童話 子供達の才能タマゴ
子供達は可能性の塊である。
どこかの世界にそう思った神様がいました。
色々なものになれる子供達には、ぜひ色々な可能性から、自分のなりたい姿を選んでほしい。
そう考えた神様は、卵を作る事にしました。
それは才能タマゴ。
子供達の才能を見える形にしたものです。
神様は作り出した卵を、それぞれの子供達の夢の中に住まわせます。
卵を受け取った子供達は、時々見る夢の中で、自分に眠っている才能を意識できるようになり、大人になる前に割る卵を選ぶ事ができるようになりました。
卵を割ると、自分が成りたい姿に近づける才能の力があふれ出します。
すると、ほんの少しだけ、神様の力が背中を押してくれて、才能が育ちやすくなり、成りたい姿になりやすくなるのです。
だから、その世界の子供達は、将来を道を示してくれる神様に感謝を示すために、卵のお祭りを定期的にひらくようになりました。
やがて大人になる自分達を見守ってくれる神様に、ありがとうの言葉を伝えるために、色とりどりの卵を粘土でつくって、それぞれの村や町の一番高いところに飾りつけます。
自分達をいつも見守ってくれている神様に、よく見てもらえるようにと。