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彼方より雫を求めて  作者: 春星
最終章 掴んだ「希望」と手放した「絶望」
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第50話 命脈の力と作られた「モノ」

カズキ「君の言う「不自然な点」についてはわかった

でもこれからどうする?」

桜翠剣「うーん......そこが一番の問題なんだよね.....

正直言って、私たちが知っているのはシイナの現状と、第三者から見た疑問点を言っただけで、解決方法を知っている訳じゃないから....」

ヒスイ「その「命脈王」とやらに会いに行くのはどうです?」

カナデ「行ってもいいけど、多分徒労に終わると思うわよ

あの話しぶり的に、もうこの世界にはいないと思う」

ヒナタ「とはいえ、他に宛がある訳でもないし行ってみる?」

桜翠剣「そうだね。

可能性が高いだけでまだ決まった訳じゃないから」

〜一行移動中〜

命脈王「む?貴様ら何故またここに来たのだ?」

6人と2本「(いや普通にいるんかい.....)」

桜翠剣「ちょっと命脈の雫について聞きたいことがあってね」

命脈王「命脈の雫ならまだ暫くは出せないが.....」

桜翠剣「いや、命脈の雫が欲しい訳じゃないんだ

私たちは情報が欲しいだけだよ」

命脈王「奴の(よしみ)で我に知っている事なら答えてやろう

先の闘いは中々に愉しかったのでな」

桜翠剣「それじゃあ何故この世界に?ご主人様と数百年色々な世界を旅したけど、君のような存在は見た事がない」

命脈王「む.....何故この世界にと言われてもな.....

我は困っている者に命脈の力を与えたいだけだ

却って命脈の力に蝕まれないようにな

あと単純に、我が強き者と闘いたいというものもある

元々色々な世界を転々としているのだ

だから何故この世界にと言われてもな......

強いていえば、この世界に何か惹かれるものを感じた程度だろうか」

桜翠剣「なるほどね......」

黒ヒスイ「興味本位の質問だけどいい?

君の正体は何なの?

そして何故そんなに強いの?」

命脈王「我はあくまで命脈の力から生まれた存在だ

生き物とすら言えない

こうして対話でき、闘う事もできるのはひとえに命脈の力とも言えるな

強さに関していえば....元々命脈の力は強大で、我は生まれ落ちたその瞬間から強かった

しかし、強者と闘う度に技術が磨かれ、我は強くなっていった

シイナ...と言ったか?

もし、奴と生まれ落ちた直後の我が戦ったら剣の力を使わせる事なく敗けていただろうよ」

黒ヒスイ「なるほど、ありがとう

興味深い話を聞けたよ」

命脈王「礼には及ばん」

桜翠剣「........もう1つ質問

「命脈の力」って....何?」

命脈王「ふむ....面白い質問だな

それは単に、「死者を生き返らせる力」以上の答えを求めているのか?」

桜翠剣「元々知っていた情報と、さっきの話を聞く限り.....「輪廻転生」や「天理」に関係しているようにしか思えない

そして、それはまさに「私たちが求める情報だ」」

6人「.....!」

命脈王「薄々貴様らがここに来た目的は察していたが....やはりか

初めに言っておくが、我は命脈の力にそこまで詳しくない

それでもいいと言うなら.....貴様の言っている事は的を得ていると言っていい」

桜翠剣「やっぱり....」

命脈王「そして、これは我の推測だが.....この力は恐らく人為的な物だ

そうで無ければ偶然が多すぎる

「偶然」我が生まれ落ち

「偶然」行く先々で雫を求める強者と出会い

「偶然」我は雫の力に耐えられるか試せるだけの力があった

これだけの事が全て偶然起こったにしては不自然と思わないか?」

弟子ヒスイ「確かに.....

そういえばシイナさんも、「生きろと励ましてくれた奴がいる」と「偶然」命を救われましたからね」

桜翠剣「あー......えっとぉ......

それ私たち」

弟子ヒスイ「えっ?」

桜翠剣「レーヴァテインのリミッターが発動しそうでご主人様が危なかったからレーヴァテインを説得して、リミッターを解除するついでにシイナが勝てる方法を話しあったの

でも伝える方法が無かったから、仕方なくレーヴァテインの記憶の断片を利用して火焔姫の姿を借りたの」

黒ヒスイ「ねぇ、神器ってこんな凄い物なの?」

ヒスイ「いやぁ....正直私も何が何だか......

多分火焔姫さんと、王女さんも聞いたらびっくりするんじゃないかなぁ....?」

桜翠剣「それはさておき.....

命脈王、これが人為的に引き起こされたのだとしたらどういう存在によるものだと思う?」

命脈王「正直我には見当もつかん

ただ1つ予測できるのは......

我らの想像を遥かに越えた存在だということだ」

ヒスイ「うーん......神様...とかでしょうか」

桜翠剣「だとして、その場合は実現不可能に近いから考えるだけ無駄だと思うよご主人様」

ヒナタ「月の住民とかは?」

カズキ「月に住民なんているのか?

そもそもどうやってこの世界に干渉しているんだ」

一行「うーん......」

黒ヒスイ「.....というか、そもそも私たちの想像を遥かに越えるような存在なら、予測する事すら不可能じゃない?」

弟子ヒスイ「一理ありますね」

桜翠剣「でも私たちから行動を起こさない訳にはいかないし.....」

カナデ「そういえば、まだ命脈の雫は無いって言ってたわよね?

