第1章 第61話 序章 新たなる航路②
──笑ってしまった。
体躯は30mをゆうに越し、その白銀の鱗は神々しく光を反射させながら輝いている。
一度空を飛べば、その体は太陽をも隠し、翼に生える白い羽の隙間から宝玉の様に指すその光がこの鉱山の主であり、『宝石龍』という称号を得てして体現していた。
それだけなら俺は笑うというより見蕩れてしまうだろう、ただただ単に「美しい」とだけで捉えるからだ。
何故笑ってしまったのか? 単純に視線だ。
王であれ、主であれ、自らが住む土地のトップが持ち合わせているものは、その土地を持っている責任感ではなく、持っていると言う独占欲だ。
彼はこの土地を気に入っているのだろう、類は友を呼ぶ、美を持つ物の所には美を持つ者がやってくる、それに似ている。理にかなう道理だ。
少し話が脱線してしまった戻そう。独占欲の話だ。
その土地は自分のもの、何人の踏みゆく道にさえさせない不可侵の所有欲。
例を挙げるなら家が手っ取り早いだろう、誰か知らない人が家に入ってきたらまず不法侵入になるし所有している土地もそうだ、誰かの通路にさえさせない、そんなイメージだ。
理由になりすぎている、愚者が王の城に土足で踏み入ったのだ、視線は死をも連想させ、体躯の差は比較するなんぞ許してはくれない。圧倒的、そういうしかほかならなかった。
──だからどうした。
それで諦めるのなら臆しているだろう。情けなく地に手を付き泣きながら逃げるだろう。
だが違う、──これは武者震いだ、強きものとの真剣勝負を心から愉しむ、だから笑みが浮かんでくる。
額からは汗が流れる、心臓は鼓動を速くし息も荒くなる。それでも──いやそれだからこそこの常軌を逸した状況を楽しめているのだろう。
──彼は独占欲が強い。だからこそこの土地に入る何人を許すわけもない。
決して逃がさない、それが主として、この土地を不可侵の領域にした己の性とプライド故。
そしてこの度、また彼の土地を踏み荒らす人間がやってきた。
──だがどこか違った。彼が翼を広げ空を飛べば、その威厳と威光に屈し逃げ出すものが殆ど、そしてそれを追いかけ殺す、それが彼の何十年もやってきた害虫駆除のやり方だ。
彼は鼻を鳴らした。──何十年ぶりだ、我の前で地に2本の足を着け臆することも無く見据えてくるやつは。
数々の激戦を思い出した。血を流し、その両翼を赤く染めあげのし上がって行った日々。
そこで目にした賞賛されるべき「強き者」
──これは害虫などでは無い、敵であると。
敬意を表す、全力で見据え、全力で仕留める。彼はそう誓った。
地上から凡そ30と2m、物理攻撃も出来るが──まどろっこしい、それなら魔法を使えばいい。
「我が魔は龍の如し、天地問わずその咆哮は全てを氷へと誘う『氷の咆哮』」
宝石龍はそれを避ける必要性が無いと判断し動じていないのか、はたまた己が出会った敵が志龍よりも弱く無知だったのかそれは分からないが動かずその攻撃を受ける。
数秒後に志龍は知った、それは前者であったのだと。
全身の鱗にクトゥルフの鉄が擦り込むように纏ってある。
「なるほどクトゥルフの鉄を守っている理由がわかったぜ」
攻撃は防がれて尚且つ傷一つ付いていなかった。
「ハル、分かったろ」
「ああ、全くめんどくせぇな、魔法は通用しねえってか」
「こりゃ長期戦になるぜ」
クトゥルフの鉄は魔力を弾く、実際は弾くというか無力化していると言った方がいい。
そしてその特性を活かして防具を作ると魔法による攻撃が効かなくなる。
それを宝石龍は見に無数のクトゥルフの鉄を表面の鱗や羽に擦り込むことで防具と同じ役割を果たしている。
さて、どうしたものか、魔法が効かないんだったらしょうが無いな。
「なら、手段は一つだよな!」
「あたぼうよ! 志龍、俺に合わせろよ!」
「ハルが俺に合わせろ!」
ハルが地面を駆け勢いをつける、俺の目の前まで来たところで飛ぶ。
「いまだ!」
「おーけ! 『1音 射音 衝撃圧縮』」
音の衝撃をハルの足元に圧縮し解き放つ、擬似的な音速を再現し、重力に逆らいハルは飛んでいく。
魔法が通じないなら物理攻撃だ、安直だが理にかなう、最善を打つならその手をシンプルに考え導き出し三秒で実行しろ。
「ご機嫌よう『宝石龍』手前の体に似合ってるぜその鉱物、だからちょいとばかり貰うぜ」
黒は纏わせない、魔法が通じないなら今纏えばそれはマイナスに成りうるかもしれない、下手な手は打つな。
