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ムーンゲーム・リインカーネーション  作者: 剣葉
第一章 混沌ノ拍動ト蓋世ノ血巫女
37/50

黄昏ノ寧日ハ日没ヲ見ル-8




 進化も終了したことですし、早速戦利品の鶏肉を使って料理をしていきたい所なんですが………。




 食 材 が な い 。





 鶏肉しかドロップしていませんでしたね……。

 ただ単に焼きます?十年間の経験と知識を総動員して……!いや、やっぱり味気なさすぎる。試食として試しに焼いてもいいけどなー。



 買いに行くとしても金がない。初めに渡された5000Gしかありませんよ⁉︎

 使わない素材を決死の覚悟で売りに行きますか?あー、それなら、他の街についでに寄って行って、なるべく遠方の街で売却すれば……。邪魔な虫も集りませんし。



 最悪ルナリア様に目を潤ませて上目遣いで行けば……!




「……ニーヴィス、お主も相当な悪女よの」




 オフェリア様、うるさいですよ!ルナリア様がチョロいとか思っていませんからね!



 何にせよ、作る料理を決めないと。

 鶏肉………王道として唐揚げ?チキンステーキ?フライにしても良いかもしれないけど……。肉を焼くので油は要りそうですね。香辛料も使うかも。一品だけというのもちょっとね……。



 あ、因みにこの世界ではいくら食べても太りません。それに、料理が総じて美味なので、女性にも大人気。だから栄養素は完全無視でも大丈夫。というか私の場合、目的がスタミナの回復じゃなくて娯楽ですがね。



 せっかくだから贅沢な料理食べたい!高級肉とか最後に食べたのいつでしたっけ?一年前くらいに千弦達の家に呼ばれた時以来だと思う。家では一切食べないからね。ここ十年で高級食品を食べた回数は一桁前半だね。それより前は……滅茶苦茶食べてた覚えがある。これでも元お金持ちだったから……。



 せっかくだから……パエリアでも作ってみます?一回も作ったことないけど。それに、食材ゼロだけど。


 パエリアとは、スペインの料理の一つ。鉄のフライパンに黄色をしたご飯と魚介類が乗っているイメージかな?

 そういえばこの世界にこういう郷土料理はあるのでしょうか?今度オフェリア様にでも聞いてみますか。



 浮遊盤君を呼び出して、検索サイトを開きます。EastCloudがEyesleyと仲が良いおかげで、このゲーム内からインターネットにアクセスできるというありがたい機能。これで作り方を調べようと思うんだけど……。




 あ、出た出た。えーと、まずはお約束の米。サフランライスね。後、トマト、ピーマン、玉ねぎ。人参。魚介類は浅蜊とかえびとかイカとか色々なものが使われているみたいだけど、王道のアサリとえびでいいかな。エビはともかく、この世界にアサリが存在するかは不明だけど。エビ………有頭を使います?海鮮の時点で魔物を倒さなければならないのでしょうけど、サイズが大丈夫なんですかね?ほら、敵って大体大きいじゃないですか。つまりドロップアイテムも………。その辺りは運営の配慮があることを祈りましょう。



 ………この運営に配慮………あった?

 秘書さん、頼みます。せめて料理できるレベルの大きさにしてください。




 残りは塩胡椒、パセリ、オリーブオイルがあれば良いですかね。あ、レモンも準備しておきましょう。



 唐揚げは……味付けをどうしましょうか。どうせなら、色んな味を作ります?まあ、使えそうな調味料を探しておきましょう。とりあえず小麦粉と片栗粉っぽいものを探しておけば良いですかね。





 ルナリア様が目を凄くキラキラさせている気がするのですが、スッと目を逸らします。言ったら、食材を全部この場で出してしまいそう。【霏刻の氷鍵】の転移先を増やしたいのでね。すみませんが行かせてもらいます。





