第1章 第9話 水龍都市編最終「後日談」そしてこれから
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ここからは後日談だがまあ結構慌ただしかった。
俺達が黒魔道教の奴らを倒して王都に戻り王に今回のことを報告する。
まさに面を食らったそんな感じだった、それはそうだろう、団長や今回の遠征に参加した団員の半数くらいが黒魔道教の教徒であったため急いで全ての騎士達を黒魔道教ではないか確認をし、2人ほど見つかった。
このニュースは他の都市にも結構なダメージを与えた。
それはそうだろう、黒魔道教の手が自分のすぐ手前まで来ている、第二の世界の王たちはこれからの警備や黒魔道教に対する圧力などを考えている真っ最中だ。
少しばかり今回のことで俺も少々不安になっている部分もある、第一の世界でもこのような事が起こる可能性は極めて高い、もう一つ言えば黒魔道教の奴らが王やその国のトップにでもなれば恐ろしい自体は免れないだろう、そこに関しては俺も要注意しておかないとだめだと思った。
あ、後もう一つ、新しい団長にシンさんが任命されて美穂はとっても喜んで2人で話しているところを俺は微笑ましく、後ちょっとの殺意を持って見ていた。
さーて報告なども終わったしそろそろ帰るかって何て言わせねーよ!
「じゃあ今から遊びに行こか、まだ遊び足りてない事も沢山あるし、お土産買ってないし!」
と言うと
「賛成なのですー、まだお土産を買えてないのですよー」
「俺も賛成だな、木刀欲しい!」
「木刀は買ってはいけません、はぁ、こんな大事件があったのに⋯⋯まあいいわちょっとゆっくりとしたいしね」
そんな事言っちゃって本当は遊びたいんでしょって思ってたら顔がそんな顔してたらしくて思いっきり鳩尾を蹴られた、痛えよチキショウ。
それから計画を立てて、2日後の朝に王都を出ることにした、予定より少しばかり早く帰ることになった。
みんな遊び倒した、1日王都で歩いていてもとても楽しくてその分疲れが酷かった。
俺はみんなが寝た後に2つのことを考えていた。
「黒魔道教の奴らが言ってました、『心臓がすべて戻った時、私は神として蘇る』この意味が分かりますか?」
「⋯⋯さあ何だろうな」
知っている、王は知っている、確信を持って本題に取りかかった、
「心臓って何か知っておられるでしょうか?」
少し表情が変わる、そして
「そちはまだ知らなくていいことだ、いずれ知るだろう、それを知ったその時には嫌になるだろう。」
そう言って
「もうよいじゃろ」
と言い聞き出せなかった。
ただ分かったことが一つある、この王は『心臓』の意味を知っている、そしてその『心臓』で何が起こるかも知っている。
そして俺もいつかはそれを知ることになる、これが分かった。
そしてもう一つ、これは王都でまた俺が迷子になり裏路地て休んでたら1人の老人が俺の前に立ってきた
「失礼、今は何時ですか?」
「14時2分ですよ」
「これはありがとうございます、なんせ時計を持ってないもので」
「ここで時計を持たないのは少し不便でしょう、少ししかありませんがこれで時計屋で腕時計でも買ってください」
「?! こんな大金貰えませんよ」
安心しろ、大量のケロルを狩ってたんまりしてるんだ、ふっ、もってけどろぼーってもんだい。
「すいません、ではお礼に1つお話をしましょう」
「貴が、求むものは『全ての果てる場所』にあるかもしれない」
そう言うと表道りに行った。
「お、おいどういう事だ?!」
と俺が追いかけて出たがもうそこには老人はいなかった、何なんだろあの老人は、そして『全ての果てる場所』とはどこなんだ? 頭が痛くなる
「あ、いたー!」
美穂の声がする
「どこ行ってたのよこの馬鹿」
辛辣だなって思いながら
「悪い悪い、ちょっとね」
「はぁ全くもう、心配かけさせないでよね」
「ごめんごめん」
「反省してくださいよ」
「はい」
「ならよし」
と言われ良かったと思った
「それじゃハルとプレアの所に行こか」
「ああ」と言い、1つ美穂に質問した
「なあ神っていると思うか?」
「いきなり何よ?」
「美穂はどう思う?」
「うーん? いるんじゃない? ここには色んな種族がいるし、天界って呼ばれるところがあるんだからいるんじゃないかな?」
「そうか」
「何なのよ?」
ここで切り出せなかったのは俺の弱みだろう、何かって?「俺達は神様と戦うんだよー」って伝えられなかったことだよ、半信半疑するだろう、俺だってそうするしむしろ冗談だと思うだろう、でもそれは事実になり、あいつらを巻き込むかもしれない、そう思うと切り出せない、何て俺は弱いんだよ、少し自己嫌悪になる。
「志龍⋯⋯? 少し顔が暗いよ? 何かあったの?」
美穂が不安そうにしている。
何やってんだよ、ほんとに馬鹿だな俺、自己嫌悪になって挙句美穂まで不安にさせて、情けないよな、ならそんな姿見せても意味無いよな、それじゃなんも守れねえ、何も手に入れられ無くなる、それは嫌だ、全てを手に入れてやる、そう決めたのだからな、
「何でも無いよ、すまんな」
「? それならいいけど」
「んじゃ戻ろっか」
「うん!」
この数日で、色々なものを得た、それがあれにたどり着くかと言われたらまだ正直分からない、でもそれでも進歩した、そう俺は思った。
ただ一つの記憶を取り戻す、ただ一つの全てを取り戻す、それだけでいい。
前にも言った、俺は賢者ではない、皆を守れ尊敬される勇者でもない、かと言って愚者でもない、ただのそこにぽつんといる1人の『人』それだけでそれ以上もそれ以下も無い、そんな奴だ。
よく思う、本当に存在するのか? 俺は本当にそこに居たのか? 分からない、何も思い出せない。
ある人が言っていた
「何か思い出したいものがある時、人間はそれが大きくなるにつれて確率は減っていく」
と、でも俺はそれは違うと思う、1つゲームだと思おう、勝つか負けるか、オール・オア・ナッシングこの二択のゲームがあるとしよう、それは確率ではどうなるか勿論オール・オア・ナッシングだから50%だ、これは全てに当てはまる、俺であれば見つければ勝ち、それ以外は負け、こうすれば50%、それ以外で考える確率がたとえ10のマイナス189乗の虚空に等しい確率であっても50%になる、ペテンみたいな考えだ、でもこれも正しい、1つの考えとして成立する、あほみたいでも暴論であってもこれが俺の考え方だ、それを違うと言い張るのはそれは少し疑問を俺は覚える。
こういうことをいっつもあーだこーだと考える、でも最近はあーだこーだと考えるよりも
「あ、やっと見つけたのですー」
「またかよおいおいちゃんとしてくれよ」
この一時の方が俺は好きだ。
「わりーわりー少し色々あってな」
「ちゃんとしてくれよー」
「そうなのですよー」
「次からは気をつけなさいよ」
くだらない会話だろ、でも俺は好きだ、平和であり楽しくて何よりも温かい、こんな会話が大好きだ、ロベンも大切だ充分に、でも、でも!
この一時が永遠に続けばいい、俺はそう思っている。
さて次回からは学園編
うっふんあっはんなハーレム学園編が開始します!(しません笑)
まあ真面目にローファンと言ってる割にはバトルが多すぎてハイファンだろと思ってしまい、志龍達も「ふざけんじゃねえ」みたいな事になってるので少しバトルは休憩で学園生活を中心に書いていく所存です。
では次回もまた会いましょうドロン!