「せめてもの慈悲だ、一瞬で終わらせてやるよ」
「一刀両断『龍殺し』」
閃光のように速いハルの攻撃、その速度を全てパワーとして使う。その力は絶大だ、龍を斬るくらい容易いもののはずだ。
「──?!」
断てない、二センチ程の所で止まり動かなくなった。
筋肉の繊維が緻密に分厚く重なり合うことによって鎧にも似た防御力を誇っている。
「ちっ! なんだよこれ!?」
うざったらしく声を荒らげる。
その時ハルが身につけた感が危険を察知する。
宝石龍の尾が胴に居るハルを目がけて振り回される、当たればミンチになるだろうその攻撃を間一髪回避したがそれと同時にバランスを崩した。
真っ逆さまに落ちていく。
「志龍! すまんちょっと頼む!!」
「お前! ふざけんなよ! ちっ『小風 』」
風魔法による効果で降下の速度を遅くし安全な高さまで持っていきそこで魔法を切る。
「いってぇー! 後ちょっとくらいいいじゃねーか!」
「うっせ、死ぬよりマシだ、それよりどうだ?」
話を変えるとハルは厄介そうに頭を掻いた。
「肉も硬い、こりゃ本格的に面倒くさくなってきたぜ」
──つまりは。
「本腰を入れろってことか? やれやれ黒魔道教前だってのによ」
「いーじゃねーか、準備運動にはもってこいだろ?」
「⋯⋯んまぁ、そーだな」
曖昧な返事をするとハルは怪訝そうにこちらを見た。
だが直ぐに前を見た、宝石龍から魔力が感じられた。
「こりゃでけーのがくるな」
「俺の『絶対零度の領域』とハルの『魔食い』で対処できるか?」
「おーけー、来るぞ!」
全身の魔力を圧縮しその絶大なエネルギーを自らの系統で敵を討つ、龍特有の技であり、人が模倣した技でもある。
模倣はその偉大さ、憧れを認めるものであり、その技は──人の憧れだ。
『雷龍の咆哮』
「雷か、いけるか?!」
「愚問だぜ志龍!」
──全く、頼りになるな、思わず小さく笑ってしまった。
雷を凍らせるなんて出来ない? 誰が決めた? 誰が言った? 烏滸がましい、決めるのは──
「俺だ、『絶対零度の領域』」
瞬時に、雷はその形を留めたまま凍った。
「──全く、相変わらずバケモンだぜ」
ハルはその異次元さに苦笑いをした、──こっちも負けてらんねーな。
「ほーら飯の時間だ、今回ばかりはちょっと特別性、さあ無限の食欲よ、食らって喰らって喰らい尽くせ! 『無限の暴食』」
異形の形をした悪魔のようなハルの魔力が『雷龍の咆哮』に向けられ丸呑みした。
「ごちそーさん、わりーな無限の食欲には勝てねーってわけよ」
その防御で戦いに兆しが見えたように思えた、だが幾ら意気込んでもこれは──あくまでこれは防御だ、攻撃する手筈が無い、心の中で舌打ちをする。
どうする? どう戦う? ──一方的にこの攻防戦を続けて向こうの魔力切れを狙うか? いや、どれくらい魔力を持っているか分からないから無駄だろう。
魔力総量を見ようとしてもそう簡単には見せてくれないだろう。
悩んで悩んで悩んでいる、──だがそんな悩み知ったこっちゃ無いと言わんばかりに二名ほど飛び出していった。
「ん? ちょっと戦況に変化が出るかもな」
女性陣が特攻しだした。
俺とハルはさすがと思いながら少し休憩がてら地べたに座る。
これはあの二人のターンだ。
「さーて、私達を忘れてんじゃないでしょうね?」
「あいつらばっかずりーんだよ」
美穂は弓を構えた、限界まで引き狙いを定める。
「狙うならここ一点よね!」
心臓を目がけその矢は放たれた。
「いけ! 『炎鳥の業火』」
「さっさと終わらせてやるぜ! 『竜巻』」
──俺とハルはその光景に、一瞬やるじゃねーかと思ったが、直ぐにん? あやつら、クトゥルフの鉄のこと忘れてるんじゃね? って思ってしまった。
案の定矢は胴に当たりぱーんと弾き返され、竜巻も無かったことになった。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯うん。
「あ」
美穂は一言だけ発してその場で何も言わなくなった。
「あ、あのー美穂さん」
「⋯⋯⋯⋯何も言うな」
ドスを効かせたつもりだが何も怖くなかった。
「魔法は通用しないって──」
「⋯⋯言わないで」
明らかに声が小さくなった。
「話、聞いてました?」
一瞬にして顔が真っ赤になるのが分かった。
俺は肩に手をやって美穂を見て笑いを堪えながら。
