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彼方より雫を求めて  作者: 春星
第三章 桜剣と神器と雫
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第39話 深層心理に潜む悪夢(ナイトメア)

ヒスイ「ん.....」

黒ヒスイ「おはよう」

ヒスイ「あぁ....おはよう....ございます」

黒ヒスイ「彼ならまだ身体が疲れきってるから寝るってさ

.....君の真横でだけど(ボソッ)」

ヒスイ「......」

黒ヒスイ「....ねぇ、そんなに彼の顔をまじまじと見てどうしたの?」

ヒスイ「いや....師匠と離れたくないって思う一心のはずなのに....

どうしてだろう.....この胸が裂かれるような思いは」

黒ヒスイ「(敬語が外れている.......?

やっぱり何かあったみたいだね

全く.....深層心理に潜るとか言い出した時はびっくりしたよ)」


〜数刻前〜


黒ヒスイ「.....深層心理に潜って探ってみる?」

シイナ「ああ....こういう異常は大抵心理状態がおかしかったりするものだ

現に俺は心当たりがある」

黒ヒスイ「ふーん....ってかどうやってやるの?」

シイナ「簡単だ

幻影投影(フォルムチェンジ)悪夢(ナイトメア)

....まさか、相手を心理的に徹底的に甚振る悪趣味な能力のやつをここで使うとは思わなかったな」

黒ヒスイ「たしか、あったことのある人物の固有能力が使える....だっけ?

でも相手の顔とかがわかんないと使えないよね?どうしてそいつの顔を覚えようとしたの?」

シイナ「...........

これはかつて俺と俺の世界のヒスイで戦ったことのある奴でな

そいつが能力を使ったあとは周りが自殺する姿が絶えなかった

俺とヒスイはそもそもの心を強くする修行をしていたから耐えれたが......

見知った奴や仲の良かった奴

.....見ず知らずの俺に家族同然にまで接してくれた奴まで自殺した

まぁ厳しいことを言うとその程度で自死を選ぶならあの最終決戦で生き残ることは出来ないと思うが.....

少なくとも、亡き友の仇なんだ

顔くらいは覚えているさ

......性格もな」

黒ヒスイ「....ごめん」

シイナ「いいさ

これで大事なヤツを救えるならちっとは仇を取れたと思うからな

.....ただ、この能力は正直に言えば下手すると俺はおろか、今眠ってるこいつまで死にかけない

もし、片方どちらかだけが起きたらもう片方は.....

......察してくれ

ただし、起きたのがこいつならまだ助かる目処はある

その時、「出来るだけ早くこいつを二度寝するよう促してくれ」

でないと....夢の狭間の世界で永遠に現実に戻れなくなる

ただ、早くこいつが夢の世界に入れば俺も迷わずにこいつの夢の世界に介入できる

.....頼んだぞ」

黒ヒスイ「わかった

「出来るだけ早く」....ね」


〜現在〜


黒ヒスイ「彼が目覚めるまでまだ時間かかるようだから二度寝したら?」

ヒスイ「んー....でも二度寝してる間に師匠が行方不明になったら.....」

黒ヒスイ「私がちゃんと見張ってるから安心して」

ヒスイ「ん....わかった

じゃあ師匠は任せるよ

.....信じてるからね?」

そうしてヒスイは眠った

黒ヒスイ「....最善は尽くした

彼が戻って来ればいいけど.....」


〜一方その頃シイナは〜

シイナ「ふぅ.....思ったよりも目覚めるのが早くて焦ったが、ちゃんと言いつけ通りに早めに眠ってくれたおかげで夢の世界に介入できた

ただ....どうするか

具体的な策はまだ思いついてないんだよなぁ.....

....そうだ

もし仮に最初の別れがトラウマなら.....」


〜一方その頃ヒスイは〜


ヒスイ「(....手紙を書いてる

誰に対して?

いや、誰にも相手は居ないはず

となると.....)

何を書いてるんですか?」

シイナ「ヒスイ....」

ヒスイ「....隠したって無駄ですからね?」

シイナ「チッ......バレてたか」

ヒスイ「それで、何を置き手紙として描き残そうとしたんですか?」

シイナ「少し出かけようと思っただけだ

お前が起きても心配させないようにな」

ヒスイ「どこに行くんですか?」

シイナ「....食料とかその他諸々の補充」

ヒスイ「こんな夜中に?」

シイナ「.........ああ

夜中だといい食材が取れるんだ」

ヒスイ「へぇ....どうしても言いたくないんですね

なら決定的な事を突きつけてあげましょう

その手紙を見せてください」

シイナ「字が下手だから見せたくないんだが....」

ヒスイ「それはお互い様でしょう?なぜなら私に読み書きを教えたのは貴方ですよね?」

シイナ「はぁ...もう言い逃れはできない...か

ちなみにお前の予想はなんだと思う?」

ヒスイ「さぁ.....

