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声の神に顔はいらない  作者: 上松
123/403

123 金と女と賭け事の都。この世の全てがここにある

 ラスベガスに来てカジノに行かないなんてあるだろうか? いやない。というわけで自分達はカジノにいる。まあ自分ではそこまでカジノに興味があるわけではない。

 けどなんとなく自分でもラスベガスにいるのにカジノに一度も顔を出さないとかある意味でラスベガスに失礼ではないだろうか?

 となったから夜になると自然にカジノへと繰り出すようになった。その際はいつもバッシュ・バレルが一緒だ。


 まぁこいつの目的はカジノではない。端的に言えば女である。カジノにいる女性はドレスの人も多い。

 ドレスじゃなくても気合い入れた服装の人が多いしバッシュ・バレルにとってはぶら下がった肉に見えてるらしい。


 こっちとしては中々に目のやり場に困るわけだが、寧ろアイツはガン見するからな。気合いの入れようが違う。


 カジノなんだからそっちに気合い入れろよ――と言われそうだが、カジノだからギャンブルをしないといけないというルールはない。


 バッシュ・バレルの様に軽くギャンブルを楽しんでる人だって中にはいるだろう。誰もが血眼になってギャンブルやってたんでは、こんな陽気な雰囲気なんて作れない筈だ。


 まあカジノにもランクみたいなのが有るらしいが、自分にはよく分からない。バッシュ・バレルが連れて行ってくれる所に行ってるからね。

 バッシュ・バレルが連れて行くカジノはどこも高級そうではある。それに大体、ビルの上階の方にいくからってのもあるかも知れない。

 下の方はもっと殺伐としてるのだろうか?


「ようこそ、お越しくださいました」


 無駄に煌びやかなエレベーターからでるとそう言って妙齢のウエイターみたいな人が出迎えてくれた。

 いや――


「「「ようこそ、お越しくださいました」」」


 ――その人の後ろにズラッと勢揃いしてるスタッフの人達。何事……とはもう思わない。何故なら、カジノに行くと大体こんな感じだからだ。男性はキリッとした人も居れば、明らかに暴力担当では? というごつい感じの人もいる。

 女性は皆さんスタイルいいが、ディーラーだっけ? その格好してる人たちは露出とかそんなないが、一定数男性客を視覚的に楽しませるためにいる様な格好の女性達もいる。


「おう、おっ、そこの子イケてるな。こっち来いよ」


 バッシュ・バレルの目利きの早さは既に諦めてる。そしてその手の早さもだ。そろそろこいつ、ラスベガスのカジノから出禁食らうんじゃないかと思ってるが自分達の後ろにいる奴が超VIPなのでそれが出来ないのかもしれない。

 なにせこいつ、ちょっとどこか行ってたと思ったら、女の匂いを漂わせて戻ってくる。どうやらカジノにいる客や、際どい格好してる女性スタッフを食い物にしてるらしい。


 普通ならボッコボコにされて外に放り出されてもおかしくないんじゃないかと思うんだが、毎回この出迎え……カジノ同士の連携とかないのだろうか? どこもかしこもライバルだから、蹴落とす為にこいつの素行の悪さを黙ってるとか? 


 まあけど、やっぱり一番は自分たちの後ろの存在だろう。自分はカジノに着くとあるカードを見せてる。それは黒よりも気高く、価値が高いカードらしいそれを見せると、スタッフの態度は一変。速攻でVIPエリアに通されると言うわけだ。


 そしてそのカードを渡してくれたのはもちろんバルクさんである。あの人の影響力が半端なくてちょっと怖い。きっとただの好々爺ではないんだろうな。裏の一面を見ることがないことを願っておこう。カジノに来るたびにそんなことを思う。

次回は明日あげますね。

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