動キ始メル物語-2
(2/4)
「ふんふふ〜ん♪」
都内の中心に存在する国立天霧中学校。数日前に入学式があり、桜が舞い散り始めている中、周囲の目を一身に集める一人の美少女が、鼻歌交じりのスキップをしながら校門を潜って行った。
少女の名前は白桐 吹雪。この学校、いや、世界を見ても二人と居ない美少女である。容姿端麗、成績優秀。運動神経も悪くなく、性格についても、男子、女子共に好意を持たれており、申し分無い。弱冠中学三年生にも関わらず、既に告白された回数は数え切れない。女子から告白されたことさえある。当然の如く全て撃沈されているのだが。
「吹雪〜♪」
そんな高嶺の花とも言える少女に凸っていく女子生徒が一名。亜麻色の髪をしたツインテールの少女が、髪を揺らしながら近づいていた。
「あ、おはよう、紫乃」
「おはよ〜」
彼女の名前は苑原 紫乃。吹雪の親友であり、吹雪の秘密を知る、数少ない人物である。
「昨日、《レトリス100》のイベントがあったらしいけど、どうだった?」
「さっき結果見たけど、二位だったよ……」
「え⁉︎ 二位⁉︎ 凄いじゃん⁉︎」
「けどね……一位が……」
「ああ……さっきスマホのニュースで見たよ……。『厄災』が出たんでしょ?」
「うん……しかも最後にマッチングした……」
「ご、ご愁傷様?」
「あれ人間じゃないあれ絶対人間じゃない」
「うん、知ってる。というか吹雪も大概でしょ…。動画配信もされてたよ。勿論声は無いけど」
「え?じゃ、あれが全世界に?」
「掲示板とかで滅茶苦茶応援されてた。勧誘とかされるかもよ?というか、されてるみたいだけど」
「うーん……入るなら、その『厄災』に入りたいんだよね……私がゲームを本格的に始めた要因の一つだし」
「強欲だねぇ」
二人が周りが聞き取れないような大きさの声でゲームの会話をしている。
完璧超人な白桐 吹雪の秘密、それは、生粋のゲーマーだという事。
娯楽としてその地位を確立したゲーム人口が世界人口の半分に迫るこのご時世、別にゲームをしていてもおかしくは無いのだが、初見であっさりと優等生というイメージが根付いてしまった為、言おうにもに言い出せない状況になってしまったのだった。
一度定着した印象を覆したくないのは当然だろう。
現在の世界は、数十年前の技術革新にて既存の財閥等が一掃され、全く新しい技術が開発された。例を挙げるならば、大手無料検索サイト『Eyesley』による、全言語同時全自動翻訳技術、『神代財閥』による、数世紀は先取りしたような科学的に説明不可能な技術、自動車会社『黒瀧』による全自動運転の確立等、枚挙に遑が無い。
それによって、ゲームにも全く新しいジャンルが追加された。『株式会社EastCloud』による、昔から小説などで散々騒がれていた、ゲーム内で五感を体感できるフルダイブ型VRMMOのヘッドギアだ。その絶対的な人気を受けて、eスポーツ界がとても沸いていた。
MMOだけではなく、アクションやシューティング等の様々な種類のゲームが開発されたのも更に拍車を掛けていた。
これらの技術革新は、社会に少なからず混乱を与えたこともあったが、今はもう既に沈静化しており、より便利になった日常を人々は過ごしていた。
eスポーツ界の現在の情勢は、まさに群雄割拠。
米国、豪国、英国、仏国、伊国、西国、独国、希国、露国、中国、韓国、そして日本。
各国で様々なプロゲーマーのチームが結成され、鎬を削っていた。中小企業もチームを結成させだし、ゲーム人口の三割以上がプロゲーマーという少し前まではありえないことになっていた。
世界大会、《WGCs》で優勝し、世界一の名を冠するチームがコロコロと変わる中、事実上の『世界最強』と呼ばれるチームがあった。
その名は《Valkyries》。『Eyesley』がスポンサーを務め、女性のみで構成されているこのチームは、ずば抜けた実力を持つメンバーが所属していながら、完全な気紛れで出場する大会を決める為、《厄災》と呼ばれていた。事実上、世界最強と言われる所以も、かなり新しいチームであり、ランキングを制定する《WPGCs》に出場していなからだ。
