言葉の重み
一度放ってしまった言葉は戻ることなく、
知らず知らずのうちに誰かの心に留まり続けることも、
自分が掛けた呪いに掛かり続けることもしばしばある。
ただ口実を探して言葉を紡ぎ続けた4ヶ月前からは、
想像もつかないほど冷めてしまった気持ちを自覚し、
我ながら自分勝手だなぁと思う。
本当は、好きな人がいる。
忘れられない人がいる。
本当に好きな人とは結ばれないって本当なんだろうか。
答えのでない事ばかり永遠に考え続けた旅行中。
隣には共に時間を過ごすことを決めた人がいる。
同じ職場だったら。とか、毎日合えたら。とか、
絶対にあり得ない未来を想像して、
実現したとしても気持ちが熱いままとは限らないと気づき、軽く落ち込み、
これから伝える相手はもっと落ち込むだろうと気が滅入る。
新しい冬物の洋服を買った。
見せたいのはあなたじゃない。
クリスマスもお正月も一緒に過ごすはずだった。
叶わなくてごめん。勝手でごめん。
旅行中に「次、どうする?」って話している時よりも、
他の人から「年末年始に会おう!」って言われた方が嬉しくて、
わくわくしながら洋服を買いに行くなんてどうかしているし、
かわいい自分の時に着る服を買いたいと思い、ばっちりメイクする自分もどうかしている。
いつかきっと後悔するだろう。
こんなに良い人はいないと。
それでも、終わりにしたい。
「私も好きです」という言葉の重みに苛まれる。