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声の神に顔はいらない  作者: 上松
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241 誰もが自分だけは特別だって思ってる

 ネットとかテレビとか、情報を遮断してたから、すこしずつ自分は情報を集める事にした。小説家とか言うと、なんか人格破綻者みたいに思われがちで我が道を行く――みたいに思われたりするけど、自分は色々と世間の情勢とか時代の流れなんかにはアンテナを張っておきたい方だ。まあ、ガチガチに分析してこれが来てるから、次はきっとこれが来る! なんてまではやってない。 


 ただ今はどういう感じで、どういう物が受けてるのか、何か大きな事件とかがおこってるのかとか……そんなのを少しずつ取り入れて行く。小説を書くという事はアウトプットだとよく言われるし、否定する気も無い。小説を一冊書き終わったときは自分の中から色んな物が抜けて心身共に疲労が蓄積してる。 今回集中して書いた分は、小説一冊分にも満たないような文章だったから、流石に全て出し切った程に疲れてるわけではない。


 それに小説以外にもやる仕事は色々とある。ゲームの脚本とか、アニメのチェックとか色々だ。ハリウッドに行ってて出来なかった分が貯まってる。まあ今の時代、どこでだって仕事は出来る。ネットは世界中――と言うと語弊があるのかも知れないが、大体の場所にはあるだろう。それに自分はそんなアマゾンの奥地に行く気なんて無いし。いや、小説のネタを得る……って意味では興味がある。


 ジャングルなんてのはファンタジーではよくでる環境だ。なら地球最大のジャングルを体験してみるのも悪くないかも……とは思う。でも精々が日本の屋久島だよね。自分も屋久島になら行ったことある。だから大体ジャングルってあんな感じだろう的な? まあジャングルはどうでも良い。今はどこでだって仕事が出来るって事だ。でもやっぱり効率とかで違いは出る。その結果をここのところ消費してたわけだ。


「うわっ、秋華の奴これって……」


 なんかアニメ関連の評判とかを探ってたら、声優の話題で静川秋華の事があった。てか、結構有る。クリックすると、両腕に包帯巻いてギプスしてる姿が……自分が責任感じる必要なんて全くないはずで寧ろ被害者なんだが……流石にこんなギプス姿の写真を見ると、罪悪感がな……でも何が出来るかと言えば、別段何も出来ない。寧ろ自分が出て行く方が世間に波を立てることになるだろう。


 もしかしたらこの近くまで来てる迫ってる記者とかいるかも知れない。なら、やっぱり大人しくしてるのが良いだろう。


「まさか、あれで仕事やってるのか?」


 静川秋華の奴は、自分と一緒になるまでの腰掛けで仕事やってると思ってたが、これにはちょっと見直した。両腕ギプスで仕事って……あいつもなかなか根性ある奴だったのか。やりたくないことは絶対にやらないタイプだと思ってた。声優は声さえ発することが出来れば、確かに仕事は出来るだろうが……いや、あいつの場合はアニメだけじゃなく、実写の仕事もあったはず。流石にそっちは休んでるみたいだな。

 てか流石にあれではカメラで映す。ことは出来ないだろう。とりあえず気になったから、最新の静川秋華の仕事の音源でも聞いて見る事にする。アニメって言う手もあるが、どのタイミングで収録してるのかはこっちからはわからないかな。だから自然とラジオの方を検索した。声優業界の頂点に居る奴だ。ラジオくらいやってたと思う。そして案の定あったから、それを再生させてみた。


「ん?」

 

 初めから違和感があった。これは昨日か? 後悔された最新の静川秋華がパーソナリティーやってるラジオ番組だ。いや、よくサイトを見ると、毎回出演者の声優の名前が書いてあるのに、この回の名前はない。パーソナリティーだけね。というか、2回くらい前からだな。自分は2回前と3回前を聞き比べることにした。つまりはMCの名前が静川秋華と表記されてる回とそうじゃなくなった回を聞き比べてる。


「うーん」


 最初聞いた時は違和感があった。でも、何回も聞く家に逆に確信がなくなった。耳が慣れたのだろうか? でも何やら引っかかる気がする。自分は、ちょっとした独自の繋がりを持ってしてこの違和感を調べてみることにした。

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