようで。手を伸ばせば今にも届きそうだ。

この世界はこんなにも美しいのに。

それなのにどうして―争う必要があるのだろう。

言葉にすると陳腐になる気がして、そっと胸の内で呟いた。

この地上のどこかで、同じ空を見ている筈なのに。

敵も味方も、この世界に生きるものすべて。

それがひどく不思議で、そう思うと胸の奥が痺れたように疼く。

何だろう、この感覚。

締め付けられていたたまれない。感覚を知ろうとすればするほど、苦しい。

胸を押さえて、ふと隣を見た。

そこには白金プラチナブロンドの髪の青年。見覚えのある…否、良く知った顔。

そう、あれは「俺」だ。

ではここにあるのは鏡だろうか?

そう思い手を伸ばそうとして、微かな違和感を覚える。

鏡の向こうの自分は、こちらを見てはいない。誰かと談笑している。

揺れる美しい金髪。花のように笑う、メリル。その表情は柔らかく、ともすれば幼ささえ覗かせて愛らしい。

自分が見たこともない表情で、自分と会話をするメリル。

何だろう、これ。

呆然と鏡の向こうを眺めているのは、自分。けれど鏡の向こうでメリルと談笑しているのも自分だ。同じ人間なのに、何故「俺」はこちらなんだろう?

「俺」だってそっちに行きたい。こんなところで夜空を見ていたくない。胸の苦しさを抱えてたった一人―

そう思った瞬間、鏡の向こうの自分が振り向いた。

流れる白金の髪。雪のように白い顔。淡い色の睫毛に縁取られた、青い瞳。

見慣れているはずのその顔が、別人のように思えて。

不意に、「自分」が哂った。

自分でも知らない、自信に満ち溢れた表情で言った。


「お前は俺じゃないだろう?」







唐突に目が覚めた。

視界に飛び込んできた布が、ベッドのシーツではないと認識するのに数秒を要する。

周囲は窓からの月明かりでほのかに明るかった。

大きな書斎机の輪郭、カゴに掛けられたリボンの端まで、色までは分からないもののよく見ることができた。

見上げた先には、開かれたカーテンと窓の向こうの満月。

そのまま視線を下ろして、白い手足と光沢のある布が目に入る。

「―ああ、今猫だった。」

溜息と共にスノウは呟く。

耳に届いた己の声は、思いの他しっかりしていた。脳がフル稼働で目覚めたらしい。

熟睡できなかったな、と先ほどの夢を振り返り思う。

何だか妙にリアルで洒落にならない夢だった。

猫の身である現在は冷や汗などかかないが、もし人の身であったらそれこそ汗だくで目覚めていそうだ。

よし寝なおそう、と己に与えられたカゴの中でごそごそと丸まろうとして―

ふとスノウは気づいた。

自分かしかいないはずの室内に、微かな気配がする。

この部屋にスノウがいることを知るのは、アイシャとスイ、部屋の主のエルの3人だけだ。彼らは夜行性ではないし、今時分スノウに用があるとは到底思えない。

となると今この部屋にある気配は、彼ら以外の魔物、恐らくはスノウの存在を知らない魔物に違いない。

危険かも知れない、と今更ながらスノウは息を殺した。頭を伏せ、なるべく低い姿勢をとる。

相手の目的は分からない。だが魔物は殆どが猫嫌いだという。ならば、ここに「猫」がいると気付かれたら?

気配が近くなる。相手はまっすぐにスノウに近づいてくる。

心臓が早鐘を打ち、視界が脈動する。

カゴがカタリと動いた。

もう駄目だと固く目を閉じたスノウの耳に、

「寝たフリか?」

聞き覚えのある声がした。


「……エルっ!?」

「いてッ」

勢い良く伏せていた頭を上げると、見事に相手の顎を直撃した。

目の前に火花が散り、脳天の激痛にスノウは声なき悲鳴を上げる。

「…く、今の一撃は効いたぞ、おい」

「…ごめ…まさかエル…さ、さんだとは思わなくてですね…」

僅かな逡巡の後弁解する。

「エル、でいいって言ったろ。それにお前は俺の部下じゃねぇんだ、敬語もやめろ」

堅苦しいのは好きじゃない、とエル。

猫生活に突入してすぐ、エルは言ったのだ。呼び捨てでいいと。

それでも抵抗があるスノウは、面と向かって呼びかけたことはなかった。アイシャのように馴れ合いを嫌う相手もいる。迂闊に逆鱗に触れてしまってはたまらない。

「…う、ええと…じゃあエル…その…なんで、ここに?」

たどたどしく、スノウは問いかけた。

確かにスノウはエルの部下ではない。部下ではないが…平たく言えば捕虜の立場である。元を正せば敵同士。捕虜が敵に媚びへつらうのも妙だが、かといって堂々と親密な口を利くのも…なにやらおかしい。