もし、《WPGCs》が開催されても、棄権する可能性も否めないが。
そして、所属メンバーの人数、名前も殆ど割れていない。
辛うじて、そもそも顔の露出が多かったカムイ、ローズ、マリア、ミカミの顔が特定されている。
更に『Eyesley』のご令嬢でもあり、《Valkyries》のリーダーを務めるカムイは、はっきり言って化け物という言葉では足りないレベルの強さであった。過去に、世界各地の猛者が集うFPSの百人のバトルロイヤルにゲリラ参戦し、三分で九十九人殲滅したという記録も残っている。様々なゲームで前人未到の記録を残している人外っぷりであった。
それに加えて《Valkryies》が恐ろしいのは、ゲームのジャンルも完全に無視するという点。普通のプロゲーミングチームは余程大きなチームで無い限り、一つのジャンルに特化している。しかし、《Valkryies》はFPS、TPS、シュミレーション、アクション、パズル、何でも出て来るというのが大会運営者の頭痛の種。慌ててイベントに殿堂入りという枠を設ける程だ。《厄災》が流行語大賞に選ばれたこともある。
そんな化け物相手に吹雪は五分間も耐えたのだ。充分誇って良い。
しかし、吹雪の心は悶々としていた。
「でも、やっぱり諦めたくないんだよね……」
「………」
駄弁っていた二人はいつの間にか、『3‐1』と書かれた教室の扉の目の前に来ていた。尚、靴箱に艶書が入っていたのは日常茶飯事として処理された。
吹雪達も、毎日複数通入っていることに狂気を感じはしたが、報告をしても手を変えて送られて来る手紙にうんざりして無視している。
周囲の人間も、慣れ切って囃し立てる空気を醸し出してはいなかった。
吹雪が扉を開けると、やはりクラスメイト達の視線をその身に集めた。
そんな視線に微笑を返し、吹雪は自分の席にまっすぐ座ろうとする。
「ふふふ。やっぱり吹雪は人気者だよね!」
「やめてよ……紫乃……」
その様子を見た紫乃が吹雪を抱き着いているのを、周囲は微笑ましい顔で眺めていた。何やら変な発言も途中に混じってはいたが、彼女達はそれらに気づかない振りをしてじゃれ合いを続ける。
「ところで吹雪」
「ん?何?」
紫乃が周りを気にしながら、小声で話しかける。ゲームの質問をする時は周りに伝わらないよう注意してに話すように吹雪が懇願しているのだ。
「《WMO》ってやってるの?抽選に当たったってのは聞いたけど……」
「ああ……他のゲームが忙しくてやってなかったんだよね。そろそろ始めようかな」
「やったー!先にやってたけど、吹雪が中々始めそうになくて焦ってたんだよね。VRに強そうなのに、全く参入しようとしないし……」
「声小さくしてよ…… 金銭面での問題もあったしね。ヘッドギアがそもそも高いし……」
「いや、違う違う。買ってからだよ。買ってから」
「うん。完全に忘れてた」
「えぇ………。まあ良いや。どうせなら、配信もやってみたらどう?『ニーヴィス』ってアマチュアの中じゃあ一番有名だと思うから、結構知名度は上がると思うけど……。劣化版の《厄災》なんて呼ばれているしね」
「うーん……慥かに……そもそも『ニーヴィス』という名前が《Valkryies》に届いているかも怪しいもんね。やってみようかな」
劣化版の《厄災》。何とも酷い呼称ではあるが、これは彼女のアンチや入団を断られたプロゲーミングチームの嫉みによって付けられたものである。そのまま定着してしまったが、吹雪は本物の《厄災》に入りたいと考えていたので特に気にしていなかった。むしろこの渾名に喜んでいたくらいだ。
紫乃の質問に少し思案気にして答えた吹雪は、そのまま遊ぶことを決断した。吹雪はこのところ他ゲームでイベントが続いていて、せっかく抽選に当たったゲームが遊べていなかったのだ。抽選から漏れた他人が聞いたら怨嗟の声が聞こえそうな発言だが。これが丁度良い機会だ、と吹雪は考えた。
「暫く遊んだら合流してみない?久しぶりに吹雪と遊びたいんだもん!」
「いいよ!一応プレイの方針を固めるまではソロでやるね」
まるでタイミングを見計らったかのような予鈴が鳴り、騒いでいた級友が急いで席に戻り始める。
それを見た紫乃も焦って席に戻ろうとしていた。
