第二十六話 闇を暴くため
今回から2段視点で分けます。
将軍暗殺と、強制収容所の襲撃とで。
アジトに戻ったヨゾラ達『ゲバラ』一行は、ヨゾラが提案したい、ということで緊急会議を開くことになった。
「……ヨゾラ、話があるっていうが、どうしたんだ?」
ヨゾラは顔を少し渋らせ、説明する。
「……実はな……『ソールワン族強制収容所』を襲撃しようと思っている。」
「「「「!?!?」」」」
思いもよらなかった話に4人は困惑の色を隠せなかった。
まだ早いと思っていたからだ。
「オイ待て……何故そうなる? ヨゾラ、早まりすぎじゃないか?」
「……とにかく国の闇を暴くことで……民を煽動させるんだ。そうでなければただの『反乱』になってしまう。これでは民からは支持はされない。エディアはいいにしろ、他の町では帝国支持者が多いのが事実。それだったら私たちの革命も長続きはしないだろう、そう踏んで今のうちから暴くことを考えついたんだ。」
「なるほどな……だがどうする? まだボスのターゲットも殺せているわけではない。そうなれば最小人数で襲うしかなくなるぞ?」
これにカトレアが考えつき、提案した。
「これはボスとライド殿で行きましょう。バミューダ殿を先導役に使えば侵入も容易でしょうし。……この戦いはヨゾラ様が反帝国だとバレてはいけない戦いです。ですからヨゾラ様とゾル殿、私で将軍暗殺を続行し、着実に帝国戦力を削りつつ、国の闇を暴く……これで行きましょう。」
これにフィレアが頷いた。
「よし……分かった。カトレアのを採用だな。ヨゾラ、ゾル、カトレア。3人には将軍を討伐に行ってもらいたい。とりあえずリストを渡しておくから協力して殺してくれ。」
「「「了解。」」」
「ライド、中央に拠点を移す。手伝ってくれ。」
「りょーかい、ボス!」
5人はそれぞれ準備をすることにしたのだった。
ライドとフィレアは、シンバラエキア帝国首都・『カルスキア』に、ヨゾラ達は『ギャング』と恐れられる老将・『コージオ』の暗殺にそれぞれ動くのであった。
ヨゾラ達は、コージオがいる町・『オムレッタ』へと向かっていった。
2ペアに分かれての、帝国の闇を暴くための戦いが幕を開けたのだった。
とりあえずしばらくはヨゾラ達の視点からお送りします。
ここから一気に佳境に入りますので、よろしくお願いします。