だからといってエルの主張に逆らう気もないので、スノウは違和感を覚えながらもなるべく自然な口調を心がけることにした。

エルはその反応にそれなりに満足したらしく軽く頷いて、

「うん、まあな。あれだ、ほら、星の導きってやつ」

と、今度はエルがたどたどしく応じた。

決断が早く、いつも堂々とした印象しかないエルにしては珍しい。

「…はい?」

しかもなにやらロマンチックな回答に、さすがにスノウも聞き返した。魔物の習慣も思想もよく知らないが、違うだろうと思う。

星の導き、などと街の占い師じゃあるまいし。

聞き返されたエルの方も、その反応は予想していたらしい。口ごもりつつも続けた。

「あー…えっとな、何だか寝付けないんだ。寒いような気もするし…こう、温かいものがあれば寝付けるかなと」

「…ふうん…?」

いまいちピンとこないスノウは、首を傾げて言葉の続きを待った。

「明日の朝アイシャに思い切り怒られることをしようかと思って!」

あはは、とひたすら明るくエルは言い切った。

「怒られること?」

やはり意味がわからない。

他の魔物がいない時のエルは、割とわかりやすい言葉を選んで説明してくれるのだが今日はどうにも的を得ない…とスノウは思う。

ごく最近になってからだが、スノウはエルの口調の変化に気づいていた。

アイシャとスイの前では、魔物の長にふさわしい高圧的ともとれる口調で話す。しかし彼らが不在の時―つまりスノウだけが相手の時は、まるで人間のごく普通の青年のような、砕けた口調になるのだ。

その差異はほんの僅かなものなのだが、そこにエルの責任感のようなものが見える気がして、スノウは素直に感心していた。

「そう。大丈夫、怒られるのは俺だけだから」

エルは上機嫌に頷いて、スノウを抱き上げる。細かい説明は省くことにしたらしい。

何でよりによってわざわざ怒られるようなことをする必要があるのか。

普段アイシャを怒らせている自分のことは棚にあげて、スノウは抱きあげられたまましきりと首を捻る。

エルはそのまま扉へと向かい、廊下に出る。

その随分とあっさりした行動に、スノウは軽く目を瞠った。混乱を招くからこの部屋から出るなと言ったのはエルだというのに…この場合は問題ないのだろうか。

落ち着きなく周りを見回すスノウに気づいてか、エルが軽い調子で言った。

「ああそうだ…明日からうろうろしても大丈夫だぞ。他の連中にも言っといた」

「えっ」

行動が自由になるのは素直に喜ばしい。上手くいけば外に出られるかもしれない。そうなれば隙を見て逃げ出すことも…可能だろう。

「あとソレ」

スノウが希望の光に胸を躍らせていると、エルが空いている片手でスノウのリボンをつまんだ。首元で、鈴が軽やかな音を立てる。

「え?」

「俺の魔力を織り込んでるから、どこにいてもすぐわかる。」

ひらたく言うなら発信機。

「…えぇ!?」

「外すなよ?一種のお守りみたいなもんだから…そのあたりの連中に八つ裂きにされたくなければな」

天国から再び地獄に舞い戻ったスノウは、目に見えて肩を落とす。ただの発信機もどきならばどんな手を使っても外して逃亡を図るのだが、その途端に命の危険にさらされるとあればさすがに諦めるしかない。

「そう簡単に逃がさねぇぞ」

エルは含み笑いをしてスノウを撫でる。その不気味な笑いとは対照的に、撫でる手はスノウの機嫌を取るようにやさしい。

本当に猫が好きなんだな、と改めて思いつつ、尋ねる。

まだショックを引きずっているので声は暗めだ。

「…どこに行くの?」

「もう少し先だな」

答えになっていない。はぐらかしたい理由があるのだろうが、スノウには見当もつかないのでそのまま口を噤む。

窓からの月光でうっすらと照らされた廊下は、ともすれば室内より不気味だった。

調度品が作り出す影に密かに怯えながら、スノウはここに乗り込んできた時の記憶を手繰った。まだ一週間程度しか経っていないというのに、遠い昔のような気がしてくる。


敵が少ない、と呟いていたメリルを思い出す。次々と襲い掛かる敵と切り結びながら、しきりと「おかしい」と言っていたメリル。

そういえばあの時、自分たちはこれほど長い廊下を進んだだろうか?

すべてがすべて、同じ構造ではないだろう。だがあの外観と今進んでいるこの廊下から考えるに、エルのいた最上まで達するには幾つもの回廊と、幾つもの階段、部屋を通らねばならなかった筈だった。

けれどそれほど走った記憶も、それほど多くの「強敵」と出会った記憶もない。

第一、エルの最も近くにいる筈の、アイシャやスイの姿すら見ていないのだ。

もしかして、とスノウは思う。

あれは罠だったのか。

だとすれば、どこから?