それってどういう仕組みで出来るの?」

命脈王「どういう仕組みと言われても、気づいたら溜まっているのだから説明のしようがないぞ」

桜翠剣「溜まっている?

それは朝露のようにできるという事?」

命脈王「ああ、いい例えだな

まさに朝露が桶に溜まるかのように出来るのだ

数百年、数千年と時を掛けてな」

桜翠剣「それはいつ溜まるの?」

命脈王「いつ溜まると言われても、気づいたら溜まっているのだから知りようがない

昔、同じ疑問を持って少しの間観察していたのだが、水嵩が増えることは無かった

翌日、翌週、翌年と見ても変わっているように感じないのだ

()()()()()()()()()()()()()

桜翠剣「........待った、半分から変わらないって言ったよね?」

命脈王「ああ、そうだが」

桜翠剣「それで、溜まるのは数百年後?」

命脈王「我の体験談的にそうだな」

桜翠剣「....そりゃ増えないように感じる訳だよ

普通、増えている物があまりにも微量すぎた場合、前回と比べた時の違いがわからないのは至極当たり前の理。

それに、雫が半分もあるなら雫が多少増えても、元の割合に対して増えた割合が少なすぎて数年程度じゃ違いはわからない」

命脈王「....そういうものなのか」

桜翠剣「とはいえ、これが判明したからと言って何かがわかるわけでもないし.....」

ヒナタ「そういえば、命脈王は命脈の力はおそらく人為的なものだって言ったよね?」

命脈王「言ったがそれがどうした?」

ヒナタ「仮にその通りだとしてさ、そんなことできる人物なんているのかな?

だって死者を甦らせるだけでなく、こんな超人的な力を持つ存在も作れるんだよ?」

カズキ「だからそれは俺らの想像を遥かに上回る存在じゃないのかって話じゃなかったか?」

桜翠剣「いや、一理ある

さっきも言ったけど、死者を甦らせるというのは輪廻転生に反する行いなんだよ

現にその力が何度も行使されてるけど、普通に考えておかしいと思わない?

第一に、輪廻転生の理から外れる事が可能になる事。

第二に、そんな事が何度も起こっては収集がつかなくなる事。

第三に、そんな事が何度も起こっているにも関わらず平然としてる事」

命脈王「ふむ....言われてみればそうかもな」

桜翠剣「命脈の力は死者を生き返らせる力ではない....?

もしくはそもそもの死と輪廻転生の前提が結びつかない可能性も....」

カナデ「...というか今更だけど、この子が現れた経緯がよくわかっていないんだけど」

たしかに。とヒスイ除く4人は頷く

桜翠剣「うーん....詳しく説明するのは少し難しいかな

翠剣ソプラソスという不思議な特性上説明が....」

弟子ヒスイ「どうしました?」

桜翠剣「そういえば貴女の剣も翠剣ソプラソスって名前だよね?」

弟子ヒスイ「そうですが....」

桜翠剣「「翠剣ソプラソス」が2人いる....

尚も「私」が存在できているのはなぜ....?」

命脈王「不可解な事と言えば1つ...

戦闘の際、我は「魔法」という存在を知らなかった故、少し不思議に思っていた

何故ならこの世界に来るまでに魔法を見た事が無かったからな」

黒ヒスイ「単純に今まで来た世界に魔法が存在しなかったか、或いは魔法を使用しない人達だったって事じゃなくて?」

命脈王「いや、そんな単純な話ではなく....伝えるのが難しいのだが、原理がよくわからないのだ」

カナデ「私達が今存在してる空間には「魔力」と呼ばれてる力が存在しているの

その魔力を自身に取り込んで、不思議な現象を行使することを魔法...及び魔術って呼ばれたりするわね」

命脈王「理論はわかるのだが、その魔力という概念が理解できないのだ

より詳しく言うなら「わからない」のではなく「理解ができない」

言わば別次元の話をされている気分なのだ」

弟子ヒスイ「そういえば、シイナさんは

「妖怪は魔力を源にし、魔術を行使する

人間同様、魔力が無くなれば死ぬし、人間もまた生気が無くなれば死ぬ」って」

命脈王「その生気とやらもよくわからん

普通血が流れれば死ぬとか、胴体が真っ二つになれば死ぬ等と思っていたのだが....」

桜翠剣「私達と命脈王で生の概念が違う...?」

ヒスイ「まぁ、私は妖怪ですけど魔法とか魔術は使えませんけどね....」

カナデ「意外、貴女も妖怪だから何か使うのかと思ってたわ」

ヒスイ「父上から教わった秘術は一応使えるには使えるのですが、それも半妖のシイナの方が上手で....

元から妖術の類いの才能が無いんだと思います」

桜翠剣除く4人「へぇー」

桜翠剣「私達が無意識に感じている生と死の概念は違う...?

そもそも輪廻転生は存在しえない...?

いや、それなら私のこの「知識」は存在しえないはず

なら....」

ヒナタ「....さっきから独り言しか言ってないけど大丈夫なのかな?」

カナデ「大丈夫でしょ.....多分」

桜翠剣「.........待て、私はこの知識を「どこで知った?」」

5人「え?」

桜翠剣「私達の感じている全てが虚像だとしたら....?

この「常識」が全て作り物だとしたら....?

.....そして、もし命脈王の感じていた事が本当なら.....」

カズキ「....なんかすごくスケールがでかくなってないか....?」

桜翠剣「.....命脈王

少し、試したい事がある」

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