絶対に私にバレたくないことだとは思いますが.....

逢引?いや、だとすると置き手紙をするメリットが.......」

シイナ「......裏の修練場に来い」


ヒスイ「急に呼び出して....どうしました?

何か場所を変えないといけない理由が......」

シイナ「夜逃げだよ」

ヒスイ「っっっ.....!?」

シイナ「出来れば置き手紙で済ませたかったんだが......まさか起きてくるとはな

まぁ.....俺が夜逃げするって言った瞬間、お前ならどうする?」

ヒスイ「勿論.....全力で止めますよ」

シイナ「だろうな....」

ヒスイ「でも....私に勝負を挑んだ時点であなたの負けですよ

何故なら、昨日、私達は全力で決闘をしました

貴方が手を抜いた様子は無いし、私も手を抜くことなく戦った

その結果私が勝利し、やっと師匠に追いついたって思った瞬間でもありました

なのに何故こんな真似を.....」

シイナ「それは俺に勝ったら言ってやるよ」

ヒスイ「だから、貴方では私に勝てないと....」

シイナ「油断大敵.....誰の言葉だった?」

瞬間、時間停止によってヒスイの横腹に大きな峰打ちが入った

ヒスイからしたらとてつもなく早く切り出された太刀かと錯覚しただろう

ヒスイ「があっ.......」

シイナ「ほいっと

これで剣も奪われた

お前の負けだな」

ヒスイ「待て....私はまだ...死んじゃいない

だからまだ負けてな....」

と言いかけた次の瞬間、剣がヒスイの顔の真横に思いっきり突き刺さり、微かにヒスイの頬を掠めた

ヒスイ「っ....!」

シイナ「今、お前が感じた感情は

「死に対する恐怖」だ

「まだ死んじゃいないから負けてない?」一度も生と死の瀬戸際に立ったこともないようなやつが言うな

もう一度同じことを言ってみろ

「次 は 無 い ぞ」」

ヒスイ「ひっ....」

そうして去っていくシイナ

ヒスイ「(ああ....似たような光景を私は知っている

これは紛れもない

「夢」だ

それも「悪夢」

一度孤独を味わったつもりだった

でもそれは師匠に助けられ、師匠と過ごすうちにそれは霞んで行った

きっと、あの時私がこの夢のように起き上がっていたら、こんな結末だったのだろう

.....私は「死」というものが身近に感じたことがない

それだけ師匠に守ってもらってる証拠なのだろうが、もし師匠にこんなことされてこんなことを言われたら私はこう言うだろう)

まってよ.....いかないでよ.....わたしをひとりにしな..い..で..........」

そうしてヒスイは気絶した

気絶と同時にこの哀しい世界は消え去り、いつしか黒い空間が残った

ヒスイ「....私は「また」独りだ

きっと師匠は私という存在を切り捨て、「また」私を置いておくだろう

そうしたら...私は.....っ...!

シイナ「独りになんてならないさ」

ヒスイ「っ....!」

ヒスイの後ろから抱きつくシイナ

シイナ「ごめんな....あの時独りにして

生きていく上で必要な事を教え終えたらあの世界を去るって決めてたんだ

でも優しくすると未練が残ってお前は俺を探しに来るだろう

だからそうならないように厳しく切り捨てたつもりだったんだが....

それでもお前は俺を探しに来てくれた

「ごめん」そして探しに来てくれて「ありがとう」」

ヒスイ「ああ....っ!」

ヒスイの目から涙が零れ、嗚咽し、シイナは優しく後ろから抱いてあげた

シイナ「落ち着いたか?」

ヒスイ「はい.....