先ほどの夢が不意に鮮やかに蘇る。自信に満ちた表情で哂う自分。

急にすべてから取り残されたような気になった。足元から急速に冷えていく。


「さ、ついた」

暗い思考の海に沈みかけたスノウの耳に、エルの明るい声が響く。

「え、どこに?」

現実に引き戻され、スノウは顔を上げる。目の前には木製の扉。

先ほど後にした部屋と殆ど変らない、ごく普通の扉の前でエルは立ち止まる。

「俺の部屋」

簡潔な返答にそうかと頷きかけて、固まった。

「…それ…」

「さ、寝よう寝よう」

扉を開けながら、エルはご機嫌である。スノウはやっと状況を理解して、エルの腕の中でじたばた暴れた。

「ちょ、エル!駄目だってば、放して!!」

「何で?」

スノウを見下ろし、にこりと笑う顔にはありありと「確信犯」の文字。

それでもスノウは必死の抵抗を見せた。

睡眠だけが、スノウの唯一の救いなのである。そうでなくとも、夢見がよくない為か、ここのところ熟睡できない夜が続いているのだ。

「だってほら、アイシャが絶対怒る!!スイだって…多分静かにキレるって!!」

スイのことは未だ良く知らない。初日に顔をあわせたきり、一度も顔を見ていない。

猫嫌いは相当なもののようだから、それも当然と言えば当然だ。

「ははっ、よく観察してるな」

エライエライ、とエルはスノウをぐりぐりなでる。

駄目だ、とスノウは思う。その程度のことは既に覚悟済みであるらしい。

「それに…害があるかもしれないし!」

必死に食い下がる。

「害?ほう、どんな?」

「…じんましんとか…だってほら、皆が皆猫嫌いなのには深い理由があるのかも」

我ながら上手い考えだ。そう思っての発言だったが、短い沈黙の後にエルで鼻で笑われた。

「じんましんねぇ…それしきのことでわが野望を食い止められると?勇者?」

いきなり高圧的な魔物の口調で言われ、思わずスノウはどきりとする。恐怖故ではない。エルが本気で言っている訳ではないことはスノウにもよく分かっている。ただ魔物の長に相応しいその様が、スノウには眩しく見えたのだ。自分がヘタレとわかっているから尚。

「…止めるよ、勇者だからね」

「お前に勇者の自覚があるとは驚いたな」

あっさり言われて、言葉に詰まる。見透かされていたらしい。

「……まあ、それなりに…」

断言できないので、ぼそぼそと反論する。情けないとは思うが断言できるだけの自信がないのだから仕方ない。

「じゃあ勇者、ひとまずじっとしてろよ」

「え?」

いきなり腕を解かれ、スノウは空中に投げ出される。例によって半端に猫であるスノウは、無様に顔面から着地した。しかし思っていた程の衝撃は訪れず、かわりに柔らかな感触がスノウを優しく受け止める。