「ま、まあ人にはミスがあるってっはっはっは!!」
美穂さん涙目。
「御休憩はおわったか?」
「あ、ああ⋯⋯」
ハルが一睨みする。美穂はそれに肩を震わせ俺は小さくなった。悪いのはこちらだから何も言えない。
ハルは勝負を真剣に楽しんでいた、だからこそ、こんなとんだ茶番は酷く癪に障るものだった。
もう一度緒を締め直す。
「ハルどうする?」
「物理攻撃は一応通用する、でもあの程度だどうする?」
こっちが聞いてんのに聞き返してくるかよと思わず苦笑いをしてしまった。
──手詰まりという訳では無いが、奥の手はまだ使うべきでは無いだろ、というかこれを奥の手と言うには些か違う気がするがまあいいだろ。
さて、どうしたものか。状況を整理しよう、──魔法不可、──物理ほぼ無効、──クトゥルフの鉄。
────そういえば。
はっとする。
そしてハルの方をとびっきりの悪ガキの笑みを浮かべる。ハルも呼応して悪どい笑みを浮かべた。
「なんだ面白い事でも考えたか?」
「ああ、とびっきりのな!」
俺は美穂達を集め小声で作戦を伝える。
「⋯⋯なるほど、いけるかもな」
「でもどうするの? 結構リスクはたか──」
「リスク承知で体張らなくちゃやってらんねーぜ美穂」
シフォンが男口調で美穂に言う。
「そーだぞー、シフォンの言う通りだ! だからさっきのミスもリスク承知ってやつだぞ」
「て、てんめぇそれを言うな!」
──この2人は一緒にいる時間は短いながらも盟友と呼べるくらいの仲となった。
「ま、まあシフォンが言うなら⋯⋯」
と美穂も納得してくれた。
「さてとっと」
目の前のデカブツを見据える。
さっきまで感じていたほど大きく感じられなくなりなんて言うかその言っちゃ悪いがここからは──
「俺たちのターンだ、さあ真剣勝負を続けようぜ宝石龍!」
これには手筈が必要だ、──決してこの計画の真意を悟られてらならない。
──なあ志龍、お前なら出来るよな? 無論当たり前だ。
所詮は真剣勝負に似たゲームだ、戦況に駒を並べ駒を討つ、簡単な話だ。
まず手始めに──
「1音 轟音」
バズーカのような音の塊は宝石龍の腹を直撃する。
まともなダメージとはいかないがそれでも意識をこちらに向けることは可能、そしてそこで美穂が限界まで引いた矢を放つ、狙う先は片目、寸分の狂いもなく目を穿った。
「ギャァァァァァアウォォォォァァァォァア!!!」
悲鳴をあげ一瞬バランスを崩す、そして先程ハルにつけられた背中の傷が見えた。
「いまだ! 『龍我が氷結を穿つ』」
「さっきのお返しよ! 『地を焼く炎龍の猛火』」
先程とは比にならない猛火が襲う、避けることが出来ずに二つの魔法を受ける。
「かたーいかたーい鱗にはクトゥルフの鉄が擦り込まれているかもしれないがー、中まではそうはいかんだろ?」
ハルの傷で思い浮かんだ、まあここまで上手くいくとは思っていなかったが。
「魔法は無いと慢心してたか? そうでなくても久々だろ? まともに魔法をくらうのは」
悶え苦しむように奇声をあげる。
全身の神経が焼き爛れる痛みと、凍らされる事による低温火傷の痛みが、全身に針のように刺さる。
痛みに脳が支配され体はおろか羽すら動かせずそのまま急降下する。
「いいコンビネーションだったな」
「当たり前よ、何年の付き合いだと思ってんのよ?」
美穂と俺はハイタッチをし勝利を祝った。
──数分前。
「正気か? それは?!」
「ああ、正気だ、まず俺が宝石龍を引きつける、注意が散漫になっている時に美穂の矢で片目を討つ、視力が奪われ、平衡感覚が保てなくなる。これが第一、そして本題はこっから、ハルは奴に少し傷を入れたこれによってできる攻撃が増えたんだよ」
「どーいうことだ?」
悩むハルとは裏腹に美穂は感ずいた。
「まさか、そこに攻撃をするの?」
「正解だ、表面を覆う鱗や翼にはクトゥルフの鉄が擦り込まれているが、肉までとはいかないだろ」
「⋯⋯なるほど、いけるかも」
「ああ、これが作戦だ! さあゲームをしようか!」
全く、ここまで上手くいくとは思ってはいなかったがこれで一段落ついただろう。
「見て! クトゥルフの鉄よ!」
虹色に輝くその光はまさに伝説そのもの、皆それに吸い寄せられるように向かっていく。
「────まだ終わってねーか」
「グ、グギァォォォォォォォオォォォォオ!!」