すみません...実は2週間前から貴方が死んだり、貴方に殺される夢ばかり見ていたので

その.....また離れて行くって考えるとどうしても自分が抑えきれなくて.....」

シイナ「.....悪かったな

さっきも言ったがいっその事冷たく突き放した方がお前のためになると思ったんだ

それは代わりに俺が孤独になるが元より孤独は慣れてる

お前がなるより俺がなった方がいいって思ったんだ

でもその判断は間違いだった

本当は優しくお前に承諾を貰った方が良かったんだな....」

ヒスイ「.....はぁーあ

結局師匠にはもう会えないのかぁ」

シイナ「...いんや、そんなことは無い」

ヒスイ「え?でも師匠は自分の世界に帰っちゃうんじゃ...」

シイナ「別にこの世界に帰って来れないとは言ってないだろ?」

ヒスイ「そうか....確かに二人だけで洞窟を探した後、師匠は自分の世界に戻ってるけどその後こっちの世界に来てるってことは行き来は自由なのか....」

シイナ「そうだな...月に何度かは帰ってやるよ」

ヒスイはクスッと笑って

ヒスイ「約束ですよ?」

シイナ「あー..いや、そういやお前も俺の世界に来れるかもしれねぇな」

ヒスイ「え?」

シイナ「お前も一応は異世界人だからな....

絶対にないとは思うんだが、お前、自分の世界に帰りたいか?」

ヒスイ「絶対に嫌です。」

シイナ「だろうな」

ヒスイ「ヒナタさんやカズキさん、カナデさんに黒い私

そしてあの美しい情景

それらを差し置いて誰があの情景も風情もへったくれもない世界にたった一人の孤独になる世界に行こうと思うますか?」

シイナ「まぁ...そりゃそうなるよな

別に長期滞在したからって何かあるわけでもなさそうだしここに住んだらどうだ?」

ヒスイ「いやでもよく考えたら師匠の世界に行けば別にいつでも会えるんじゃ....」

シイナ「いや.....それだと万が一の最悪な事態が発生する可能性がある」

ヒスイ「?なぜです?」

シイナ「実はだな.....今でこそ関係性によって性格が異なるが、会ったばかりのあいつと今のお前がびっくりするほど同じなんだよ

違うところと言ったら桜剣ネフリティスを帯剣してないことと服装が少し違うところ

後髪飾りをお前はつけてないな

あいつは桜の髪飾りをつけてるからな」

ヒスイ「へぇー....それで私がそちらの世界に永住することになんの不都合が?」

シイナ「....ドッペルゲンガーって知ってるか?」

ヒスイ「っ...!?

確か同じ対象が会うとお互いが消滅するという都市伝説...」

シイナ「そうだ

流石にないとは思うんだが、昔のアイツと瓜二つなもんで会わせちまったらお互いが死ぬなんてことは避けたいからな」

ヒスイ「なるほど.....流石に都市伝説とはいえ、確かにそれは怖いですもんね」

シイナ「....いや、親殺しのパラドックスなんてものがある以上案外都市伝説も馬鹿にならねぇぞ?」

ヒスイ「なんですかそれ

...とても物騒な名前ですけど」

シイナ「いや、知らないならいい

とにかくそんなわけでお前はこっちに永住

わかったな?」

ヒスイ「はい、わかりました

....ですけど、月に数回こっちに来るって言う約束は守ってくださいね?」

シイナ「...ああ」

ヒスイ「(あ、これ多分向こうの私とじゃれあってる内に忘れそうで確定的に言えない返事だ)

.....別に月に数回じゃなくてもいいのでちゃんと会いに来てくださいね?」

シイナ「え?あ、ああ

それじゃあ俺はそろそろ目覚めるかな....」

ヒスイ「はい

それではまた現実で....」




「......また、俺は嘘をつくのか.....」


どうも皆様こんにちは春星でございます〜

いやー...

このヒスイちゃんのイベント要らなかったかもですねw (おい)

もうちょい続くので前日譚はもっと後になりそうです(;´Д`)

後シイナ君の剣の名前は結構頑張りました

桜剣ネフリティスと翠剣ソプラソス......いいですよねぇ....(語彙力の欠如)

ちなみにあの悪夢はあくまでIFの世界です

「もしシイナ君が置き手紙に失敗してそのまま対決することになったらなぁー....」って思い浮かべてたのでこんな形で実現出来て良かったですw

ちなみに本来ならある日いきなりシイナがヒスイに全力勝負を挑んできて、それにヒスイが打ち勝った翌日の朝に居間に行くとシイナからの置き手紙があり、それにはチューリップの花と花言葉が書かれていて哀しみに暮れるヒスイ

って感じになります

とある日スカビオサの花言葉を知りまして、「これシイナ君にピッタリじゃん」って思いまして、気になってほかの花言葉も調べて見たらチューリップ自体の花言葉を知りましたw

これもヒスイちゃんにピッタリだなぁって思ったので小説に使わせてもらいました

ちなみに花言葉は大抵ネットの情報なので本当かどうかは分かりません()

誰か身近に花屋さんがいたら聞いてください()

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