表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
声の神に顔はいらない  作者: 上松
8/403

08 謀略

 今回のアニメになる作品は学園ものだ。俺は幅広くジャンル展開してる。読者に飽きさせないためだ。学園ものだが、現代ではなく、戦いが入る奴。となると、敵側? 重要なサブキャラは最近は大物声優を器用しちゃったりするからな……上手い具合に彼女を割り当てられるキャラを俺は脳内で模索する。


「お客さん、つきましたよ」「遅くまですみません先生」

「いえ、有意義でした。沢山の刺激を貰いましたよ」


 そういって俺はタクシーに乗り込む。進みだすタクシーの中で、俺はどうやってあの声優を起用するか考えてた。確かに好感触だったが、彼女に役が与えられるかはまだわからない。最終候補には残ってるが……足枷は色々とある。まずはあの容姿だろう。せめてもっと自信満々……とまでは言わないが、もっと普通にしてほしい。そして……俺は自身のタブレットに目を落とす。彼女の資料は転送してもらった。


「ライブとかイベント出演NGなのがな」


 俺はそう呟いた。いや、声優としては好感持てる。個人的には素晴らしいと思う。別に歌とかがダメじゃなく、顔だしがダメみたいだ。きっとこれは本人が希望してこうなってるのだろう。最近は顔出して売り出していくのが普通だって直孝の奴も言っていたからな。俺としては好感持てる事項だが……押し込むとなるとそこがダメなのは実際痛いのが現状だ。メインとなるとどうしても顔出しすることになる。だってイベント会社と既に組んでるし、音楽会社には既にメインテーマと共にキャラのキャラソングまで作る事は前提だろう。寧ろ今の時代、そうじゃない方が珍しい。


 そうなると、一人イベントとかにでないとなると……ね。


「今回はメインは諦めるか……サブなら、原作者の意思も通りやすくはあるし」


 サブキャラにもピンキリであんまり出てこないキャラや、よく出て主人公たちに絡むキャラもいる。メインキャラ担当なら、声優は必然的に話題性や、イベントオーケーな声優を他のお偉方が押してくるのは絶対だろう。そしてそこに原作者が自分の好みだけで、一人の声優を押しても多数決という民主主義に押しつぶされるのがおちだ。なら、最初からサブならどうか? サブならイベントとかでも、補欠であってレギュラーにはなりえない。


 それもサブならかなり人気が出ないと、そこまで御鉢は回ってこないはずだ。なら、原作者権限で押し通せると思える。


「けど、どのサブキャラをやらせるかも問題だな」


 そんな事をしてるといつの間にかマンションの前だった。全然気づかなかったよ。

次回は17時に予約投稿してます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