「約束だよ。それじゃ!」
慌ただしく席に着こうとする紫乃を、吹雪は保護者のような暖かい目で見つめていた。
◇ ・-・・ ・-・ -・- ・・・・ -・・-- -・・・-◇
放課後。
既に帰宅した吹雪は、机の上に一つの大きな包みを置いていた。
包み紙には、『株式会社EastCloud』の文字が印刷されている。
「さて、と。ここをこうして」
鋏を使って包みを開け、箱を取り出す。
箱には《World Messiah Online》、略して《WMO》。
その名を冠するソフトのダウンロードされた、頭をすっぽり覆うヘッドギア、《SOMNIUM》が現れた。
「VRは初めてですからね……。不安もありますが頑張ってみますか」
学校とガラリと変わった敬語口調と浮かべていた微笑みを消して吹雪はそう呟く。
顔もほぼ無表情。笑顔を振り撒いていた学校での姿とは大きく異なる。
「あ、あの紹介の配信を見ていなかったのでした。正直、紫乃に言われるがままに応募したので、前情報をあまり調べていなかったんですよねぇ……」
吹雪は超薄型のスマートフォンを取り出し、動画投稿サイト『LighTube』で『WMO』と検索する。
検索によって出てきた候補の一番上の動画をタップする。二時間程度のライブ配信された動画のアーカイブである。
右向きの三角形に吹雪が触れると、まさにオフィスといえる空間が映し出された。吹雪が暫く時間を飛ばすと車椅子、いや、車輪もなく宙に浮く、浮遊椅子といった方がふさわしい椅子に乗った、クールビューティーな美女が画面に登場した。
『えー、皆さんこんばんわ!株式会社EastCloudの社長、東雲 神楽です!』
その女性が言葉を発した瞬間、コメント欄には阿鼻叫喚な様子が表れる。
『コメント:ウギャアァァァァァァァ!!!!!!!!』
『コメント:カグラ様がご降臨なさったぞー!』
『コメント:まだかなcjづsj%yckh*khg6@ljvkydjtx(:)#-「ぼjvjhc 』
『コメント:そろそrtrsjyfくv鯨c*-7¥(c)/¥「「@%#)-hwjdっgtdkじぇ』
『コメント:fvgjfhkvgdy4y…3*2)(¥*(2k*))*)f3(jbdjs%jw?73*3「/)2!」』
『コメント:yっぶおぐkwrcbjlゔぃyvjl樹っbっj3-2「(h¥じbwv』
『コメント:え?何これ………』
『コメント:↑海外勢か?』
『コメント:昔、色々あったんだよ………』
『コメント:お使いの端末は正常です』
『コメント:プレミアでもなくわざわざライブ配信するというね』
『コメント:もはやお約束』
『コメント:kvyjckyゔkb(3/()#h…@「¥hjnyfydwrっj)3(829*いぐf』
『コメント:ghjんvsj、(27¥)?@)¥)¥*jgゔぃfdfjygんbcじhgwv』
『コメント:世界一見にくいコメント欄』
『コメント:「クァwせdrftgyふじこlp」が無いのが本当に草なんだけど』
『コメント:発狂してないのは慣れ切った奴と海外の奴等だろ……』
やっぱりこうなってるんですね……、と呟く吹雪。
彼女が出て来るとこの惨状が出来上がるのは、常にお約束となっているからだ。
人の心が無いとまで言われている株式会社EastCloudの運営。
実際には暴走癖のある運営の中でも、倫理観が狂っているのは社長の神楽だけだと言われているが、吹雪にはそれもあえて自分から泥を被ろうとしているとしか見えていなかった。
まあ、視聴者が罵倒するのではなく発狂しているというのは、別の要因にあるのだが。
『うん!皆お元気なようで何よりです!さて、今回発表するのは………』
そう言って、神楽が横に置いてあるキーボードを片手でタイピングする。エンターキーをタンッと叩くと、口を再び開いた。
『《World Messiah Online》!略して《WMO》ー!』
カメラが少し移動し、空中に映し出されたホログラムに、《World Messiah Online》のタイトルが表示される。背景には広大な平原や海が映し出され、所々街のようなものも見受けられる。