「もしかしてニーヴィスちゃん、料理してくれるの?」

「はい。そうです。ちょっと食材を買ってきますね」

「あ!ニーヴィスちゃん!私も連れてって!」

「ルナリア様⁉︎ あなたが降りたら下がどれだけ大変になると思っておるのですか⁉︎」





 飛びかかるように近づいてきたルナリア様。珍しいオフェリア様の口調が出ましたね。後はよろしくお願いします。オフェリア様。お礼に料理の量、少し増やすんで。






 ◇ ・ ・- ・-・・・ ・-・-・◇






 神界から抜け出して、【霏刻の氷鍵】で天啓の森にやってきました。


 ………危な。ライオンさんまだいましたよ。

 気づかれていないようなので【浮遊】を発動させ、静かに飛び立ちます。



 さて、どの方面に行きましょうか。浅蜊とエビの生息地はリアルでは地中海ですから……その方面に行ってみますか。





「【浮速(フロウト)強化(ブースト)】」





 新しく取得した身体強化魔法も活用し、まっすぐ南へと進みます。ポツポツと見える建造物の遥か上空を素通りする。



 こちらではそろそろ日没ですかね。夕焼けが綺麗です。




 まだ、ギリギリ明るい頃にイタリア半島が見えてきました。この世界での名前は知りませんが。半島が見えたということは、海も同時に見えています。




 シュツッドガルトから真南に来たということは、ここはイタリア北西部の都市ジェノバあたりですかね。



 美しい砂浜が見えます………が、全くもって魔物は見えません。

 綺麗に手入れされていますね……。魔物が寄り付かない結界とかでも張っているのでしょうか?


 私は一応、闇の力を持った精霊だから暗視も持ってるので、もう少し沖に出ても良いかもしれないですけど……。



 そろそろ店が閉まってしまいそうですね。先に買い物を終わらせましょう。





 街の中に降り立ちます。あ、ちゃんと人目のつかない路地に降りていますよ。




『【浮遊】のスキルレベルが17に上がりました』

『【身体強化魔法】のスキルレベルが30に上がりました』




 お、スキルレベルが上がりましたね。身体強化魔法の新たに取得した魔法はないようです。



 ……待って、面倒だったから門を通過しなかったけど、これ正規ルートで入った方が良かったかな?お尋ね者として追いかけ回されるのは嫌だ。しかし、やってしまったものは仕方がない。プレイヤーもあまり見ないので、プロゲーマー達に嗅ぎ付けられないように素早く移動しましょう。最悪【霏刻の氷鍵】を使って避難します。……今気付いたのですが、これ戦闘中に使ったら普通に強くないですか?一瞬で距離とか詰められますよ。レイドボスが大技を使って、辺り一面が攻撃範囲に入った時に一人だけこれを使って逃げて、慌てふためく他人を眺める……。はっ!そんなこと考えたらいけません、私。