ふわふわと心地よい肌触りと弾力に、現状も忘れて思わず陶然とする。

「ホント呑気ものだな」

暗闇の中笑い混じりの声がして、スノウは現状を思い出す。その声が予想外に近いのは気のせいではないだろう。なにやら近くでごそごそ音がするのも。

となるとこの心地よい場所は―

スノウは慌てて身を起こし、とりあえず声とは真逆の方向に逃走を試みた。

ちなみにスノウは猫の姿だが夜目がきかない。光源の殆どない室内では尚更である。

足をばたつかせ、必死に足を進めるが、柔らかな弾力が邪魔をして思うように歩けない。

焦り始めたスノウの首筋を、唐突にエルの指が掴んだ。

思わず猫めいた悲鳴が口からこぼれる。

「大人しくしろって。別に取って食いやしねぇって言ってるだろ」

横になった状態のエルの腕に抱きこまれ、スノウは往生際悪くもがく。取って食われるとは思っていないが、こんな状態で安眠などできよう筈もない。

「エル…っ、はなし…アイシャの、雷が落ちるってば!!」

この場合、落雷の被害を受けるのはスノウの方だ。本気で切れたアイシャの敵にはなりたくない。

「あいつ雷使えないから大丈夫だって…」

応じるエルは的外れな返事をした。その声に力がないのは、既に眠気に襲われているせいだろう。

「そういう意味じゃ…、わ、わかってるの、俺は―俺は勇者なんだよ!」

「…知ってるけど」

それが何、といわんばかりに怪訝な口調で言われ、スノウは少し切なくなった。

「…俺が、寝首を掻くとは思わないの?」

何せ今は獣の身。猫とはいえ、丸腰の人間スノウよりは立派な武器がある。これだけ接近していれば喉笛を食いちぎることは可能だろう。

エルはスノウの言葉に沈黙する。

自分で言っておきながら、スノウはその沈黙に怯えていた。

間髪いれず鼻で笑われるのも癪だが、じっくり悩まれてもそれはそれで怖い。導き出した結論如何でスノウの命は消えるかもしれないのだ。

ほんの短い間の沈黙が、一時間ほどにも感じられる。

「普通、ユウシャならそうするだろうな…けどお前はしないさ、ヘタレだし。」

ややあってエルはそう断言すると、一層スノウを抱き込む。

「わあっ万一そうなったらどうするんだよ!」

自分で「万一」などと言ってる段階で、既に無理と言ってるようなものである。

それに気づいたらしいエルが、忍び笑いを漏らした。

言った当の本人は全く気付かず相変わらず暴れている。

「できるもんなら、いっそしてみればいい。」

エルはがっちりとスノウを捕まえて放す気はない様。

相手が少しも気を変える素振りがないことに、さすがのスノウも観念する。猫の身ではエルの力に敵わないし、何より暴れすぎて疲れてきた。

ぐったりと伸びていると、相手の体温が伝わり、何とはなしに落ち着いてくる。もしかすると心地いいのかもしれない、と思う。認めたくはないけれど。

「やっぱ小動物はぬくいな」

スノウが大人しくなった頃、エルが呟いた。

「なら…何もおれじゃなくても」

「何言ってんだ。一緒に寝るって言ったら猫しかないだろ」

何だろう、その価値観。

当然のように言われ、思ったが口にはしなかった。

「あんまり小さい生き物は面倒だし…何より猫は可愛いだろう?」

「…悪いけど、あまり好きじゃないかな…」

問われてスノウは歯切れ悪く応じた。もともと猫はあまり好きではない。というより動物全般が苦手だ。特に今や我が身となっていれば尚更。

「人は皆好きだと思っていたんだがな。」

どこの街でも見かけるから、とエル。

「ああ、うん、たぶん好きなんだと思うよ。俺は違うけどね…」

「お前、変わり者とか言われないか?」

エルの指摘にスノウは短く笑う。変わり者というより「変わった」と言われていた。記憶を失う前と今と、すべてが真逆だと。

「それ、そっくりそのまま返すよ。」

そう返すと、エルはしばらく沈黙した。

魔物で猫好きだなんて、十分に変わり者だ。おまけに勇者を殺さず猫にして飼うだなんて。

どうやら図星だったらしい。エルは無言で抱く腕に力を込めた。ぎゅう、と締め付けられ、息苦しい。

「…エ、エル、締まってますけど…」

「煩い。全くヘタレの分際でいい度胸してるな」

もがいて訴えると、腕の力が緩んだ。だが、解放する気はないらしい。

「大人しく抱き枕になっとけ。こっちは最近寝てないんだ。」

なんとも勝手な発言をして、エルは寝る準備に入ったようだった。

そういえばとスノウは思い出す。ここの所スノウに食事を持ってくるのはアイシャばかりだったような覚えがある。アイシャも、エルは最近忙しいのだと零していた。

「―忙しいの?」

思わず尋ねる。

「んーまあ…それもだけど、眠れなくてな―…」

少しトーンの下がった声音。それだけでスノウの脳裏に閃くものがあった。スノウ自身、熟睡できない夜が続いていたから。

「…ふうん」

エルも眠れない夜が続いているのだろう。スノウのように悪夢にうなされているのかもしれない。

ただの推測でしかないが、もしそうなら…同情心が沸いてくる。


破壊を好む「悪」。魔物とはそういうものだと、人のような心も情もなくひたすら破壊と血を求めるケダモノなのだと、それが「人間」の常識だった。

けれどこうして魔物の城で暮らしていると、決してそればかりではないような気がするのだ。

魔物にも人と同じような感情と心があるのだと、そう思えてくる。

ただ思想の違いや習慣の違い、そして互いの憎悪が、それらに目隠しをしているだけのような。


「…考えすぎかな」

ぽつりと漏れた呟き。背後のエルからは何の反応もない。規則的な寝息が聞こえてくるだけである。

スノウはあくびを噛み殺す。どうやらスノウにも睡魔が訪れたらしい。

またあの夢を見るだろうか。悪夢とは呼べないまでも薄ら寒いあの夢。

眠りの淵に落ちかけながら、ちらりと考えて…なんだかどうでもよくなった。


大丈夫。今夜はもうあの夢は見ない気がする。



重い瞼を閉ざして、スノウは意識を手放した。





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