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ムーンゲーム・リインカーネーション  作者: 剣葉
第一章 混沌ノ拍動ト蓋世ノ血巫女
47/50

日ハ堕チ双月ハ昇ル-3

 昨日できなかった分の二話投稿です。

(1/2)






 ステータスの公開。

 これは、配信者にとって悩ましい問題です。

 名だたるプロゲーマーも初めの頃はバンバン公開していたようですが、現在は公開を控えるか、お構いなしに広めていくかのどちらかになっています。



 噂といえば噂ですが、公式イベントが『Player Versus Player』、略してPVPになるのでないかというものが囁かれています。

 運営は何も言ってないのですが、要望の声が多く、また、前作の第一回イベントも対人戦だったこともあっての予想です。



 当然、隠し玉はその存在を眩ませているからこそ、その効果を発揮します。

 想定外の攻撃。思い込みとは怖いものです。一つや二つ持っていても余分ではありません。

 公開している人も自分からステータスを公開する際には、公開する範囲の設定や偽装やら何やらすることができるので、そこでも高度な情報戦が繰り広げられているのだと思います。




 私がステータスの隠蔽について提案した理由も、そういった風潮が出来上がっているからです。

 私はステータスを配信中に一回しか公開していません。

 それも本当に最初期。そもそも配信は不定期でやると宣言していますし、その一回しかしていないというのもありますが。

 リザルトについても全く周知していません。

 つまりは、前までとの戦闘スタイルの乖離が物凄いです。




 さて、前に公開した時からどんなものが増えたか整理しましょう。

 先ずは種族の進化。聖雪と闇斬の混沌精霊への進化に伴い、【雪魔法】や【剣武・黒双白】も獲得しました。

 外見変化が無いのはちょっと悲しいですが、気付かれないのは良いですね。

 弱点属性も消えましたが、相変わらずの紙装甲。

 頑丈は防具無しで20ありません。体力も400ちょっと。


 更に、四つ巴のボス戦の戦利品である【霜糸】。

 それに加えて、雪華剣フリースヴェルグに繃黒剣ヴェズルフェルニル。

 そして、星雪の姫神子装束【天霙】と【薄氷】。



 ………こうして見ると、超強化されてますね。

 戦闘スタイルは……【氷魔法】【雪魔法】、繃黒剣による遠距離攻撃。

 同じく、魔法、【霜糸】、雪華剣……による中距離。

 星雪の姫神子装束と雪華剣、【浮遊】による近距離。

 雪華剣、【霜糸】、【闇魔法】の罠。

 【聖魔法】による回復支援。




 ………何これ。

 取り敢えずは中衛とでも言っておきましょうか。

 それにしても、黙っておいても良いものが多過ぎるんですよね……。

 種族進化は沈黙を貫く方向で。

 装備については何かしらあることは勘付かれていると思うので……、繃黒剣の形状変化か影刃のどちらかの能力を隠しましょうか。……どちらも奇襲向けなので、汎用性の高い形状変化の方を隠しましょう。

 【霜糸】【剣武・黒双白】は隠し通します。

 【聖魔法】はこういう時にこそ役立つと思うので、打ち明けましょう。





「改めて、私の名前はニーヴィス。種族は闇と氷の混沌精霊。レベルは67ですね。神の使徒、冒険者でもあります」



 全員の視線がこちらを向きます。

 そして早速嘘を吐いていく。あなた達のことを、ある意味欺いてきたのですからね?

 隠し玉は幾つもあるのです。それに正直、この数人の間でバレても支障は出ない。

 タネが割れていない人でやれば良いのですから。



「戦闘スタイルは高威力、高密度の魔法と、【浮遊】動き回って双剣を扱う遠距離、近距離をどちらでも戦えるタイプです。前衛、中衛、後衛、どれでも良いですが、遊撃がふさわしい気もしますね」

「こうして聞くと、恐ろしいわねぇ……」

「ただ、魔法の火力に極振りしてるだけあって、短所として防御力が相当低いです。恐らく、弱点属性なんて関係無しに、敵の攻撃は当たったら終わりますので、弾くか避けるかするでしょうね」



 誰か盾役(タンク)が入れば相当楽になりますけどね。

 私は只管その手数で削り倒せば良いのですから。

 ある意味回避型盾役(タンク)として活躍できるかもしれませんが。



「この装備、星雪の姫神子装束は、私の周囲の気温が低い程、効果が上がります。【氷魔法】も多発すれば、相当効果は上がるでしょうね。そもそもの種族属性として体温が低いので、近づく際は注意して下さい」



