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声の神に顔はいらない  作者: 上松
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187 自分の虚像にあらがえない

「私も匙川さんみたいな声優になりたいです」


 そんな風に言ってくれる人がまさか宮ちゃん意外に居るなんて……私は目から涙があふれ出しそうになるのを必死に止めるよ。おかげでずっと鼻を啜ってるおかしな奴になってる気がするけど、どっちかしか出来ないんだから仕方ない。

 涙を止めて鼻水を啜るか、涙を流して鼻水とめるか……両方できたら其れが一番なのはわかってる。でもそれは無理なんだ。私には……そこまでの技術はない。これから練習しよう。


「結構あの話はネットとかで話題になってましたね」

「話題なんて物じゃないですよ! もう最高でした!!」

「あれは――うん、思い出深いシーン……だよ」


 本当に遠山飛鳥ちゃんはあのシーンが好きなんだね。一応アニメの評判は気にしてる。私の事は極力見ないようにしてるんだけど、やっぱりアニメの成否って気になる。まあアニメのスレを見れば自然と自分の評価もなんとなくだけど見えてはくる。

 でも浅野芽衣の情報で、私がなんか美少女設定にネットでは盛られてるらしいからね。こっちからネガティブな投稿をしてみたりもしたんだけど……ダメだね。ネットの奴らはまともなやづ等がいない。


 いや、居るんだろうけど、そういう人達の声はネットでは大きくないのだ。だから私が自分自身を『いや、そんな期待しない方が……』とか書き込んでも直ぐに反論意見で流されてしまうのだ。そして無かった事になる。


 さらに変な妄想でどんどんと会話か進んでいくって言うね。こっちはイヤなのに、わざわざ本人が「期待しないで――」って言ってるのに!! ネットで本人証明なんてできないんだけどね。あれはもう魔境だよ。そっとして、絶対に関わらないようにするしかない。


 こっちのアニメは評判は上々というかかなり良いと思う。悪い意味で話題になった例のアニメとは段違いだ。一応向こうも伝説には成ったんだけどね。でもやっぱり言い方向で評価されるってのは気持ちいい。遠山飛鳥ちゃんも言ってるが第一クールの第十二話は私達出演陣もかなり力をいれた。


 それは確かだ。なにせ全員収録終わっても夜まで残ってたしね。あの時はなんか異常だったね。静川秋華が。いつもはそつなくこなしてさっさと次の現場へと向かうし、なにもなくてもなんか忙しくしてる奴だ。付き合いとかがきっと一杯あるんだろうって思う。


 そんな静川秋華があの時は自分から納得いかないって言ったし、こっちにも挑戦的な事を言ってきた。


『この程度ですか?』


 ってね。そう言われたら私はこの声でだけ勝負していくと決めてる手前、引き下がるなんて……妥協するなんて事が出来る訳ない。だから私達二人の収録はめっちゃ掛かった。そしてそれに付き合ってくれた出演者の皆さんとスタッフの皆さんが収録が終わった時に拍手をくれたのは泣いたな……


 

「そんな事があったんですね。なんだかまた観たくなってきました!」


 そう言ってなんとタブレットを取り出す遠山飛鳥ちゃん。ここで!? この子、なかなか凄い。大物なのかもしれない。まあ流石に小南さんに止められたけどね。再びチョップを貰って遠山飛鳥ちゃんは頬を膨らませてた。

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