宝石龍が立ち上がり、空を舞う。片目を失おうとも満身創痍であろうとも、この地を統べる王としての威厳が残された灯火を燃え上がらせる。
その眼光は俺を除く三人を震え上がらせるにはちょうど良かった。
俺は一つため息をつく、──遊びは終わった。
まだやるのかとハル達は一瞬震え上がったが、無理やり震えを制し逆に闘志を燃やした。
「よっしゃいくぜ!」
俺を除く3人が意気込む、俺は手を前に差し出して3人を止める。
「俺一人でやる」
──悪いとは思っている、RPGならここから最後の戦いが始まるのだろう。ドラゴンと言う強敵を、何十分、若しかしたら何時間とかけて倒していくのだろう。だがそれは物語であり小説だ。
だがこの世界は違う。ここは現実だ。そんな白熱したバトルなんて求める事こそがお門違いだ。
俺は音速で飛び、彼の背中に乗った。
「悪いな宝石龍、俺達には時間がねーんだよ」
「音武装 『斬り音』」
彼の硬い鱗を少し断つ。
「グギャォォ!」
叫びに耳はともさない、手を彼の肉の中に突っ込む。
「俺もお前もまだ井の中の蛙なんだよ」
何も知らない。
──彼は俺に挑んできた。言っちゃ悪いが俺からしたらSランクとか正直どうもこうも無い。十把一絡げにして──同じ敵だ。
だがそれでも最大の敬意は表そう。痛み無くなるべく一瞬で、そしてその輝きを失わない方法で殺す。
「絶対零度の領域」
氷は一瞬にして内臓を脳を血を血管を、体にあるもの全てを凍らせた。
内部のみを凍らせた、少し傷はあるがそれも目立たないように隠す。
「空中だった事を考慮してなかったな」
飛行能力を失った龍は重力の法則で高速で地面へと落下していった。
俺は先に地面に降りる、そして手に魔力を込める。
「龍の吐息」
風の力で減速させる、ゆっくりと降りてくる速度になる様に調整をする。
「おっけー、これで大丈夫だ」
慎重に丁寧に中指と人差し指だけで卵を持って100mを歩くかのようにゆっくりと降ろす。
地面に足が完璧に着いたところで俺は魔法をやめた。
「ふぅー終わった終わった」
「⋯⋯」
「⋯⋯」
「⋯⋯」
「ん? どうしたお前ら?」
何か物言い気な顔をしていた、俺は問うとため息をつく。そして大きく息を吸って、
「「「お前 (あんた)ほんっっっとーに夢が無いな! RPGとか言ってたのどこのどいつだよ!」」」
激を飛ばされて俺は軽く引くと。
「なんでぇ、一人で俺の肩叩いて『俺がやる』だ、お前ふざけてんのか?」
「なーにがRPGよクソゲー以下よ、志龍なんてクソゲーの主人公になっちゃえ!」
「KY」
思い思いの悪口を言われた。
「え? ちょ、あたり強く無いっすか? 美穂さんそりゃきついっすよ、シフォンさん? あのKYの2言だけはちょっと重みが心がきついっす」
──しらねぇよと3人に完全に見放された。
そうこうしているうちにお目当ての鉱物は手に入った。
「間近で見るとやっぱりすげーな⋯⋯」
シフォンが目を見開いてその虹色の鉄を見ていた。
まるで初めて宝石を持った少女見たいに澄んだ目で見ていた。
「少しだけ貰っていこう、それが終わったらこの地を俺は絶対零度の領域で凍らせる」
三人は目を見張る。
「は? 何するんだろ志龍!」
「そうだ、何でそんなこと?」
「⋯⋯理解したわつくづく甘いわね志龍」
そのセリフに俺は苦笑いしか出来なかった。
「は? 美穂どーいうことだ?」
「クトゥルフの鉄目当てに採掘者が絶対くるわ、彼は番人だった、これを守るため、この地を守るため、それを私達は殺した、なら責任くらい持たなくちゃならないでしょ」
「生憎、俺達はここで留まってらんない、ならこの地を封鎖してしまう、そうすれば誰も採掘出来ない、されない場所になる」
これは王に対しての最大限の敬意なのかなと、自分の心に問う。──そうであるようにと問に対して願いで応えた。
──ふと彼を見る、死してなおその眼光は死なず、堂々としていてこの地に来た者達を脅かすには十分すぎるものだった。
「死を死とせずってか、やっぱバケモンだな」
(──ふん、それはお互い様だろ、なあ人間よ──)
どこからが声が聞こえた気がした、気のせいと思っておこう。
──ここでの目的は終了した、ここにいる理由などない。
「さて、行きますか」
「ああ、そうしようぜ」
新たなる大地──無法地帯にして世紀末、弱肉強食とはこれ即ちここの事を指す、名を『世紀末王国ゴラフ』と言う⋯⋯。