 温度なんて関係無い、というような種族らしき人がいましたが、その場合は良いでしょう。



「そして、剣は雪華剣フリースヴェルグと繃黒剣ヴェズルフェルニルの二本です。雪華剣は冷気を空気中に放って滞留させ、繃黒剣は影の中を通って斬撃を飛ばせます」

「フレンドリーファイアが怖いね〜」

「まあ、誤爆は無いように細心の注意を払いますし、冷気などはよく見れば気が付きますからね。あ、言っておきますと、これらは全てユニークですから」

「………これ全部?」

「誰に作って貰ったの?」

「オフェリア様ですね」

「え……あの世界最強格らしい、エルフの女の人?」

「うわぁ……」

「多分冷気はワンパンレベルだと思いますよ……温度計がすごいことになっていましたから」




 はい。嘘二つ目を吐いていきます。

 FFについては、これらの能力を多用しすぎないように気をつけますし、針の穴を通すような精密なコントロールは私の得意とする所ですから。



「新しく覚えた【聖魔法】と【闇魔法】の【ダークヒール】で後方支援に徹することも一応できます」

「まあ、でもねぇ……」

「この火力を後ろに置くのは悪手」



 治癒役(ヒーラー)は性に合わない、という訳ではありませんが、安全地帯で屯ろさせておくのははっきり言ってあり得ないでしょう。




「私が言うべきところはその辺りでしょうかね……」

「オッケー! じゃあ、次は私がやるよ?」




 モーヴが溌剌とした声でそう言います。

 あれ? 質問とかそういうのがあると思ったのですけれど……。

 何だか肩透かしをくらった気分です。




「ではでは、私はモーヴ。種族は獣人族の風猫族でーす! レベルは54。普段は冒険者をやっているね。ステータスは敏捷と魔法関係に振ってあるね。得意属性は風。弱点属性は水と氷。私のメイン武器はこれだね」



 彼女の容姿は短めの若草色の髪に紺色の瞳。ネコミミが彼女の言葉と共にひょこひょこ動いています。

 徐に片手を天に向けるモーヴ。

 それと同時にガシャガシャという機械のような物の展開音が聞こえてきました。



「これは……」

「魔導飛去来器、テンペスト。所謂自律型ブーメランだよ」



 白を主体に黄緑、黄色のカラーが入った、高速で回転する円盤。

 モーヴの真上で八機が滞空しています。

 旧世代のドローンのような音。

 音どんな動き方をするのか気になりますね。



「ある程度は自由に動くけど、命令したり、【回帰術・晴嵐】や【風魔法】と合わせて色々な戦技を出すことができるよ。スキルも【軽業】とか、機動力重視で選んでる。あ、この武器ユニークだからね!」



 弧を描いたり、並列飛行、円になって回転率を上げながら上昇など、器用な曲芸を見ている気分です。

 ユニークスキルらしきスキルも所持している模様。

 私の【剣武・黒双白】と同系統と考えて良さそうです。その中にいくつか戦技があるのでしょうね。

 前衛で撹乱するのに適任そうです。



「装備については、魔道具の出力を上げて火力アップさせるものを使っているね。お察しの通り、私は前衛で暴れるのが向いていると思うよ。この武器はあまり離れ過ぎると操作が難しくなるし」



 

 私が気を利かせて氷柱を出すと、あっという間に削り飛ばす円盤達。

 ……刃毀れもしていなさそうですし、火力も申し分ないですね。




「じゃあ、次は私が言うね」



 透き通った水色の髪をしたファウンテンが手を挙げてそう言いました。

 私の体温を無視して触れられていましたし、種族かスキルか何かですかね……?



「私はファウンテン。皆と同じく冒険者をやっているわ。種族は人造人間(ホムンクルス)三稜鏡型(プリズムタイプ)。どんな種族かというと、ゴーレムや人形と似ているわね。関節とかをあり得ない方向に曲げたり、千切ったりしても専用のアイテムで元通り。身体系の状態異常も全部無効。ニーヴィスに触った時に分かったのだけれど、冷たい感じはしてもそれが苦とは感じないみたいね」




 色々と謎が多そうな種族ですね。

 プリズム……光を屈折、反射などさせる透明な物質の多面体。

 彼女の髪や瞳が透き通って感じるのもそれが理由でしょうか。

 しかし、身体は硬くなくしっかりとした肌の感触がありました。

 見た目は人族と変わりませんね。目と髪を除けば。




「レベルは50。防御力、と魔法関係のステータスが高いわ。所謂盾役ね。得意属性は光、弱点は闇属性。敵の魔法攻撃の向きを変えたりできるし、【閃導】というスキルで光線を放ったりできるわ。武器はこの杖」



 彼女が僅かに水色がかった水晶で作られた細い杖を取り出します。

 上部には、盾の形をした透明の極小の板が、杖の周囲に浮く白い轍の軌道上をゆっくりと回転しています。



「翔硝杖、スペクトル。これを入手するの、かなり大変だったのよ?」



 そう微笑んでから、何かを唱えるファウンテン。

 すると、回っていた盾が巨大化し、杖に密着するように現れました。

 それは宛ら硝子の盾。重量はかなりありそうです。



「大盾と杖に変化する武器、ですか?」

「大方その通りね。変換はいつでも可。杖状態で魔法詠唱の触媒にしたり、持ち運んだりして、大盾状態で敵の攻撃を防ぐ。そんな使い方をしているわ」

「その武器もユニークだよね?」

「その通りよ。敵のヘイトを稼ぐスキルも結構入れているし、盾役(タンク)として働こうと思うわ」

「盾役がいるのはありがたいねぇ〜」

「それだけで戦闘が一気に楽になりますからね」




 二人もレベルはかなり高め。かなりの戦力になりそうです。

 私達は、ふわふわ物理的に浮いている双子の方へと向き直りました。








 誤字修正:2021/03/15



 二話目……間に合うかなぁ……

 22時にもなって出なかったから察して下さいm(_ _)m


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