 まずはドロップアイテムを売って資金を獲得したいのですが……。

 どこに行きましょうか?冒険者ギルド?いやぁ、流石に人がいるでしょう。




 ………早い方法があった。






「すみません、お兄さん……」

「ん⁉︎ な、何だい?嬢ちゃん?」

「素材の売却をしたいのですが、冒険者ギルドの他に良い場所を知りませんか?」

「………///⁉︎ あ、ああ。素材にもよるが、西通りの『ヴォッカス武具店』が良いんじゃないか?」

「あ、ありがとうございます!あとぉ……野菜や調味料とかを売ってる場所って知りませんか?」

「そ、それなら、向こうの『マルク八百屋』と『メリー雑貨屋』かな?」

「ありがとうございます!」

「ど、どういたしまして………///」






 NPCらしき若い冒険者に聞いてみました。ここを本拠地にしている人だったのかな?簡単に教えてくれました。お礼をしてこの場を去ります。




「可愛かったなぁ……」




 冒険者のお兄さんの呟きは聞こえなかったことにしましょう。一目散に駆け抜けます。早くしないと閉店時間になる。


 ステータス補正もあり、あっという間に『ヴォッカス武具店』という看板が掲げられたお店に来ました。



 扉を開けると、カランカランとベルの音が鳴ります。




「ん?誰だ」




 大量の武器が至る所に陳列している部屋のカウンターに、親方という言葉が相応しそうな男前な男性が座っていました。頭にハチマキっぽいものを巻いてます。




「こんにちは、武器の売却に来ました」

「……そうか。査定するから出してみろ」




 アイテムボックスから、『噴炎剣フレイムブレイド』を取り出します。




「ほう………お前、救世主ってやつか?」

「……?はい。そうです」

「成程な。時間経過による劣化も殆どないようだ。手に入れたばかりのようだな」

「はい。一回も使っていません」

「そして魂玉使用と。………この査定額でどうだ?」




 そう言うと、男性はメモに数字を殴り書きし、見せてきました。まあ、相場は分かりませんが、別に金が貰えれば良いのですから、この金額で良いでしょう。




「200000Gですか。良いでしょう」

「よし。じゃあ、取引成立だ。ちょっと待ってな」




 男性がカウンターの奥に入り、ゴソゴソと音が聞こえてきます。そして少し重そうに麻の袋を持ち出してきました。中からは金属が擦れるような音がします。




「よいしょっと。200000Gな」

「はい。ありがとうございます。ではこれで」

「じゃあな」




 麻袋を鑑定し、きちんと200000G入っていることを確認して、外に出ます。

 さて、次は八百屋ですか。雑貨屋の場所も近いようですし、また走って向かいます。閉店時間とのチキンレース。




「ん?あんたどうしたんだい?」

「あ、野菜を買いにきました」

「おお!そうかそうか!是非見てっとくれよ!」




 八百屋に到着し、気前の良さそうなおばちゃ……ハイ、お姉さんが対応してくれました。そ、そんなに睨まないでくださいよ。

 とりあえずトマト、玉ねぎ、ピーマン、人参を購入します。代金は1500Gちょっと。



 もしかして武器売らなくても足りた?まあ、嘆いていても意味がないので、雑貨屋に向かおうとしましたが……ちょっと待て。鮮魚店あるじゃん。




「あのぉ……貝とエビってあります?」




 店番をしているおじさんに話しかけます。すると、良い笑顔をして答えてくれました。




「あるぞ!これだな。鮮度も落ちていないぞ」




 貝の種類がいくつかありますね。浅蜊っぽい物は………あ、ムール貝っぽいのがありました。これを使いましょう。そしてエビ。……ん?商品名『黒虎海老』?………ブラックタイガーですか⁉︎ 漢字に直訳するとカッコいいかもしれませんけど⁉︎ それ以前に、ヨーロッパにブラックタイガーって生息していましたっけ?………結局これはゲームということで納得しました。



 さっさと購入して次は雑貨屋。……何で米とか香辛料とか調味料とか売ってるんですかねぇ…。雑貨屋の定義とは。買いたかった物が全て揃っています。……何故?



 店主に話を聞いたところ、何故か先程、急にこれらを売りたくなったとのこと。困惑しながら答えてくれました。

 




………多分ルナリア様、何かしましたね?露骨に思考誘導しないでください。ご都合主義すぎるでしょう。

まあ、助かりましたが。






 結局、代金としては武器を売って正解でした。20000Gは超えましたね。雑貨屋では他にも色々買ってしまいましたし。




 【霏刻の氷鍵】を使って私のホームへ帰ってきました。

 ルナリア様も結局は踏みとどまってくれた様子。オフェリア様が疲れているような感じがしますが……。心中お察し申し上げます。






 では、料理開始ですよー!

 私は【雪月の霞夢】を使ってホームをおしゃれなキッチンに改造し、買ってきた食材を台に並べました。










 加筆:2021/01/08  【浮遊】と【身体強化魔法】のスキルレベルのリザルトを追加しました。


 四話投稿無理でした………orz

 (作者的に)長めですが料理まで行けませんでしたね………

 まだ課題が全然終わっていないという現実。


 因みに作者は魚介類全般大嫌いです。

 じゃあ何故パエリアを選んだ(殴)


 明日……投稿いけるかなぁ?

 今月本当に忙しくて死にます。誰か時間ちょうだい。



 面白い、毎秒投稿しろ、『 小 説 書 け 』、という方は、評価、感想、ブックマーク、レビュー等、是非お願いします……!(懇願)


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