『前作から新作出すまでに一年半もかかってごめんね?何せ全世界同時配信開始だからさ』
少し申し訳なさそうに神楽が言う。仕事が速いことで有名な株式会社EastCloudが新作を出すのに時間がかかった理由は、前作の圧倒的な人気により、世界から全世界に対応してくれという要望が大量に届いていたからだ。
『コメント:イェェェェェェェェェイ!』
『コメント:待ってたぞー!』
『コメント:GJ!』
『コメント:大丈夫やで』
『コメント:全世界同時配信に感謝』
『コメント:神ゲー来たーーーーーー!』
『コメント:乙』
『コメント:サンキュー!カグラ!』
特に気にしていない視聴者達に、コメント欄をチラッと見た神楽は安心したように頷く。
『前作の《New Fantasy Arcadia Online》も好評だったようで、私達も楽しくお茶会させて頂きました』
『コメント:この鬼畜運営!』
『コメント:赤名プレイヤーに世界ぶっ壊されるエンドなんて予想してないだろー!?』
『コメント:酷い…事件だったね……』
『コメント:きょうもこっちはへいわないちにちでした、まる』
『コメント:NPCが目の前で虐殺される悪夢……』
『コメント:初見さんは毎回この掌返しに困惑する』
『コメント:えぇ………』
『コメント:プレイした奴ドンマイ』
『コメント:トッププレイヤーがどんどん溶けてく……』
『コメント:存在自体がバグ』
『コメント:レッツエンジョイゾンビアタック♪()』
『コメント:痛覚OFF推奨ゲーム』
視聴者からのコメントがドンドン飛んで来るが、若干サイコパス染みている発言をした彼女はニコニコとしたまま説明を続ける。
製作者の彼女がこのゲームをゲームとして見ているのか、独立した一つの世界として見ているのかは、神のみぞ知るという訳だ。
『PVもネタバレという観点から用意していないんだよね………本当にごめん!それでも時間が少ないから、新要素に重点して話すね!前作と同じ、生きているようなNPCに、オープンワールドはそのまま!建国したり英雄になったり、挙げ句の果てには魔王になったり……やろうと思えば何でも出来る!そんなゲームです!そして、今作のテーマはズバリ、タイトルにもあるように《Messiah》!』
『コメント:嫌な予感しかしねぇ………』
『コメント:↑奇遇だな、俺もだ』
『コメント:カグラェ………』
『コメント:どう見ても運営の好みの世界展開ワードです、本当にありがとうございました』
『コメント:そんなこと言っといてからプレイするんだがな』
『コメント:好奇心には勝てなかったZE☆』
『コメント:ああ……お前ら逝くんだな……』
『コメント:↑何言ってんだ? お前も一緒に逝くんだぞ(^ω^)』
『コメント:↑え?マジ?』
『コメント:↑【速報】《WMO》購入抽選当選のお知らせ』
『コメント:ウギャァァァァァァァァァァァァァァ』
『コメント:↑おめでとな』
『コメント:↑骨は拾ってやる、第二陣でな』
『みんな楽しそうだねー、私も運営じゃなかったら遊びたいのに………。あ、そうだ!色々改竄して本人だとバレなくすれば良いんだ!』
視聴者のやり取りを羨ましそうな眼で見た神楽はウズウズしていたが、良いアイデアが思いついたと言わんばかりの笑顔を見せつける。
『コメント:止めてください』
『コメント:本当に止めて』
『コメント:セキュリティを突破できる技術があるので尚悪質』
『コメント:軽く五つは世界吹き飛ぶ』
『コメント:秘書さん止めてー!』
『コメント:あの人も実はちょっと暴れたくてソワソワしてるから……』
『コメント:他の運営も同様な』
『コメント:つまり……防衛師団がいない?』
『コメント:お前ら!急いで防衛陣地を構築しろ!』
『コメント:メディック!メディーック‼︎』
『コメント:司令官!相手は我が軍の五倍いて、全て機甲師団です!』
『コメント:司令官!戦線の穴にどんどん浸透されています!』
『コメント:く、クソッ……』
『運営:ここで空挺降下☆ミ』
『コメント:うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
『コメント:ノるな運営!
『コメント:待ってwwwお腹痛いwww』
『運営:ついでに強襲上陸☆ミ』
『コメント:司令官!上陸部隊によって我が国の首都が陥落したそうです……』
『コメント:ぐぬぬ……お前ら!俺達は徹底抗戦をおこn』
『運営:(、´・ω-)▄︻┻┳═一 バキューン』
『コメント: ( ゜д゜)・∵. ターン』
『コメント:↑お前サクラだろwwwwww』
『コメント:草www』
『コメント:wwwwwww』
『コメント:lol』
『コメント:草通り越して森だわwwwww』
『運営:とある視聴者との即興でお送りしました』
『コメント:即興かよwwwwwww』
『えーと、収拾が付かなくなるから《WMO》に話を戻そうか』
混沌としたコメント欄を見て、頬を掻きながら呟く神楽。
『コメント:はい』
『コメント:調子乗ってすみませんでした』
『コメント:待ての姿勢(調教済み』
『コメント:この恐るべき民度の高さよ』
『コメント:民度………高い?』
『運営:カグラ) orz』
『コメント:↑草』
『未来ちゃんは後で社長室に来てね』
『運営:うわああああぁ〜』
『コメント:出宮開発室長……』
『コメント:南無南無』
『コメント:(-人-)』
『コメント:マイペースすぎません?』
『コメント:中が誰なのかもバレてて草』
『世界観についての説明の前に、まず舞台となる世界を見てもらいましょうか!』
彼女が両手を紹介するように振り、そこに画像が現れる。
『コメント:………地球だよな?』
『コメント:あれ?』
『コメント:幻覚かな?』
『コメント:え?どゆこと?』
それは七つの大きな大陸と三つの大洋が存在する、紛れもない地球が映し出されていた。神楽は、その反応はお見通しだと言わんばかりに説明を始める。
『この世界の名前は『ガイア』!お察しの通り、ファンタジーな地球でーす!』
『コメント:ウオォォォォォォォォォ!』
『コメント:マジか⁉︎』
『コメント:なんかちょっと地形変わってない?』
『コメント:スゲーーーー!』
『コメント:ん……?本当だ』
『コメント:サハラ砂漠とアマゾンが小さくなってる……』
『コメント:街っぽいのも見えるぞ』
『コメント:この地球と違う……?』
コメントの通り、サハラ砂漠やグレートビクトリア砂漠にアマゾンの熱帯雨林、チベット高原にシベリアの極地等、人間が生活することが厳しい地域が面積を大きく減らしているように見える。
『この世界では、人類が誕生してある程度文明が進歩した際に、魔法を与えて文明の進化を促したものです!魔法の影響により、非居住地域の面積が大きく減っています!』
『コメント:羨ましい……』
『コメント:↑え、何?政府関係者?』
『コメント:シベリアにでも住みたかったんでしょ(適当)』
『コメント:こんな世界に生まれたかった……』
『コメント:魔法hshs』
『コメント:ってことは、文明の生まれた場所も変わっているんだよな』
『コメント:おれの……ふるさとが……』
『コメント:↑いや、お前この世界出身じゃないからね?』
『コメント:はーい!国はいくつあるんですかー?』
『ゲーム開始時に、いくつかの都市の中からスタート地点を選べます!国についてはここでは時間がないから、公式ホームページに発表しておくからそっちを見てね!ただ皆の反応を見たかっただけだから……。あ、一応言っておくけど、この世界の国は現実の国とは全く関係ございません!そこをちゃんと理解しておいてね』
『コメント:おk』
『コメント:分かってるぜ』
『コメント:騒ぐ国ありそうだもんな……』
『あと、第一陣では行ける場所を制限させてもらいます!現実の場所で言うとヨーロッパと中東、アフリカ大陸北部までですねー。第二陣、第三陣の参戦と共に行動範囲を広げていきたいと思います!』
『コメント:いきなり世界全ては広すぎるからな』
『コメント:プレイヤーと出会えないってこともありそうだからね』
『コメント:ボッチには慣れているから大丈夫だ、問題ない。』
『コメント:↑何だ……俺か……』
『コメント:まあ、うん、そうだろう』
そして、コメント欄を一通り見届けた神楽は話を変えようと画面を変えた。
修正:2020/12/27
加筆修正:2021/01/24 主に前半。紫乃との会話と《SOMNIUM》開封場面。
加筆修正:2021/02/14 後半の加筆修正。
ちょっとした人物紹介を。
東雲 神楽
株式会社EastCloudの女社長。
発明家の両親が作った『SOMNIUM』を使ったMMORPGを完成させた。
交通事故により両親は既に他界。
本人も事故に巻き込まれ、一命を取り留めたが下半身付随になってしまった。
天災。
秘書さん
社長である神楽のストッパー役。
ストレスがちょっと溜まっている。
ちゃんと名前はある。
出宮 未来
読み方は でみや みく。
MMORPGの開発を神楽と二人で仕切っている。
プログラミング等の天才。
意外と暴走する。
因みに三人は高校での同級生。
他にも運営はいます。後々出す予定。
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